替え歌というのがあります。メロディーに合わせて別の歌詞をつけたものです。歌詞のないものにつけるものも替え歌と言います。付け歌とか言わないですもんね。
一時期、「駅名替え歌」を制作していた時代がありました。何が違うのかといえば、つけていく歌詞が駅名なだけです。ただ、駅名というのは規則的に並んでいるわけではないので、どうしてもフレーズに乗らない駅が出てきてしまいます。駅数の限界があるので文字数も考えなければなりません。それを踏まえた上で路線と曲を選ぶのは至難の業です。
幸いなことに、日光線はJR東海の特急チャイムにぴったり。
↑これの0:33~(371系以外の電車用)と1:16~(キハ85系)
「宇都宮鶴田ー 鹿沼(かぬま) 文挟(ふばさみ) 下野大沢(しもつけおおさわ) 今市(いまいち) 日光」
「鹿沼」は全部の音を伸ばして(か~ぬ~ま~)、文挟の「ふば」と下野大沢の「しも」を一音で言い切るのがポイントです。
……あ、どうでもいい? じゃあ、日光線に乗りますか。
[宇都宮16:35→日光17:22/日光線857M 宇都宮発日光行]
上で触れたとおり、日光線の駅は上の7駅しかありません。営業キロ40.5kmの日光線は駅と駅の間が開いています。一番近い宇都宮~鶴田でも5分ほどかかるため、全駅に交換設備が設置されています。
鶴田で早くも行き違いを行います。
さらに文挟で行き違いを行います。駅間が長すぎるため、30分に1本という運転頻度でもすぐに行き違いを迎えることになります。宇都宮からすでに20分以上。日はとっくに落ちて夜が訪れようとしていました。
宇都宮行の列車が到着。有効町の長いホームを、2両編成の107系は持て余しています。
乗客はごくわずか。日光線の落ちぶれぶりがよくわかります。
あまりいい話題のない日光線ですが、JRは現在外国人をターゲットに「Nikko is Nippon」をテーマに、日光線を利用してもらおうと画策しています。思えば先ほどの路線案内も英語が併記されていました。JRが乗り放題になる外国人観光客向けフリーパス「ジャパンレールパス」があるため、海外での認知は東武より先行しています。まあ、JRのおすすめしている新幹線→日光線なんてルートは、日本人はほとんど使わないでしょうが。
日もどっぷりくれた頃、107系は日光に到着しました。
ホームに既に人の姿はありません。
反対側の2番線から撮ります。2番線は一日にたった1本しか使わないので、明かりが全くついていません。跨線橋も完全に真っ暗で、危うく階段を踏み外しかけました。
所用時間のかかれた路線図。一駅目から異様に大きな数字が並びます。
同じ電車で折り返すのが嫌だったので、しばらく日光を歩くことにしました。
日光駅の駅舎。大正レトロの木造駅舎は風格たっぷりです。かつてお召列車も来たことから、貴賓室も設けられています。日光線開業後わずか3年の1893年に当時のオーストリア皇太子が日光線を利用し、記録をしています。かつての栄華を思い起こさせる駅です。
17時半という時間で、JR日光駅前の周りの店はすべて閉まっていました。ここって観光地だっけ……? と疑ってしまいます。
営業をやめたガソリンスタンド。小奇麗なところを見ると、年始休業なのでしょうか。書きいれ時なはずなのに。
JR日光駅から徒歩3分のところにあるのが東武日光駅です。山小屋のような駅舎が建ちます。
東武日光駅のそばには観光客向けの店が並んでおり、他の店が閉まる中営業をしていました。上に「あげゆばまんじゅう」の文字。どんな代物なのでしょう。
一つ購入。200円です。
中はこんな感じ。普通の饅頭を湯葉で包んで揚げてあります。塩味がきいていて美味しいのですが、非常に油っぽいです。油紙に染みができてしまっています。食べるときには手とカロリーを気にする必要があります。
再びJR日光駅に戻ると、次の列車が入線したところでした。2本連ねた4両編成です。
闇の中に、107系の姿が浮かび上がります。
露光をミスった……
がらがらのホームに不釣り合いなほど長いのが分かります。平日なら通勤時間帯なのでホームに乗客の姿があったのかもしれませんが、今日はこの通り誰もいません。
赤いテールライトが闇に包まれた日光駅の中で寂しげな光を灯していました。
夜に入ったため、運転室のカーテンは完全に締め切られました。
ロングシートの107系で、クハ106にあるこの座席は唯一進行方向横向きです。まあ、横がトイレなので好き好んで使う人はいませんが。このタイプの「ハーフボックス」は東日本の211系の一部にも存在します。
「NIPPON」が「NIPPON」なのは当たり前なのでもっと「Nikko」のアピールをすべきだと思います。
この日の編成は宇都宮側から クモハ107-8+クハ106-8+クモハ107-4+クハ106-4でした。
