◎「オリジナルTVアニメ『月がきれい』放送5周年記念全話上映会」
2017年春アニメ、キャッチコピーは「わたしにとってそれは・・・まるで月あかり」。名作です。
2022年9月10日(土)、池袋のHall Mixa、14時から21時までの予定が21時15分位まで。中秋の名月で満月、池袋でも月を見ることが出来ました。
出演は、水野茜役の小原好美さん、監督の岸誠二さん、シリーズ構成・脚本の柿原優子さん、プロデューサーの南健さん、司会の人。
9月5日(月)の夜に小原さん出演の追加発表がありました。出演の可能性はゼロではないけれど、まず出演はないだろうなと思っていたのですが、早々に申し込んでおいて良かったです。160人ちょっとで満席で数十席は空いていましたが、あっという間に満席になりました。女性客は5%いたかどうかかと。
14時から3話ごとに休憩を挟みつつ全12話を上映後、20時から21時過ぎまでトーク、サイン色紙争奪ジャンケン、終わりの挨拶、21時15分位まで。
いつものように発言は(記憶が鮮明というわけでは無いので)、発言通りのものもありますが、順番や言い回しはある程度整理していますし、全体としてそういう趣旨の発言をしたと思っていただければ。
○冒頭挨拶、トーク(基本は、司会がお題を出して。)が50分弱、前日朝までに来場者からメールで集めた質問への回答が10分程度(紙に印刷したものをパラパラさせて小原さんが指で指したものを読み上げ。以下の記述ではトークと質問が混ざっているかもしれません。)、サイン色紙争奪ジャンケン、終わりの挨拶で計75分位。
・岸監督は、声優が「演じる」という言葉もその意味のことも言わなかったような気がします。「やる」という言葉も演じるという意味では使っていなかったと思います。「声優が」というより「その人が」発した言葉を生かし、そしてプレスコで画を作った、と言っている感じでした。
小原さんは「演じる」という言葉を使っていましたが、女性だから「やる」という言葉は使いにくい面もあるでしょうから「演じる」という言葉を使っただけか、「演じる」という意味で使ったのかは分かりませんでした。岸監督の言っていることは理解しているはずですが、声優は自分とはかけ離れた役や経験したことがない役をすることもあるでしょうから、「演じる」ことからは逃れられないはずですし。
・小原さんは、少なくとも2回、冗談っぽく言う/大袈裟な感じに言う岸監督の背中を軽くたたいていました。気さくな関係が表れていました。
・トークの席順は左から、司会、小原、岸、柿原、南さん。
南さんと岸さんがワイワイと賑やかに入場してきたので、小原さんの入場時も笑っていた私。
○冒頭挨拶
司会:5周年だけど公式では何もしないというので企画した。今日は中秋の名月で満月だが、この日を狙った(とツイッターには書いておいて)。
小原さんは2列目くらいで見ていると言っていたが、登壇してもらった。
小原:技術は身に付いていくけれど、あの頃の初々しさを今出すのは難しい。
今でも年1回は見て初心を忘れないようにしている。
南さんから会場に質問。
2017年当時見ていた人は7-8割、今日始めて見た人は数人、残りは配信等で見たことがあると。
BDを持っている人も聞いていましたが、どのくらい手を上げていたか、私はよく覚えていません。少なくはなかったですが、半分くらいだったかなあ。
○企画の経緯
南:岸さんと2人で木曜午前に、今はなき練馬の喫茶アンデスに集まってどういう作品を作るか打合せした。
「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」(2013年秋アニメ。2015年1月と10月に劇場版。)も一緒にやり、そこそこ成功したので、今なら無理めな企画でも通ると思った。誰も岸さんにお願いしないような意外な作品をやろうと思った。「天体戦士サンレッド」みたいのが岸さんの得意なアニメだから。
