Wikiの考察1(WikiとCMSの違い)の続きだ。よくパソコンのデスクトップがドキュメントやプログラムのショートカットで埋め尽くされている方を見かける。レスポンス的に余り良くないが、一方ファイルやプログラムが簡単に見つけられる物だとツクヅク感心する。ご自分はそれで良いが他人が見るとまず何かを探すのは困難だろう。もっとも通常は、ご本人以外は使わない為、問題とはならない。IT担当者が何らかの対応をする時に操作するぐらいだろう。
さてこれが、実際のファイル(キングファイル等)だったらどうだろうか?パソコンのデスクトップに分類なしの一次元のファイルが存在するようなもので、机や書庫にランダムにファイルが置かれている事になる。なんの規則性もなく。
もっともPCのデスクトップの場合には机にランダムに書類を置かれている様な物で、実際はその場所が決まってそれを規則的に頭が記憶されているのかも知れない。そう山の様に積まれたファイルでもご本人に取っては、これが一番なのかも知れない。
所が、共通のファイルの場合は、これは通用しない。他人がわかる様に、特定の規則を持って、整理・分類して保管しなければ、他の人が戸惑う事になる。これはシステムを使おうが、物理的なファイルを使おうが同じだ。従ってパソコンの電子ファイルだからと言って、整理・分類しないで、ただ置いているだけでは、効率が極力悪いと言う事になる。この様な事を言うからには私は、余程ファイルの整理・分類が得意でそれを実践していると思うかも知れないが、私も割りといい加減だ。私の究極の整理とは、捨てる事が一番と考えている。昨年今の会社に出向した時には、その一年前の仕事関係は担当者に引継ぎ、東京の単身赴任時代の書類は全て廃棄した。したがって今の会社では、ファイル関連は、両袖机があるが、その一段も使用していない。その後のレイアウト変更で移動する度にも、捨てまくっている。
とは言っても、今の仕事上では、当然業務上の書類が発生する訳で、このファイリングは部下の女性が、業務運用上のルールに基づいて分類し、ファイリングしている。この様な業務運用上規定されたファイリングは、実は簡単だ。私も上記ではいい加減と言ったが、分類しやすい物(つまり自分の仕事)やよく使う物(当然これも自分の仕事)は逆に言えばキチンと分類してファイリングしていた。この場合は、大抵は時系列+分類項目(つまり予算だと○○年度予算資料で1ファイル等)でファイリングしていた。
私の今の部署のファイリングは、営業と出荷業務を両方兼ねている為、両方が見れる様に時系列+分類項目で行っている。
- 顧客からの注文書
- 生産手配書
- 出荷手配書
- 納品書・受領書
- 請求書
- 入金書
等の分類項目(ファイル:紙の書類)を、年度毎、月毎、顧客毎に分類してファイリングしている。マアーこの辺はどこも一緒だろう。ファイリングする時の分類の優先順位が時系列か顧客が先か位だろう。最もこれは、今までの慣習でファイリングしているだけで、私も深くは考えていない。大半は、物理的に可能な範囲で分類されるだけだ。この物理的に可能な範囲と言うのは案外重要な事で、これは電子化されても、基本は変わらない。したがって、最も簡単な分類は、全て時系列(つまり年度で分類する)か分類項目の二階層にする事ぐらいだろう。
当社では電子メールにThunderbird1.06(古すぎるが、返ってウィルス等に狙い撃ちされない?)を使っているが、このメールの保管・分類に年度を使っている方が案外多い。最悪は検索で探せるという事だが、この検索を使う手段は最終手段となる。これはWindows VistやMac Leopardで全文検索を使ってPCの文書を探す効率を上げる思想も同じだが、これはそもそも分類ではない。これはメールでもWindowsのフォルダー管理でも同じだ。
物理上は不可能だが、せっかく電子化されたデータとコンピュータを使っているのだから、もっと効率的に分類できないかとなる。それでは、どの様な分類機能が欲しいのか?簡単に言うと、googleのGmailやブログの標準機能となっているマルチタグ(マルチカテゴリー)だ(Thunderbirdの最新版にも搭載されているようだが・・・)。
単純にファイルを整理・分類・保管する事を考えよう。もちろん不要なファイルは削除すると言う大前提が一番重要な事は言うまでもない。
例:あるファイルは、A顧客へのBトラブル(B技術等でも同じ)対策の資料の場合に
- 顧客毎に分類したい。つまり顧客フォルダーを作り、そのA顧客のフォルダーに入れる
- トラブル(技術)毎に分類したい。つまりトラブル(技術)フォルダーを作り、そのBトラブル(技術)のフォルダーに入れる。
これは、原紙が1つなら、物理的には不可能だが、実際にはコピーを取って、上記のファイリングを行えば可能だ。しかし、これは環境には良くないし、ミスも発生するし、効率も悪い。従って上記の例なら、優先順位を付けて、どちらかでファイリングするしかない。おそらく上記の場合はトラブル毎の分類となるだろう。
私が、ブログやGmailのマルチタグを知らなければ、上記の悩みは、そのままで終わったのだろうが、これを知ってしまった以上は、この便利な機能を何とか利用したいと思っていた。
全文検索で、その検索条件を、メニューみたいに記録して再実行できるのなら、これも同じ事が実現できるはずだが・・・。
と言う事で、今回のテーマと言うか、次への課題が、ファイルをマルチタグの様に管理できる方法として、Wikiが使えないかと考えているが・・・。
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