つかこうへいさんの遺言

参院選の喧噪の陰で、ひっそりと訪れた訃報。
つかこうへいさんが亡くなられました。62歳。
早すぎますよ。いくら才能はとどめてはおけないものといえ。

もうずーっと長い間、つかさんの芝居観てきました。
あの、たたみかけるような台詞のライブ感。
あの生き物のような空気が大好きでした。

来月の『広島に原爆を落とす日』の再演も楽しみにしてたトコロでした。
楽しみにする、というにはそぐわない内容だけど。
この作品は、たくさんのことに興味が広がっていった一冊、一本です。
ハングルもやりましたよ。わたしにとっては韓流よりもよほど強烈(笑)
自己紹介くらいならまだできるかな

つかさんが2010年1月1日付けで残した遺言が公開されました。
この世界への謝意。心からのありがとうです。
わたしは死を前にして、こんな文章が書けるかしら。
そんな風に今を生きているかしら。そんなことを考えてしまいました。

　「友人知人の皆様、つかこうへいでございます。思えば
　　恥の多い人生でございました。先に逝くものは、後に残る
　　人を煩わせてはならないと思っています。私には信仰する
　　宗教もありませんし、戒名も墓も作ろうと思っておりません。
　　通夜、葬儀、お別れの会等も一切遠慮させて頂きます。
　　しばらくしたら、娘に日本と韓国の間、対馬海峡あたりで
　　散骨してもらおうと思っています。今までの過分なる御厚意、
　　本当にありがとうございます
　　　　　　　　　　　　　2010年　1月1日　つかこうへい 」

なんだか頭の中がバサバサしてまとまりません
心からご冥福をお祈りいたします。