クハ106-8の運転台。廃車発生品を使っているため、見た目に反して中は思いっきり国鉄仕様になっています。
4両編成の乗客は合計10人強。赤字ローカル線も真っ青(むしろ赤字だから真っ赤になる?)の空き具合です。あまりの少なさに不安を覚えながら、107系で日光を後にしました。
[日光18:21→宇都宮19:02/日光線866M 日光発宇都宮行き]
途中の下野大沢と鶴田で交換。上下方向とも、降りる客も乗る客も皆無です。
19時を過ぎて宇都宮駅5番線に到着。最終的に20人弱になった乗客は、ドアが開くや否やあっという間にホームから消え去りました。
今夜は宇都宮で一泊をすることにします。
メインの入り口となる西口付近なった看板。そういえば栃木県だった。基本的にカルト系は嫌いですが、ここまで大々的にやられると不信感しか覚えません。
宇都宮駅前。立派なペデストリアンデッキが広がります。バスターミナルと道路を跨いで反対側にある建物までを繋いでいます。
さて、宇都宮と言えば餃子。ということで、夕飯はもちろん餃子です。
ホテルに荷物を降ろした後、ホテルで餃子の店をチェック。年末年始の遅い時間ということでやっていない店も多く、有名な「みんみん」もラストオーダーが近づいていて無理とのこと。
それで勧められていったのが、駅前に立つ「宇都宮餃子館」でした。
普通の餃子から椎茸・チーズなど変わった味までありとあらゆるレパートリーのある店ですが、私が頼んだのは「餃子定食」。焼き・揚げ・蒸し・水餃子のすべてを楽しめる、餃子の集大成ともいえるセットです。一つとて外れはありませんでした。これで満足満足……
……と、思っていたのですが、食べ終わってもなんだか腹が満たされた感じがしません。よく考えてみればこれだけの強行軍で食べたのは朝のサンドイッチと昼の押しずしだけ。絶対量が不足していました。
ということで、餃子館からあるいてすぐの餃天堂へ。焼き餃子を注文しました。ここの焼き餃子は少し変わっていて、マヨネーズと唐辛子で食べるのがセオリーだそうです。なんでマヨネーズと唐辛子と思いつつ、一口。ここの餃子は皮が厚く、小龍包のよな仕上がりになっています。中に入っている肉汁が口いっぱいに広がります。確かに、酢醤油につけるよりはマヨネーズの方があっています。
予定外に餃子を二件制覇したところで、満足してホテルへ帰りました。
相変わらず1日が長い旅行です。
次回は1月4日。やっと真の意味で帰りだします。
一時期、「駅名替え歌」を制作していた時代がありました。何が違うのかといえば、つけていく歌詞が駅名なだけです。ただ、駅名というのは規則的に並んでいるわけではないので、どうしてもフレーズに乗らない駅が出てきてしまいます。駅数の限界があるので文字数も考えなければなりません。それを踏まえた上で路線と曲を選ぶのは至難の業です。
幸いなことに、日光線はJR東海の特急チャイムにぴったり。
↑これの0:33~(371系以外の電車用)と1:16~(キハ85系)
「宇都宮鶴田ー 鹿沼(かぬま) 文挟(ふばさみ) 下野大沢(しもつけおおさわ) 今市(いまいち) 日光」
「鹿沼」は全部の音を伸ばして(か~ぬ~ま~)、文挟の「ふば」と下野大沢の「しも」を一音で言い切るのがポイントです。
……あ、どうでもいい? じゃあ、日光線に乗りますか。
[宇都宮16:35→日光17:22/日光線857M 宇都宮発日光行]
上で触れたとおり、日光線の駅は上の7駅しかありません。営業キロ40.5kmの日光線は駅と駅の間が開いています。一番近い宇都宮~鶴田でも5分ほどかかるため、全駅に交換設備が設置されています。
鶴田で早くも行き違いを行います。
さらに文挟で行き違いを行います。駅間が長すぎるため、30分に1本という運転頻度でもすぐに行き違いを迎えることになります。宇都宮からすでに20分以上。日はとっくに落ちて夜が訪れようとしていました。
宇都宮行の列車が到着。有効町の長いホームを、2両編成の107系は持て余しています。
乗客はごくわずか。日光線の落ちぶれぶりがよくわかります。
あまりいい話題のない日光線ですが、JRは現在外国人をターゲットに「Nikko is Nippon」をテーマに、日光線を利用してもらおうと画策しています。思えば先ほどの路線案内も英語が併記されていました。JRが乗り放題になる外国人観光客向けフリーパス「ジャパンレールパス」があるため、海外での認知は東武より先行しています。まあ、JRのおすすめしている新幹線→日光線なんてルートは、日本人はほとんど使わないでしょうが。
日もどっぷりくれた頃、107系は日光に到着しました。
ホームに既に人の姿はありません。
反対側の2番線から撮ります。2番線は一日にたった1本しか使わないので、明かりが全くついていません。跨線橋も完全に真っ暗で、危うく階段を踏み外しかけました。
