WHOがパンデミックを宣言してからだいぶ日数も経ちました。
すでに感染拡大に歯止めがかからない今、今更パンデミックと聞いても別に驚きませんでした。むしろ「遅いよ!」くらいな印象でした。
いまや「テスト、テスト、テスト」を連呼していますが日本の国策とは真逆
しかしながら、このパンデミック宣言が経済に与える影響力は計り知れません。
リーマンショック級の大不況が訪れる事も覚悟しなくてはなりません。
FRBの金融緩和策も効果が薄く、下落が止まりません・・
2008年、リーマンショックによりクリスマスイブに不当な解雇を言い渡され、露頭に迷った記憶が蘇ります。
起業した2年後に東日本大震災を経験、それでもなんとか持ち堪えて今年で10年目になりますが、今回の新型コロナウィルスの蔓延は深刻です。世界中が同時に疫病による経済危機を迎えることは稀であり、過去のSARSやMERSの際でも現在ほどの世界中への蔓延はなかったと記憶しています。
とりわけ、全く検査が行われていないアフリカ大陸がどうなるのか?医療が貧弱な上に植民地であった経緯からヨーロッパ大陸との人的な交流も多く、スペインなどでは多くのアフリカ人が行商で来ているのを見かけました。
【では閉じこもっているべきなのか?】
そんな中においても、自宅に閉じこもるのが本当に正解なのか?個人消費が冷え切ってしまうと日本の経済危機につながります。
バランス感覚が難しいのですが自分のやりたい活動は細心の注意をはらいながら続けるべきではないかと考えています。そうしていかないと日本の底辺を支える産業が死滅してしまうのではとさえ考えるのです。
【入国制限の厳しいオーストラリア、年末は?】
そんな中でオーストラリアで開催予定だったレーザーマスターズワールドが延期されました、現時点で100か国以上にコロナウィルスが蔓延しているわけですから、ワールドの開催は厳しいのは仕方ありません。現在オーストラリアでは入国者に2週間の自己隔離を義務つけています。2週間未満の渡航の場合、宿から直帰になり実質的に抑止力を伴った入国禁止に近い措置です。
この他にも世界選手権はどんどん中止が決まっています、今日CYCAから来たメールではCYCAもレースを当面中止すると発表しました。年末まで続けば今年のSydney Hobart Raceは開催が厳しくなると思われます。
【東京五輪はどうするべきか?】
そんな中で議論になっている東京五輪の開催・中止・延期・・・
ずっとこの五輪クラスのヨットに乗ってきたので東京五輪の開催についても何とか開催して欲しいと思っています。
もともとセーリング競技は無観客に近いから無観客開催は可能ですが、、
スポーツ選手の目線では何が何でも開催して欲しいと思います、しかし政治家が経済効果を最優先してしまうのは危険です。
【濃厚になってきた延期説】
現時点で識者の間でチラホラと延期説が出てきたのはある意味ソフトランディングで国民やスポンサー企業、選手達に延期の理解を得ようと言う観測気球のようにも思えます。
IOCもWHOの勧告に従うと責任をWHOに投げましたが最終的な決定はIOCの責任です
【選手たちの五輪準備が終わらない】
現時点で選考が終わらない種目が43%もあり、今後の選考に不備が発生する種目も多数存在します。特に米国陸上競技は影響力が大きいのでもし選考不可能となればかなりの影響が出てきます。あと4ヶ月もあるというのはアスリート視線では大きな間違いです、最大限のパフォーマンスを出すためには早くに現地に入り、暑い日本の夏に備えた調整をゆっくり体を慣らしながら行うのが常識的なアプローチだからです。
7月24日に開催できれば良いというのはそういった選手視線のない政治家が考えているデッドラインになるのです
【今や世界が鎖国を開始している】
すでに選考を勝ち残り切符を手にした選手達には酷な話ですが、全世界的な蔓延を食い止める事が最優先課題であり、人の流れを止めなくてはならない場合には五輪開催は不可能であることを受け入れなくてはなりません。事実、ドイツを初めとしてEUでは諸国間の国境を封鎖し、EU全体が入国禁止を始めています。
【五輪を東京で開催するためのソリューション】
一部の専門家の中には五輪憲章に固執する方もいますが人類の危機に際して柔軟な変更をしたとしても五輪の精神や開催意義は変わらないとリゲインは思います。
その意味でも延期は有効な手段かと思います。無観客開催は莫大な放映権料を払っているNBCが納得しないでしょう。また開催国である日本にとってインバウンド収入が見込めなくては数兆円もの投資が水泡に帰すことになります。
【選手たちにとっての五輪延期】
仮に延期となった場合、問題は選手の選考をどうするか?選手によっては年齢の問題が発生しますし、規定年齢を超える選手も出てきます。東京までは頑張ろうとして来た選手も多々、いるはずです。延期の期間が数ヶ月なら既得の権利と出来ますが、1-2年となる場合、最大のパフォーマンスを発揮できるか?という問題があります。
また競技によっては活動を維持するのに莫大なキャンペーン費用を要します。世界的な経済危機となるとスポンサー支援を受けられなくなる選手も出てきます。自己の記録との戦いになる種目は自主的にトレーニングできますが、相手との試合によって勝敗を決する競技においては世界選手権等でトップクラスの選手たちと切磋琢磨できない状況では圧倒的な不利益を被ります。
さらには4年の歳月をかけてピークを維持してきた選手達にとって、モチベーションを維持することが出来るのか、それは並大抵の事ではありません。
しかしながら、不透明な開催に不安を抱いたまま、夏に向かうよりは早めに延期をして、延期に伴う様々な課題を解決したほうがアスリートファーストではないかと思うのです。
7月に「ああ、バカなブログ書いてたな」と笑い飛ばせるならどんなに良いかと願ってやみません・・・