中学生の思春期や恋愛をやろうとなり、おじさん2人で互いの中学生時代を振り返ったが限界に気付き、女性が必要だということで脚本家の柿原さんに参加してもらった。「君に届け」(2009年秋-2010年冬、2011年冬のTVアニメ。)や「月刊少女野崎くん」(2014年夏のTVアニメ。)とかが人気だったけれど、それらのひねった所を抜いたものを作りたいと考えていた。
柿原:(あの岸さんが)恋愛ものをやりたいと言うので、何を言っているのだろうと思った。
岸:知っている人の中でお願いできる人が柿原さんしかいなかった。
高校生にすると性的なことを避けられない、避けるとリアリティがなくなる。そこは描きたくなかったので中学生にした。
南:毎週朝から3人で中学の頃の話をし、盛り上がるけれど、終わるころには傷つけあっているのでズタボロ。黒歴史を言い合うわけだから。
○キャスティング(テープ、スタジオオーディション)
岸:NHKのドラマ「中学生日記」みたいにしたかった(中学を舞台に、中学生くらいの子が出ていて、中学でありそうな事が起きるドラマ。)。
キャスティングは基本的にオーディション。茜は小原さんにほぼ決めていたけれど、バランスがあるのでスタジオオーディションでいろいろと見た。
茜(cv小原好美)と小太郎(cv千葉翔也)を決めてから、他の生徒も中学生に聞こえるような人をバランスを考えて選んだ。1人だけベテランが入って若々しくやっても、並べると違いが出てしまう。
小太郎のお母さんは17歳(井上喜久子さんなので。)。
小原:茜と千夏を演じるオーディションだった。テープは茜で送った。(スタジオで)茜を演じた後に、後ろの部屋から音響監督の飯田里樹さんの声が聞こえているときに、岸さん達の笑い声が聞こえてきて、これで良かったのか不安になった。
岸:いいと思ったから笑った。気に入らなければ何も言わないとか、悪態をつくとか。
小原:合格と聞いたときは嬉しかった。初めてオーディションで受かったし、スタジオオーディションまで行ったのも初だった。
別の現場で出演作を聞かれて「月がきれい」だと言うと、岸さんは見る目があるねと言われたことがある。
岸:(小原さんを選んだのは)飯田さんのおかげでもある。
プレスコで撮った。自然にやってほしかった。特に泣きのシーンでは、おじさんの感覚だとこのくらいの秒数でいいかな思っていると、特に千夏の泣きの場面では、実際にやってもらうともっと秒数がかかり、それが良いのでそっちに合わせた。予定と変わるのでその後の作画が大変だけど、それがプレスコでやる意味でもある。
小原:(小太郎と一緒にいた茜が駆けていって茜1人で泣くシーンについて。)なんで追いかけてこないのよ、終わっちゃうよ、と思った。
岸、南:中学生だと追いかけられない。(大きくうなずく柿原さん。)
岸:2人(茜と小太郎)だけでは話がもたないだろうと思っていろいろな濃いキャラを柿原さんに用意してもらったが、やってみると2人の話だけでかなりをしめたのであまり出番がなくなり、ショートストーリーで出した。
○中学生インタビュー
南:今時の中学生がどう考えているかを知りたくて、友達の子供に生まれたときから知っている女子中学生がいたので、ファミレスでメシ食わせてやるから来い、と言って友達を集めてもらって話を聞いた。
小原:怪しい。
南:おじさん2人だけだとよくないから柿原さんにも加わってもらった。どういう動きをするかも撮りたかったので、録音機材とビデオをテーブルに置いて待ってた。
岸:AVの撮影みたい。
友達が話しているときに1人でスマホを見ていることが多いとか、いくつか取り入れている。
小原:当時15歳の弟が今は20歳で、就職している。(彼女がいなかったみたいな話をする小原さん。)
岸など:話してくれる?
小原:割と何でも話してくれる。
岸など:話してくれる?
