ヨーロッパの旅と写真(St Foto Trip)

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ベニス

2018年11月23日 07時42分14秒 | イタリヤ



アドリア海の最深部、ヴェネツィア湾にできた「ラグーナ(潟)」の上に築かれた、運河が縦横に走る水の都である。
ヴェネツィア本島は大きな魚のような形をしており、その真ん中を逆S字形に「大運河(カナル・グランデ)」が流れている。
また、島のあちこちを細い運河が流れており、 本島全体が小さな島々から出来ているように見せている。  
本島のすぐ南には、「サン・ジョルジョ・マッジョーレ島」「ジュデッカ島」、
さらに南に下ると映画『ベニスに死す』で有名な「リド島」がある。 また、本島のすぐ東には、
墓地となっている「サン・ミケーレ島」、さらに東にはヴェネツィアングラスで有名な「ムラーノ島」、
レース編産業の地「ブラーノ島」、そして、もっとも古い時代に栄えた「トルチェッロ島」 がある。
かつては海上に浮かぶ孤島であったが、1846年にイタリア本土との間に鉄道が引かれ、
後に自動車用道路の「リベルタ橋」も引かれ、イタリア本土と地続きになっている。ただし、
ヴェネツィア本島内は車での移動は禁止 (自転車を含む。乳母車、車椅子は可)されているため、
自家用車はリベルタ橋をわたったすぐにある「ローマ広場」の駐車場に置いて、島内を徒歩か船舶で移動することになる。
車が入れないために、また、運河が発達していることもあり、主な交通機関は必然的に船になり、
水上路線バスの「ヴァポレット」や水上タクシーの「モトスカーフィ」、 大運河の岸と岸を渡る渡し舟「トラゲット」が、
大運河、および、ヴェネツィア湾内を縦横無尽に走っている。 大潮、気圧の変化、そして、
アドリア海を南から吹く風「シロッコ」の3つの要因が重なると、「アクア・アルタ」と呼ばれる高潮がヴェネツィア湾で起こる。
このとき、ヴェネツィアの街中まで水が入り込み、 特に一番低い「サン・マルコ広場」は水没する。
過去に北の対岸の本土で工業用の地下水のくみ上げが行われたことにより地盤沈下が起こり、
アクア・アルタによる洪水の水位が1m以上になったこともある。更に今後の 地球温暖化によって海面上昇が加速されることとなれば、
将来ヴェネツィアの街全体がアドリア海に水没してしまうことが懸念されている。また、また13世紀に、
マルコ・ポーロがヴェネツィアから中国へ向けて旅立ちをしている。