山本有三 「生きとし生けるもの」
中学の教科書に炭鉱に住む親子の小説が載っていたのを覚えている。
タイトルも作者も忘れたが、山本有三の「生きとし生けるもの」の一部なのだと分かった。
面白くて、一気に読んでしまった。
登場人物の気持ちが全員、手に取るようにわかる。
新聞に連載していたが病気のため中断されたままなのだとか。
恐らくこの先に大きな高まりや唸るような結末が待っていたのかも知れない。
中途で終わっているため、登場人物達のこれからが猛烈に気になるのだが、宙に浮いて終わっているのが何とも言えない余韻をよぶ。
彼らはまだ歩き続けていると感じる。
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