小原:割と何でも話してくれる。
○電灯のヒモ
南さんだったと思いますが会場への質問で、電灯のヒモを敵だと思って小太郎みたいにやったことがある人を聞いたら、3分の1か4分の1かそこらだったでしょうか。女性もいました。最近はヒモがない電灯も多いからなあと南さん等は言っていましたが、あれば普通やるでしょ、と私は思いました。
岸:あのシーンのためだけにスーパーアニメーターにお願いした。
○他キャラのその後(会場質問)
小原:千夏役の村川梨衣さんが最終話を見て、私は?、って言っていた。
岸:高校ではモテると思う。でも、あの子は人のものが好きだからなあ。でも2人とは違った形で幸せになっていると思う。
○赤ちゃんの性別(会場質問)
岸、南:どっちだったかなあ。
小原:あれ、聞いていたのと違う。
岸:画を書くのに必要だったので性別を決めて発注した。
発注上は決めた、設定上は決めていない。
○川越市のロケーションで画角などをどう決めたのか(会場質問)
南:2015年4月頃からアンデスに2人で集まり、5月か6月に柿原さんに加わってもらった。どこをモデルにするかで川越を見に行くことになり、2016年1月くらいに川越駅で3人で待ち合わせをした。まさかの雪で、自転車を借りて町を回ったが走りにくくて大変だった。何度も行って歩き回り、決めて行った。
岸:中学生なので行動範囲は狭い。それを踏まえて描いている。
川越はいいところ。10月に川越祭があり、今回も参加する。今年は川越祭り100周年、祭の時ではなくてもいいので是非行って欲しい。
小原:連絡を取って川越祭に行ったからというのもあるけれど、(祭のときに行けば)遠くからでも岸さんだと分かるから。
(→2017年11月イベントの時も、会場にいる岸監督を私は直ぐに分かりました。なお、私は面識はありませんし、業界関係者でもありません。)
○サイン色紙争奪ジャンケン
当日、最後までいるといいことがあるかもとスタッフが冒頭で言っていました。4人のサイン色紙1枚を、小原さんとのジャンケンに勝ったらプレゼントでした。
ジャンケンでは、全員が立ち、負けと引き分けが座るというものでした。小原さんが、どこにも載せないけれど写真を撮りたい、と言い出し、司会だったか誰かがマネージャーに撮ってもらおうと言うと小原さん、もう帰ったよ。
スタッフがスマホでパシャリ。
結果は言うまでもありません。もらった男性が、驚いて嬉しそうだったので、良しとします。
岸:柿原さんのサインは凄く珍しい。1週間くらいしたら中野とかで売られてたりして。
小原:メガネまで取って(お礼の)挨拶をしてくれたんだから、そんな人じゃないよ。
○最後の挨拶
岸:誰でも思い当たることがあるような中学生の思春期や恋愛を描くことで、20年30年経っても耐えられるものになったと思う。またイベントの機会があればやりたい。
小原:この作品を大事にしている。初めて受かったし、キャスト同士が本当に仲が良い。
(少し涙ぐむ小原さん。)茜を演じていてよく分からなくなって、自分の演技だけが浮いているのではないかと思って、岸さんに相談した。監督に聞くのもどうかと思うけれど。今でこそ気さくに話せるけれど、当時はそうではなかった。顔が怖いもん、中身は優しいけれど。
演じなくていい、茜としてそのままの声を出してくれればそれが茜になるからと言ってくれた。(→趣旨としてはこういう発言でしたが、実際に言ったこととは違うかも知れません。)
芝居で悩んだときや壁に当たったときに今でも見る作品。初々しい声で恥ずかしいところもあるけれど、記録として残してもらえて幸せ。
(→当時は違和感はなかったですが、むしろ今の方が、少しアホな「まちカドまぞく」(2019年夏、2022年春のTVアニメ。)のシャミ子や「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」(2019年冬、2020年春、2022年春のTVアニメ。)の藤原千花が浮かんできて、違うそうじゃない、せめて「カッコウの許嫁」(2022年春夏のTVアニメ。)の海野幸だ、とか思ってしまいます(笑)。
小原さんについては、何かあれば「シャミ子が悪いんだよ」(原作でもアニメでも言っていない台詞ですが。)で視聴者が自己解決できるので、ある意味、無敵です(笑)。)
