〔よしなしごと)『言葉の宝箱』《かくしごと》

※不定期公開

運の良い方、縁の有る方、勘が働く方。

ご覧戴けたら幸いです。

吉永南央【行ける力があるやつが、行かなくてどうする。足枷は自分でぶった切れ】

2025-02-16 22:44:03 | 吉永南央


『萩を揺らす雨 紅雲町珈琲屋こよみ』吉永南央(文春文庫2011/4/10)

 

観音さまが見下ろす街、北関東の紅雲町で、杉浦草はコーヒー豆と和食器の店『小蔵屋』を営む気丈なおばあさん。
人々を温かく見守り続ける彼女は無料のコーヒーを目当てに訪れる常連たちとの会話がきっかけで、
街で起きた小さな事件の存在に気づく。オール讀物推理小説新人賞受賞のデビュー作を含む日常の謎を解くミステリー。
『紅雲町のお草』『クワバラ、クワバラ』『0と1の間』『悪い男』『萩を揺らす雨』5話連作短編集。


・どうにもならない悩み事は、
役に立たない他人のほうが気軽に話せるのかもしれない P37

・話そうとしないことは訊かない、
話すことだけを静かに聞いてくれる P42

・信用を失えば店は簡単に潰れる P55

・胸の内を刺す過去があるから、
他人の気持ちがわかるようになるのだ P97

・人の恋愛を笑うほど、枯れてないの P117

・弱いと認めちゃったほうが楽なの。
力を抜いて、少しは人に頼ったり、頼られたり。
そうしていると、行き止まりじゃなくなる。
自然といろんな道が見えてくるものよ P156

・この先に行け。
行ける力があるやつが、行かなくてどうする。
足枷は自分でぶった切れ P199

・欲しいからって手を伸ばしたら…………
今まで抱えてきたものは、こぼれ落ちてしまうものかな P216




五十嵐貴久【限界なんてないと言い聞かせても無駄だ。自分を縛る縄は、自分にしか切ることはできない】

2025-02-16 18:49:17 | 五十嵐貴久


『コンクールシェフ!』五十嵐貴久(講談社2022/3/7)

 

・選んだのでも選ばれたのでもない。
最初から決まっていたのだろう P11

・人柄は料理に反映される P54

・実力には自分自身を信じる要素も含まれる P64

・老いを認めるには勇気がいる。
未練がまったくないと言えば、嘘になるだろう P80

・限界なんてないと言い聞かせても無駄だ。
自分を縛る縄は、自分にしか切ることはできない P99

・真面目で誠実なのはわかった。
それだけにプレッシャーには弱いだろう P145

・口伝として受け継いできたものには、意味があるはずだ。
何もなければ、誰もそんなことは言わないだろう P163

・どんなに才能があっても、それに気づかない者がいる P216

・才能が重要だが、強い意志も必須だ。
センスがあっても、気持ちが弱ければトップに立てない。
意志だけが強い者は論外で、それはただの頑迷 P218

・偶然やまぐれで、奇跡は起きません P233

・驕りや傲慢さを捨て、謙虚になれば、それだけで変わる何かがある。
心と技がきれいに重なれば、新しい自分に出会えるはずだ P242

・何かを始めるのに、遅すぎることはない。
自分の信じた道を進めばいい。
失敗してもやり直せる。
それが人生だ P244

・料理は人を幸福にする P253



青山美智子【変化を恐れず味方につけよ】

2025-02-16 07:31:10 | 青山美智子


『鎌倉うずまき案内所』青山美智子01(宝島社2019/7/26)

 

主婦向け雑誌の編集部で働く早坂瞬は取材のため訪れた鎌倉で古ぼけた時計屋の地下にある、
ふしぎな案内所『鎌倉うずまき案内所』に迷いこんでしまう。
そこには双子のおじいさんとなぜかアンモナイトがいる。
会社を辞めたい20代男子。
YouTuberを目指す息子を改心させたい母親。
結婚に悩む女性司書。
クラスで孤立したくない中学生。
気づけば40歳を過ぎてしまった売れない劇団の脚本家。
ひっそりと暮らす古書店の店主。
平成の始まりから終わりの30年を舞台に6人の悩める人々を通して語られる心がほぐれる6つの優しい物語。
『2019年蚊取り線香の巻』『2013年つむじの巻』『2007年巻き寿司の巻』
『2001年ト音記号の巻』『1995年花丸の巻』『1989年ソフトクリームの巻』


・変化を恐れず味方につけよ P31

・優しいことしか言わない人のほうが、俺は信用できないよ。
仕事紹介しますよって軽く言われてそのまま放置されることって多い P37


・だめだよ。
心から願ってるわけじゃないことを言葉にしちゃ。
言うと本当になっちゃうよ P37

・いつの世も、主婦を見ればその社会の実態がわかるよ。
主婦がイエスと言わない商品は絶対に売れない。
安いっていうだけの理由で彼女たちは財布を開かないし、
モノだけじゃない、時間や労働の値打ちに目をこらしている。
いつも頭と手を使って、細部まで熟考しているんだ。
この時代でどうすれば自分や家族が幸せに暮らせるかって。
それが社会ってことだろ? P46

・かなわなかった憧れを幻で終わらせない P57

・ふたりでひとつ。
結婚って、そういうことなのかもしれない P137