ときめ句ノスタルジッ句昭和親父の温故知新

思うままに、俳句と唄を、昭和の匂いをぷんぷんさせて。

冷たし

2019-12-18 | 冬の俳句
     


     入院食朝のミルクの冷たさよ


     入院のミルク冷たき朝餉かな


     入院の冷たきミルクまた美味し




青春の名曲喫茶や冬の雨

2019-12-02 | 冬の俳句
     


     古き映画のポスターや冬の雨


     


     おじさんを偲ぶ支那そば冬の雨


     


     公園の静けさ歌ふ冬の雨


     


     朽ちし葉の地に帰りゆく冬の雨


     寝ても寝足りぬ眠たさや冬の雨


     父の背の匂ひのしたる冬の雨


     蛍光灯の灯のやさし冬の雨


     路地裏にカレーにほひて冬の雨





冬めく

2019-12-01 | 冬の俳句
     


     冬めきて立ち食ひそば屋客溢る


     


     立飲みの寄せ合ふ肩や冬めきぬ



     


     冬めくや背を丸め行く人の増え



     


     冬めくや湯屋の看板「ゆ」の誘ひ



     冬めきて増えたるやうな白髪かな


     冬めくや何かしてゐて独り言