(→余談ですが、雨宮天さんが似たようなことを何年か前にインタビューで答えています。どのアニメかもどの情報誌(アニメショップで普通に無料配付しているアニメ情報誌でした。)に載ったかも忘れましたが、キャラソンを歌うときにキャラの声を出せているのだろうかと悩んでいると、共演者の宮野真守さんから、同じ声帯から出ているのだから大丈夫、自信を持って、という趣旨のことを言われたというものでした。
小原好美さんと言えば、小原さんを広く知らしめた「月がきれい」(2017年春アニメ)の水野茜を忘れることが出来ないように、雨宮天さんと言えば、雨宮さんを広く知らしめた「一週間フレンズ。」(2014年春アニメ)の藤宮香織を忘れることは出来ません。共に名作で、物語の良さはもちろん、初々しい声が物語にはまっていました。)
(→岸監督の気さくさで言うと、2017年11月4日(土)の夜のイベント終演後に私が岸監督に挨拶に行くと、いい笑顔で気さくに対応してくれました(もちろん面識はありませんし、私は業界関係者ではありません。1分も話していないと思います。)。「月がきれい」は良かったとか、他のアニメをいくつか上げて良かったと手短にお話ししたと思います。自身のツイッターで会場に着いたとツイートしていたので、誰かと話していなければ一声かけてもいいかなと思って声をかけてみたところです。
(→机上のべにっぽ(大)は司会者の私物(BDの特典。)、べにっぽ(小)は退席時に小原さんが持って行ったので小原さんの私物かと。
会場に着いてから、持ってくれば良かった、と思っていた私。2017年11月のイベントで小さい方を買いました。茜みたいにもみもみする用と保存用に2個買えば良かったと買って直ぐに思いましたが、直ぐに売り切れたので、より多くの人に届いたということで良しとしています。
私の、べにっぽ(小)。)
○これまで書いた、「月がきれい」の関連ブログへのリンクを載せておきます。(ヤプログ!の廃止に伴いgooブログに引っ越したので、ヤプログ!時代のリンクが切れているままです。この際、まとめておきたいので。)
・2017年3月25日(土)-26日(日)のアニメジャパン2017
・2017年8月26日(土)のアニサマ
園田涼子先生の役の東山奈央さんが、アニメ映像をバックに「イマココ」と「月がきれい」を歌い、この2曲をひっさげて2018年2月3日に武道館ライブを行うと言ったときです。
会場は青のペンライトばかりでしたが歌い終わってから東山さんは、何色になるのか楽しみだった、と言っています。
白だと思いますけどね。
当時のブログ→「アニサマ2017・2日目感想。「アホガール」でアホに、「月がきれい」と星間飛行で涙ぐみ、プリアラでイエーイ・MCなしでシュン、only my railgunでドッカーン」(2017年8月28日)
・2017年11月4日(土)の月がきれいファン感謝イベント
多数の声優が出演し、東山奈央さんが「イマココ」と「月がきれい」を歌い、ペンライトは青が多数派なものの4割くらいは白でした。
白ですよね。
これでは8話「ヰタ・セクスアリス」を取り上げています。
2017年で一番のアニメと書いています。
・2018年2月3日(土)の東山奈央さんの1stライブ@武道館
「初恋」と「月がきれい」と「イマココ」を歌いました。電波式のペンライトでは「月がきれい」は青でした。
白じゃないのかよ。
以後、東山さんのライブツアーでは、ノリがいい「イマココ」は歌うことが多いですが、バラードの「月がきれい」はなかなか。2022年秋に3回ライブがあるので、「月がきれい」5周年記念に2曲とも歌ってくれないかな、とは思っています(抽選に当たれば行きます。)。
各ツアーで1回は参加しているので、上記以外に、それぞれ感想をブログに載せています。
・西武新宿線新宿駅の自販機
当時のブログ→「月がきれい・西武新宿線新宿駅の自販機」(2018年6月6日)
当時のブログ→「月がきれい・西武新宿線新宿駅の自販機」(2018年6月6日)
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