近ごろネットの一部でやたらと「マイルドヤンキー」なる語を見かけるのだが、ついにテレビでも取り上げられたらしい。
「ヤンキー」と言えば、かつては滑り台みたいな頭(リーゼント)に剃りこみを入れ、改造学生服(ボンタンとかドカンとか長ランとか短ランとか)を着てた不良とかツッパリとか暴走族とか、「BE-BOP-HIGHSCHOOL」や「なめ猫」みたいな格好をした人たちのことで、今では絶滅危惧種で九州とかに行かないと会えないような人たちのことだったし、あるいはもっと時代をさかのぼると米兵のことだったんだけど、言葉は変わるようだな……。
経験的に言って、「ネットの一部(はてなとか)で話題になる」ことでの流入規模を1とすると、
「2ちゃんねるで話題になる」が10くらい。
一方、「テレビで取り上げられる」になると100~200ぐらいになるのがざっくりとした数字ということになる。
いくらテレビがオワコンとかマスゴミとか言っても、なんだかんだでそれぐらいの影響力はいまだにあるわけで、マイルドヤンキーなる言葉も、これから流行るのかもしれない。
では「マイルドヤンキー」とは何かと言うと、いまだ明確な定義はないものの、以下のような傾向を示す消費層を表したものらしい。
・上昇志向・都会志向が低い
・地元志向が強い・地元での交友関係を重視する
・経済的には中~低所得層
・政治的には保守的
・クルマや遊興への出費を惜しまない
……等々。
他にも「絆を重視」とか「クルマはミニバン」とか「EXILEが大好き」とかよくわかんないのもあるが省略。
もともとが広告業・マーケターによる、経済市場における消費者の行動特性の分析から出てきたものなので当然であるが、「所得の割に購買意欲の高いこの層にマーケティングをフォーカスすべし」というのが彼らの本音のようだ。
それに、上の箇条書きを見れば分かる通り、そもそもこのような層こそが昔も今も一貫して日本社会の多数派だと言える。
頭が良かったので地元の同級生と別れて進学校、一流大学に進み、マスコミや広告企業に入ったスーパーエリトのカチグミ・サラリマン=サンたちは、どうやらこういう層の存在自体、今まですっかり失念していたようである。
つまり「マイルドヤンキー」なるものを一言で言うとするならば、
「マーケター・広告屋による、金払いのいい地方のターゲット層の再発見」
とでもいうことになろうか。
この「マイルドヤンキー」論、当のターゲットと思われる地方の下層中流層からは猛烈な反発を受けている。
そもそも都会(東京)のマスコミ・広告屋による、地方民を十把ひとからげにしての露骨なマーケティング目的のレッテル貼りみたいなものであるから、反発されるのも当然とは言える。
しかも、そこには3つの差別意識が重層的に透けて見える。
すなわち、
・都会人(東京民)による地方民への蔑視
・高学歴層による低学歴層への蔑視
・マスコミ・広告人による一般人への蔑視
である。
「頭のいいやつ」や「都会人」からの「上から目線」に対して敏感で、これを何よりも嫌い憎む地方人が、この「マイルドヤンキー論」に猛反発するのは当然である。
仮想ターゲット層に反発されては売れるものも売れなくなる。どうも都会の広告マスコミエリートたちは、地方の一般人の気持ちが分かっていないようだ。
彼らを相手に「to C」のビジネスをするなら、「上から目線」は最大のタブーであり、彼らの気持ち、つまり「地元に残った人々の気持ち」を理解することは不可欠である。
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「ヤンキー」と言えば、かつては滑り台みたいな頭(リーゼント)に剃りこみを入れ、改造学生服(ボンタンとかドカンとか長ランとか短ランとか)を着てた不良とかツッパリとか暴走族とか、「BE-BOP-HIGHSCHOOL」や「なめ猫」みたいな格好をした人たちのことで、今では絶滅危惧種で九州とかに行かないと会えないような人たちのことだったし、あるいはもっと時代をさかのぼると米兵のことだったんだけど、言葉は変わるようだな……。
経験的に言って、「ネットの一部(はてなとか)で話題になる」ことでの流入規模を1とすると、
「2ちゃんねるで話題になる」が10くらい。
一方、「テレビで取り上げられる」になると100~200ぐらいになるのがざっくりとした数字ということになる。
いくらテレビがオワコンとかマスゴミとか言っても、なんだかんだでそれぐらいの影響力はいまだにあるわけで、マイルドヤンキーなる言葉も、これから流行るのかもしれない。
では「マイルドヤンキー」とは何かと言うと、いまだ明確な定義はないものの、以下のような傾向を示す消費層を表したものらしい。
・上昇志向・都会志向が低い
・地元志向が強い・地元での交友関係を重視する
・経済的には中~低所得層
・政治的には保守的
・クルマや遊興への出費を惜しまない
……等々。
他にも「絆を重視」とか「クルマはミニバン」とか「EXILEが大好き」とかよくわかんないのもあるが省略。
もともとが広告業・マーケターによる、経済市場における消費者の行動特性の分析から出てきたものなので当然であるが、「所得の割に購買意欲の高いこの層にマーケティングをフォーカスすべし」というのが彼らの本音のようだ。
それに、上の箇条書きを見れば分かる通り、そもそもこのような層こそが昔も今も一貫して日本社会の多数派だと言える。
頭が良かったので地元の同級生と別れて進学校、一流大学に進み、マスコミや広告企業に入ったスーパーエリトのカチグミ・サラリマン=サンたちは、どうやらこういう層の存在自体、今まですっかり失念していたようである。
つまり「マイルドヤンキー」なるものを一言で言うとするならば、
「マーケター・広告屋による、金払いのいい地方のターゲット層の再発見」
とでもいうことになろうか。
この「マイルドヤンキー」論、当のターゲットと思われる地方の下層中流層からは猛烈な反発を受けている。
そもそも都会(東京)のマスコミ・広告屋による、地方民を十把ひとからげにしての露骨なマーケティング目的のレッテル貼りみたいなものであるから、反発されるのも当然とは言える。
しかも、そこには3つの差別意識が重層的に透けて見える。
すなわち、
・都会人(東京民)による地方民への蔑視
・高学歴層による低学歴層への蔑視
・マスコミ・広告人による一般人への蔑視
である。
「頭のいいやつ」や「都会人」からの「上から目線」に対して敏感で、これを何よりも嫌い憎む地方人が、この「マイルドヤンキー論」に猛反発するのは当然である。
仮想ターゲット層に反発されては売れるものも売れなくなる。どうも都会の広告マスコミエリートたちは、地方の一般人の気持ちが分かっていないようだ。
彼らを相手に「to C」のビジネスをするなら、「上から目線」は最大のタブーであり、彼らの気持ち、つまり「地元に残った人々の気持ち」を理解することは不可欠である。
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