泉山の草木花

ひそやかに咲く花々や、やさしさに溢れた植物を皆さんに紹介したいと思います。

りょうぶ

2012-02-24 | 樹木
  りょうぶ/令法  リョウブ科
春先の明るい林のなかで、白い樹皮が目立つ木は、リョウブです。
里山に多い樹木で、たいてい株立ちとなって、
そのまだら模様で、それとすぐにわかる特色を持っています。

たとえ大風で倒れたとしても、また切られても、
萌芽力が強く、根元や幹からたくさんの新枝を出し、
再生していきます。

リョウブ科はツツジ科に近い樹木で、
アジアとアメリカ大陸に60種ほど知られていて、
隔離分布する植物のひとつです。

隔離分布は、大陸移動や気候変動等が原因で、
離れた場所に同じ種類の生物が生息していることを言います。

リョウブもかつては、氷河が後退していた時期には、
周極地域に繁茂していたものが、寒冷化とともに南下し、
アジアとアメリカにその子孫が残ったと考えられます。

ただ、ポルトガル沖のマデイラ島にリョウブが一種知られていて、
これも、ヨーロッパ全域を覆うような氷河期に南下してきた植物群とともに、
隔離されたのでしょう。
この島の照葉樹林は世界自然遺産になっています。


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