Simple Happy Life

毎日毎日。ごはん作って。ごはん食べて。笑って、怒って、泣いて。そしてまた笑って。そんなフツーの日々の記録です。

『人間失格』

2009年12月19日 | 好きなもの(映画・芝居)
観てきましたー。
青い文学シリーズ『人間失格』の劇場公開版。

乱暴にも一言でまとめちゃうと。。疲れました…

速読の訓練がじわじわ効いてきている結果。
文字をアタマの中でイメージとして展開しようとしているわけだけど。
この映画を観ながら「あぁ、こーいうコトだ」と合点がいきました。

合点がいき過ぎちゃって、疲れちゃったw
明るいイメージではないからね~;

わたしが初めて『人間失格』を読んだのは15歳の夏。
なんでそんなに覚えているかというと。
親戚の集まりの席で、隅っこでこの本を読んでたら
あるおじさんに「まだ、そんなの読んじゃダメだ!」とひどく怒られたから。

彼はものすごい大量の本を読む人で、とっても頭のよい人だった。
多分、あの時代の、わが街では頭の良すぎる人だったんだと思う。
フツーの労働者なんだけど、どこか近寄りがたい雰囲気があった。

うちとは違って、おじさんちには本やら漫画やらがいっぱいあって
遊んでくれる姉ちゃんたちもいたから
しょっちゅう遊びに行ってマンガを読んでいたのであ~る
だからなのかな。わたしはとっても可愛がられてた。

読んじゃダメという言葉の真意は、今ならよく分かります。
もちろん読みましたけどw
でも15歳のわたしには、幸いなことに
自分との重なりを突き詰めるだけの理解はなかったのでしょう。
あるいは単純によく分からない、不快なナニカとして退けたか。

そして今、思う。
好きか嫌いかで言えば、わたしはやっぱり好きじゃないんだ。太宰。
道行き。発狂願望。憧れを含んだ響きではあるけれど。
その深淵を覗き込んで、足下がぐらつかずにいられるほど強くもなく
それでいて鈍感でもいられない世の大半の人。その中のひとりです。

『草枕』にふれるまでもなく
人の世を少しでも明るくするのが芸術。人の営みのイミだと思うのよ。
だからわたしはそういうものは敢えてしまいこんだ 気持ちのいいものが好き
これも考え方の違い、好みの問題なのだろうけれど。

肩が凝った映画鑑賞の救いは、主題歌が気持ちよかったコト。
「この世界にはいつでもあなたが必要」そんなメッセージでした

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