社会不安障害:SAD、ボランティアとセカンドライフ

SADで会社を休職したが、一年で復帰し、無事定年を務めて、その後の生活とボランティアについて気ままに掲載中

松岡圭祐氏の世界その12「蒼い瞳とニュアージュ」

2007-12-31 19:45:23 | 趣味(読書)

前回の松岡圭祐氏の世界その11「カウンセラー」  で、予告した用に追加で、年末大掃除をしながら今日、また一冊読んでしまった。

2007定演パンプ-2.jpgこの「蒼い瞳とニュアージュ」は、氏の「催眠」シリーズ、「千里眼」シリーズと異なり、新しい女性カウンセラー・一ノ瀬恵梨香内閣情報調査室の宇崎俊一活躍を描く物ですが、「催眠」シリーズより、「千里眼」の方にかなり近いエンターテイメント小説であり、最後までぞくぞくする緊張感でスリル満点でスピード感ある物語です。私的には「催眠」シリーズより、此方の方が好きです。この小説もドラマか映画にするとなかなか面白いと思いますが・・・。

<私的まとめ>
内閣情報調査室に甲斐塚英人と言う既に自殺した人物からVHSテープが届く。化学会社からのリストラ、離婚とアルコール依存症から、社会への恨みに拡大し、非常に爆発力のある新型爆弾を製作し、しかけたとのテロ予告
宇崎は、甲斐塚英人のテープ等からの分析に臨床心理士一ノ瀬恵梨香の協力を仰ぐべきと提案するが、上司である高津朱美は、意見の食い違いから、この事件への担当から彼を外す。そして、甲斐塚の妻が関与しているとして、白状させる為に、結果その妻を殺してしまう。一方で操作が進展しない中で、宇崎と一ノ瀬は新型爆弾の製作場所と爆弾が仕掛けられた場所を探し出す。高津は自分の失敗の責任を逃れる為に、一ノ瀬の過去をマスコミに流し、結果臨床心理士の資格を失わせ、且つ知らない内に新型爆弾の起爆スイッチを入れてしまう。爆発まで残された時間は15分。一ノ瀬は自分の運命と信じ、爆弾を抱え、一人ベンツで東京湾に向かう。それを知った宇崎もすぐ一ノ瀬を追うが、残された時間が迫る。二人は爆弾を無事東京湾まで運べるか・・・運べたとしても無事に帰還できるのか?

※「蒼い瞳とニュアージュ」というタイトルは、この小説の中ではC・エトワールが書いた童話となっている。恵梨香がクライアントの麻美に話す場面で「ニュアージュとはフランス語の雲のこと。きれいな蒼い瞳をした少女は、いままでいちども星をみたことがない。夜空を見上げると、いつも雲に覆われてる。少女は、なぜわたしたちが空をみるといつも雲がいるのと問いかけた。すると雲が答えた。きみの蒼い瞳を見に来ているからさ」「この話にでてくる雲ってのは、少女にとっての大人たちとのことなの。自由に星を見に行こうとすると、いつもたちこめて、正直鬱陶しいとか思うんだけど、でもそれは、少女を愛して見守ろうとしてくれてるから」

<帯のメッセージと裏表紙の紹介>

売上総額71億円(書籍売上+映画興収+ビデオ・DVDソフト売上)松岡ワールド最新作
「催眠」「千里眼」「マジシャン」----- 全てを超えたサスペンス巨編

「催眠」嵯峨敏也、「千里眼」岬美由紀に次ぐ第三のカウンセラー・一ノ瀬恵梨香登場

歌舞伎町雑居ビル火災の生き証人となった風俗店勤務の女性たち、そのPTSDを予防するためにひとりの臨床心理士が派遣された。ところがその人物は、弱冠二十五歳、渋谷系ギャルのファッションに身を包んだ派手な女性だった。彼女の名前は一ノ瀬恵梨香、言葉づかいから挙動にまで、まるで礼を失した態度に警察や司法関係者は面食らう。しかし、その飄々とした仮面の下には、彼女の驚愕の能力が隠されていた-----。

日本を震撼させる”手製爆弾テロ”を阻止せんと立ちあがった内閣情報調査室の宇崎俊一と、一ノ瀬恵梨香の奇妙な関係。やがてふたりのあいだに、信頼と情愛に似た複雑な感情が交差する----。

第三のカウンセラー・一ノ瀬恵梨香登場。読む者を夢中にさせる波乱のサイコサスペンス最高傑作。

発行:2003年9月20日 初版発行
著者:松岡圭祐
発行:株式会社小学館
定価:1,300円+税

 


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