11月14日(金)の朝日新聞の朝刊にDELLのINSPIRON Mini12という新型のミニノート(ネットブック)の広告が掲載された。HP(ヒューレットパッカード)の新型ミニPC登場に続き、今度はDELLである。
最もDELLのMini9という8.9インチワイドサイズ液晶のASUSタイプモデル(HDDではなくSSDを採用)は、既に発売されており、DELLがこのミニノートでこれだけ宣伝(1頁全面広告)するのは始めてと思う。
ビジネス向けの広告ではVostro等何回も広告を掲載していたが・・・。
と言う事は、DELLのこのMini12は明らかに、今までのミニノート(ネットブック)の当初の狙いを越えて、ビジネスに的を絞っていると言う事になる。液晶が12インチクラスで、小型軽量で一番売れているモデルは何かと周辺を見渡すと、すぐ答えがでる。 そう、PanasonicのCF-Tシリーズである。10インチがPanasonicのCF-R3シリーズに対抗するなら、このMini12シリーズは完全に、CF-Tシリーズと競合すると考えられるし、明らかに意識してDELLは狙ってきた物と推定される。
つい先日も、Panasonic Let’s noteのトラブルやMS Office2000に勝手に自宅のMS Office XP PersonalをダブルインストールでCF-T7を購入したばかりであるが、このシリーズは業者にも寄るが、概略16万円~18万円である。勿論スペックが違うが、このMini12は値段が圧倒的に安い。PanasonicのCF-T7(T8が既に販売されている為、T7の値段が安かったと思う)との仕様の違いを下記に比較してみる。
DELL INSPIRON Mini12 |
Panasonic Let's note CF-T7 | ||
1 | CPU | インテルAtomプロセッサー Z520(1.33GHz) | インテルCore 2 Duo U7600 (1.20GHz) |
2 | 主メモリー | 1GB DDR2ーSDRAM | 1GB DDR2ーSDRAM |
3 | HDD容量 | 60GB SATA HDD | 120GB SATA HDD |
4 | 液晶サイズ | 12.1TFT(1,280×800)WXGA | 12.1TFT(1024×768)ドット |
5 | OS | Windows Vista Home Basic (確かダウングレード可能なはず?) | Windows Vista・/sup> Business SP1 (Windows・/sup> XP ダウングレード権含む) |
6 | バッテリー | 約3.32時間 | 約11時間 約5.5時間(軽量バッテリー使用) |
7 | サイズと重さ | W299×D229×H27.6mm 1.24kg | W272mm×D214.3mm×H45.3mm 1.179kg(標準バッテリー含む) |
8 | 価格 | 89,990円 99,990円でCPUがZ530 (1.6GHz)で80GBのモデル もあり。 | 16万円~20万円(ネットの再安は 12万円台があるが、むしろ例外で、 店頭等での購入では17万位と思わ れる。 |
インテルのAtomプロセッサーの能力が今いち分からないが、今までは、Nシリーズであったが新たにZシリーズを使ってきた事の意味もあわせて考慮する必要がある。AtomはCeleronの7割から8割の能力で、低消費電力CPUとの触れ込みである為、高速な処理には向かないだろうが、このCPUで動画再生がOKなら、通常のAPでは全く問題ないと考えられる。またHDDは60GBも有れば十分であるし、残る課題と考えられるのは、圧倒的にノートPCでの実績ではそのタフさを誇り、実績が余りにも多いPanasonic Let's note(海外ではTOUGHBOOKのブランドと言うぐらい、タフなのだろう)と、信頼性で勝負できるかであるが、通常は上記の価格で見る限り、DellのMini12であれば、おそらくPanasonicのLet's noteを買う代わりに2台分買えてしまえそうなので、ペイするような気もする。 DELLが仕掛けた新しい領域に、他社が参入してくるかが、今後のキーとなる。
それは価格破壊の進行を意味し、日本勢は苦しい戦いを強いられるが、おそらくMSIやASUS或いはSOTEC、HPやマウスコンピュータ等が参入してきそうな気がするが・・・。
SOTECのUMPC(ウルトラモバイルPC)は10インチ液晶であるし、ASUSや他のメーカの基本サイズ(液晶サイズではなく)を考慮すると、工人舎を除けば、殆ど12インチを採用しても、本体サイズは殆ど変わらないような気もするが・・・。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます