社会不安障害:SAD、ボランティアとセカンドライフ

SADで会社を休職したが、一年で復帰し、無事定年を務めて、その後の生活とボランティアについて気ままに掲載中

海野 碧(うみの あお)『真夜中のフーガ』その2(あらすじ)

2009-01-26 08:08:03 | 趣味(読書)

海野 碧(うみの あお)『真夜中のフーガ』で予告した、この物語のあらすじ紹介です。主な登場人物は前回紹介しているので、今回でてくる名前等は前回(海野 碧(うみの あお)『真夜中のフーガ』)を参照して欲しい。

海野 碧(うみの あお)『真夜中のフーガ』のあらすじ>

ある朝、自分の実の名前(橿原驟介:かしわら しゅうすけ)を持つ男が死んだ記事を大道寺勉は見た。同じ頃、岡野から極星会のボス古賀から愛人の娘で、目に入れても痛くない程可愛がっている、沙織が強迫されている相談を受け、その調査依頼がベンに入る。副業の始末屋家業をそろそろ辞めようかと考えていたが、その沙織の住んでいる鎌倉が、亡くなった橿原驟介という人物の近くだった為、依頼を引き受ける事にした。

始末屋仲間と鎌倉で落ち合う前に、先に橿原驟介を名乗る男がなくなった海岸と住んで居た家を調査する。この時に偶然、年若い男と一緒の実の母と会うが、母は自分の事に気づく事無く、去っていった。

その後、沙織親子の家に行き、調査を開始するが、直後、哲郎(極星会のボス古賀の長男)が部下を引き連れ、大道寺が経営する「サンモータース」で急襲される。鎌倉の家に到る経緯も含めて、哲郎の部下に付けられていた事から、哲郎の妹に当たる沙織との関係より、橿原驟介を名乗る男と哲郎が何か関係していると予測する。

岡野を通じて、極星会の跡継ぎをめぐって争っている若頭と会って、橿原なる人物の情報を聞き出す事にする。極星会の昔の功労者(大幹部)栗本と言う伝説的な男の愛人(中国から出稼ぎに来ていた中国人)の息子がその橿原で、古賀がコンピュータの専門化でもあり小遣いを与える為に橿原を哲郎の家庭教師にした。しかし、橿原が悪い事ばかりしか教えないため、出入りを禁止した事が分かる。

この若頭と会っている時に、哲郎の部下の襲撃を受け、若頭は射殺され、その部下は指名手配される事となる。その先を読んだ大道寺は、すぐ鎌倉に向かい、鎌倉に停泊中のクルーザー(強迫のネタにされた船)で、雇われキャプテンと話をしている時に、哲郎の部下から、沙織および紫野(始末屋の仲間)を人質に取ったので、指定の海岸まで来るように携帯に連絡が入る。

既に大道寺は、事件の大方の核心を掴んでおり、この呼び出しでけりをつける為、予想外のクルーザを利用して海から、指定の海外の空き屋に近づき、襲撃に成功するが、その前に哲郎が指名手配の部下と揉め、間違って部下を殺してしまう。そしてその場になぜか、残された多田まりもがいた。

古賀の家に関係者を全員集め、大道寺は全ての事実を、説明し後の判断はそれぞれに任すことにした。

つまり、沙織の所に来た強迫は、嘘であり、既成事実(妊娠)を作り上げ、堕胎させない為に恋人多田芳樹とアメリカに行く事を、考えた狂言だった。一方、橿原は女性を食い物にする詐欺師で、多くの女性から金を巻き上げていたが、訴えられる事を避ける為に、写真をとって女性を脅していた。

極星会を追い出された後も哲郎と橿原は、繋がっており、妹沙織の監視役に橿原を使っていた事から、沙織の友人や恋人の多田家を知り、橿原は多田まりもを標的にして、騙して金を巻き上げていた。しかしある時にもめ、まりもは橿原を偶然ころしてしまい、その後処理を哲郎が事故に見せかけて処理したのだった。

古賀の家で今までの事件の話を終えた時に、鎌倉で逃げた哲郎が銃を持って踏み込んで来るが、最後は、自殺してしまう。その混乱した場で、冷静に警察に連絡を入れたのは皮肉にも沙織で有った。

警察が来る前に古賀の家を離れた直後、大道寺の携帯に電話がなる。実の母親から、年下の愛人と別れ話で口論となり、車でひき殺してしまったと。どうしてよいかわからないから助けて欲しいと・・・。

大道寺は、身勝手な母ではあるが、18才まで自分を育ててくれ、自分の存在が今有る事は母のおかげである事を感謝し、母親の引き起こした事件の責任を全て負う事にする。母親を予定通りシンガポールに行かせ、自分は酔っ払い運転の末、だれが見知らぬ人間をひき殺した事にし、実刑をくらうであろうが、これでよいと・・・。


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