あるお笑い芸人の「不正受給疑惑」に端を発したナマポ(生活保護)に関する話が盛り上がってるようだが、論を言うなら今回の騒動のきっかけはキャリア官僚出身の自民政治家だったというところで、「ガス抜き」「増税の目くらまし」「下流相撃」の意図を感じ取らなければならない。…が、そういう「論理」をも曇らせるほどに、世の中にはナマポの「不正受給者」のみならず、受給して申し訳なさそうにしているどころか、憲法に規定された当然の権利だ、これでも足りぬ足りぬと「偉そうにしている」ナマポ民に対し、もはやナマポとほとんど変わらない手取りで働く人々の敵意が渦巻いている。これは論理ではなく、感情の問題だから、いくら法律だの憲法だのと理性を以て論じたところで、働いていない人間のほうが、働いている人間よりも多く金をもらっている(場合もある)という事実から人々の心にわき上がる感情を抑制するのは、もはや無理である。
コトの根本は、ある芸能関連企業が、家族手当分のギャラをケチるために、資産の名義変更等のありがちな手口でナマポにタカっていたということだ。
芸人と事務所の関係はドライであるように見えて独特なものがある。たとえば芸能人の「移籍騒動」が泥沼の大騒動に発展することがある。これは、ブラック企業でもよくあるように、「辞めようとする人間を強引に引き留めようとするばかりか、同業他社で仕事が出来ないように事前に手を回して追い込む」ことがある。これが芸能界ではいわゆる「移籍騒動で干される」という現象になる。
なぜ執拗に所属芸能人の移籍を妨害するのかといえば、「拾い上げて売り出してやったのに、恩を仇で返すのか?」という事情があるからだ。そのくらい、事務所と芸人の関係は深い。そして今回の件では、事務所の関与が明るみに出れば出るほど、テレビの報道は下火になり、それと反比例してネットの主張は過激化していくだろう。
事実、当初は「不正受給」はけしからん、という話だったのが、既にナマポ全体の話へと広がりつつある。
また、ありがちな手口、と形容されるように、資産の名義変更や仲間内での借金(負債)、偽装離婚(偽装離縁)などは、周囲に怪しげなナマポ受給者が居れば誰でもなんとなくは「知って」いることだろう。今回の疑惑をきっかけに、そういった連中の存在が光の当たる場所に引き出されてしまった。
だが、普通の庶民であれば、ぐるっと周囲を見回せば、不正受給とまでは断言できなくとも、相当怪しげな"ナマポ民"を発見するのは容易だろう。何?そんな奴見たことないって?いったいどんなぶるじょあだい。
そういう、社会のセキュリティホールを突いて、税金や公金の通るルートを自分につないで養分を吸い取ることを全く躊躇しないプロナマポ民とも言うべき連中は、普通の人間とは感覚がまったく違う。
不正受給とナマポ全体を一緒にするな…理論的には確かにその通りだろう。だが人の感情は止められないし、知っている。奴等はどれも大して変わらん。現に、当初の芸人のケースですら「不正受給とは言えない」とガクシャのお墨付きが出た。
庭の石の下には有象無象の蟲共が蠢いていることは、知っている人は知っていることだが、自分の生活にしか関心の無い人々はそんなことは意識せずに日々を暮らしている。しかし、何かをきっかけに石の下の蟲共の存在が知られ、そのうちの何匹かが堂々と人様の庭をうろつきまわるようになると、蟲の害を訴え、蟲退治に懸命になる者も出てくる。そのうちに、誰かに頼まれたわけでもないのに、強力な殺虫剤や火炎放射器を手に、いちいち庭石をひっくり返して回る自警団が現れる。こうなると、もう誰にも止められない。
だが、石の下から蟲を追い出しても、すぐまた別の蟲が現れるし、石の下を追い出された蟲のなかには、人間のねぐらへと侵入し人を刺すものも出てくるだろう。
おそらく、言い出しっぺの議員先生の狙いとしては、芸人への攻撃なんぞはとっかかりに過ぎず、本丸は「生活保護の受給総額を絞り、親族の扶養義務を強化しよう!伝統的な日本の家族の姿を再び!」とでもいうところであったろうが、おそらくそうは進まないし、事態は彼らの意図した範疇から逸脱しつつある。
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コトの根本は、ある芸能関連企業が、家族手当分のギャラをケチるために、資産の名義変更等のありがちな手口でナマポにタカっていたということだ。
芸人と事務所の関係はドライであるように見えて独特なものがある。たとえば芸能人の「移籍騒動」が泥沼の大騒動に発展することがある。これは、ブラック企業でもよくあるように、「辞めようとする人間を強引に引き留めようとするばかりか、同業他社で仕事が出来ないように事前に手を回して追い込む」ことがある。これが芸能界ではいわゆる「移籍騒動で干される」という現象になる。
なぜ執拗に所属芸能人の移籍を妨害するのかといえば、「拾い上げて売り出してやったのに、恩を仇で返すのか?」という事情があるからだ。そのくらい、事務所と芸人の関係は深い。そして今回の件では、事務所の関与が明るみに出れば出るほど、テレビの報道は下火になり、それと反比例してネットの主張は過激化していくだろう。
事実、当初は「不正受給」はけしからん、という話だったのが、既にナマポ全体の話へと広がりつつある。
また、ありがちな手口、と形容されるように、資産の名義変更や仲間内での借金(負債)、偽装離婚(偽装離縁)などは、周囲に怪しげなナマポ受給者が居れば誰でもなんとなくは「知って」いることだろう。今回の疑惑をきっかけに、そういった連中の存在が光の当たる場所に引き出されてしまった。
だが、普通の庶民であれば、ぐるっと周囲を見回せば、不正受給とまでは断言できなくとも、相当怪しげな"ナマポ民"を発見するのは容易だろう。何?そんな奴見たことないって?いったいどんなぶるじょあだい。
そういう、社会のセキュリティホールを突いて、税金や公金の通るルートを自分につないで養分を吸い取ることを全く躊躇しないプロナマポ民とも言うべき連中は、普通の人間とは感覚がまったく違う。
不正受給とナマポ全体を一緒にするな…理論的には確かにその通りだろう。だが人の感情は止められないし、知っている。奴等はどれも大して変わらん。現に、当初の芸人のケースですら「不正受給とは言えない」とガクシャのお墨付きが出た。
庭の石の下には有象無象の蟲共が蠢いていることは、知っている人は知っていることだが、自分の生活にしか関心の無い人々はそんなことは意識せずに日々を暮らしている。しかし、何かをきっかけに石の下の蟲共の存在が知られ、そのうちの何匹かが堂々と人様の庭をうろつきまわるようになると、蟲の害を訴え、蟲退治に懸命になる者も出てくる。そのうちに、誰かに頼まれたわけでもないのに、強力な殺虫剤や火炎放射器を手に、いちいち庭石をひっくり返して回る自警団が現れる。こうなると、もう誰にも止められない。
だが、石の下から蟲を追い出しても、すぐまた別の蟲が現れるし、石の下を追い出された蟲のなかには、人間のねぐらへと侵入し人を刺すものも出てくるだろう。
おそらく、言い出しっぺの議員先生の狙いとしては、芸人への攻撃なんぞはとっかかりに過ぎず、本丸は「生活保護の受給総額を絞り、親族の扶養義務を強化しよう!伝統的な日本の家族の姿を再び!」とでもいうところであったろうが、おそらくそうは進まないし、事態は彼らの意図した範疇から逸脱しつつある。
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