神永 学(かみなが まなぶ)『タイム・ラッシュ』の結末をどうしても書いておきたかったので掲載した。本当は読者の皆様に皆読んで欲しいのですが、自分よがりとボケ防止に概要をまとめて紹介します。つまり、作品を紹介する宣伝文句と内容は得てして異なる物である為、特にこの作品ではある意味オカルト的でもあり、主人公真田省吾の過去に絡んだ大掛かりな犯罪を扱った作品です。前回登場人物の紹介までしましたが、その登場人物を中心にして物語を要約すると、
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真田省吾は、探偵事務所で働く、無鉄砲な22歳の青年。真田が勤務する<ファミリー調査サービス>の所長で元警視庁防犯部の刑事である山縣と、その山縣に拾われた頭も口も達者な20代後半の女探偵黄香(きみか)。
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一方中西志乃19歳は、殺人を夢で予見する車椅子の令嬢。ある法則に従って夢で殺人を予見するがその意味するところはわかい。何とか人が殺されようとするのを防ぐ為に、長谷川功(中西家に仕える執事)を伴って、ファミリー調査サービスに殺人の事前調査を依頼する。
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依頼を受けた山縣は、中西志乃の要請を受けるが、一方で中西(父親)と長谷川の調査を、元部下の柴崎功治刑事に依頼する。
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ところが、中西志乃は、柴崎刑事の娘が殺される夢を見る。
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それを阻止すべく、省吾と黄香は全力で助けに向かう。且つ柴崎刑事も事件の背景を理解し、自分の娘を助けに行き、間一髪で救う事に成功する。
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一方、志乃は次に自分の父親が殺される夢を見る。だれが志乃の父親克明を殺そうとしているのか?
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真田省吾の父親は刑事であり、麻薬の本格的な捜査を行なっていた。その最初の確信に迫ったのが父親であり、結果夢で殺人の現場(真田の両親を殺害される)を見たのが中西志乃だった。一方その事件の核心から逃れ、一家惨殺の事件から唯一助かった真田省吾を守る為に刑事を辞めたのが山縣だった。
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志乃の父親(中西克明)を殺す現場では、最初に柴崎が、次に真田が銃を取り、殺そうとするが、何れも殺す事はしなかったが、陰の最後の犯人が、志乃の父親も殺してしまう。
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志乃の父親の最後の言葉「娘に逃げろ!」の意味する事を理解した、真田省吾は、志乃を助けるべく屋敷に向かう。先代を罠に掛け、麻薬の輸入と販売を行なわせ、中西克明も罠にかけ、その妻も殺害し、志乃を人質に取り、悪の根源であった北朝鮮工作員「長谷川」から守る為に・・・。
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牙をむいた長谷川を、真田と山縣、更に柴崎の2重のフォローで守り、事件は解決に向かう。
志乃の父親中西克明は先代からの遺産を守るべく、実際は闇にまみれながら志乃を守るべくあらゆる手立てを尽くすがその父親の気持ちが必死に理解できる所かなと感じました。
この小説は、テンポと先がある程度読めながら、あっという間に読めて楽しめる作品です。
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