所用時間のかかれた路線図。一駅目から異様に大きな数字が並びます。
同じ電車で折り返すのが嫌だったので、しばらく日光を歩くことにしました。
日光駅の駅舎。大正レトロの木造駅舎は風格たっぷりです。かつてお召列車も来たことから、貴賓室も設けられています。日光線開業後わずか3年の1893年に当時のオーストリア皇太子が日光線を利用し、記録をしています。かつての栄華を思い起こさせる駅です。
17時半という時間で、JR日光駅前の周りの店はすべて閉まっていました。ここって観光地だっけ……? と疑ってしまいます。
営業をやめたガソリンスタンド。小奇麗なところを見ると、年始休業なのでしょうか。書きいれ時なはずなのに。
JR日光駅から徒歩3分のところにあるのが東武日光駅です。山小屋のような駅舎が建ちます。
東武日光駅のそばには観光客向けの店が並んでおり、他の店が閉まる中営業をしていました。上に「あげゆばまんじゅう」の文字。どんな代物なのでしょう。
一つ購入。200円です。
中はこんな感じ。普通の饅頭を湯葉で包んで揚げてあります。塩味がきいていて美味しいのですが、非常に油っぽいです。油紙に染みができてしまっています。食べるときには手とカロリーを気にする必要があります。
再びJR日光駅に戻ると、次の列車が入線したところでした。2本連ねた4両編成です。
闇の中に、107系の姿が浮かび上がります。
露光をミスった……
がらがらのホームに不釣り合いなほど長いのが分かります。平日なら通勤時間帯なのでホームに乗客の姿があったのかもしれませんが、今日はこの通り誰もいません。
赤いテールライトが闇に包まれた日光駅の中で寂しげな光を灯していました。
夜に入ったため、運転室のカーテンは完全に締め切られました。
ロングシートの107系で、クハ106にあるこの座席は唯一進行方向横向きです。まあ、横がトイレなので好き好んで使う人はいませんが。このタイプの「ハーフボックス」は東日本の211系の一部にも存在します。
「NIPPON」が「NIPPON」なのは当たり前なのでもっと「Nikko」のアピールをすべきだと思います。
この日の編成は宇都宮側から クモハ107-8+クハ106-8+クモハ107-4+クハ106-4でした。
クハ106-8の運転台。廃車発生品を使っているため、見た目に反して中は思いっきり国鉄仕様になっています。
4両編成の乗客は合計10人強。赤字ローカル線も真っ青(むしろ赤字だから真っ赤になる?)の空き具合です。あまりの少なさに不安を覚えながら、107系で日光を後にしました。
[日光18:21→宇都宮19:02/日光線866M 日光発宇都宮行き]
途中の下野大沢と鶴田で交換。上下方向とも、降りる客も乗る客も皆無です。
19時を過ぎて宇都宮駅5番線に到着。最終的に20人弱になった乗客は、ドアが開くや否やあっという間にホームから消え去りました。
今夜は宇都宮で一泊をすることにします。
メインの入り口となる西口付近なった看板。そういえば栃木県だった。基本的にカルト系は嫌いですが、ここまで大々的にやられると不信感しか覚えません。
宇都宮駅前。立派なペデストリアンデッキが広がります。バスターミナルと道路を跨いで反対側にある建物までを繋いでいます。
さて、宇都宮と言えば餃子。ということで、夕飯はもちろん餃子です。
ホテルに荷物を降ろした後、ホテルで餃子の店をチェック。年末年始の遅い時間ということでやっていない店も多く、有名な「みんみん」もラストオーダーが近づいていて無理とのこと。
それで勧められていったのが、駅前に立つ「宇都宮餃子館」でした。
普通の餃子から椎茸・チーズなど変わった味までありとあらゆるレパートリーのある店ですが、私が頼んだのは「餃子定食」。焼き・揚げ・蒸し・水餃子のすべてを楽しめる、餃子の集大成ともいえるセットです。一つとて外れはありませんでした。これで満足満足……
……と、思っていたのですが、食べ終わってもなんだか腹が満たされた感じがしません。よく考えてみればこれだけの強行軍で食べたのは朝のサンドイッチと昼の押しずしだけ。絶対量が不足していました。
ということで、餃子館からあるいてすぐの餃天堂へ。焼き餃子を注文しました。ここの焼き餃子は少し変わっていて、マヨネーズと唐辛子で食べるのがセオリーだそうです。なんでマヨネーズと唐辛子と思いつつ、一口。ここの餃子は皮が厚く、小龍包のよな仕上がりになっています。中に入っている肉汁が口いっぱいに広がります。確かに、酢醤油につけるよりはマヨネーズの方があっています。
予定外に餃子を二件制覇したところで、満足してホテルへ帰りました。
相変わらず1日が長い旅行です。
次回は1月4日。やっと真の意味で帰りだします。
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