スポイチ編集長日誌

最近はGTAオンラインの攻略ばっかりです。
日付そのままで修正・追記したりします。

怒られるのを恐れる人が起こす問題

2014年08月13日 | その他
誰しも好き好んで怒られたくなんかないだろうとは思いますが、世の中には、「怒られる」ことを極度に恐れる人というのが一定のレベルで存在します。

「怒られたくない」というより、ほとんど「誰からも小言を言われたくない」とか「注意すらされたくない」というレベルなのかもしれません。


彼らは基本的にはまあまあ頭が良く、学校の勉強とか宿題ぐらいはきちんとやっていた階層の出身だと言えます。
しかし彼らの場合、勉強や宿題をやっていた理由は自分のためというよりも、「親や教師に怒られたくないから」という側面が強く、さらには口先だけで当面を言い繕う能力には長けていたので、学校で教師から怒られるという経験が少なかった人々と言えるかもしれません。

ゆえに、怒られたり小言を言われることに慣れていないために、学校行事や部活動の場、バイト先等でちょっと注意をされただけでも極端な拒絶反応を示したり、「怒られないようにする」ことを最優先目標として行動しているかのようになりがちです。

ちょっとでも怒られるのが嫌、注意もされたくないというのは、ある程度頭が良いことを自負する、彼らのプライドの高さ故なのかもしれません。


ですが、こういう人々が長じて社会人になると、中には「上司や取引先から怒られたくないから」という理由で、仕事の進捗状況について調子のいい報告だけをしてトラブルを報告しなかったり、あるいはウソの進捗報告をして体面を取り繕ってごまかすという行動をする人々が出てきます。

彼らは頭はいいので、上司や経営陣から「あの仕事はどうなってる?」みたいなことを聞かれた時に、「これからやろうと思ってました」とか「今やり方を検討中です」みたいな答え方をすると、上からの受けが悪いということを知っています。
だから、とりあえずその場は怒られなければいい、注意されなければいいと考えて、仕事の進捗について極めて楽観的な、あるいはウソの報告をするのです。

仮に彼らが本当に優秀で、たとえ進捗報告はデタラメであっても、最終的に現実との帳尻を合わせてくれれば、業種によっては問題はないのかもしれませんが、もしも彼らに現実への対処能力がまるで無かった場合、いずれ報告と現実との間の乖離はどんどん大きくなっていき、最終的には尻に火がつき案件は炎上、周囲は対応と尻拭いに追われるという最悪の結末になります。

「本当のことを報告して怒られたくない」からという理由で当面をごまかしていた結果、少し怒られるどころではない最悪の事態を招くというのは、ちょっと理解し難い心理です。
しかし、こういう人は本当に存在しますし、そんなに珍しいものでもありません。

当面をごまかすことで、とりあえず今日は怒られずに済んだかもしれないけど、明日または数日後、数週間後、あるいはもっと後になってから、事態は悪化しておおごとになる……。これは、どう考えても合理的な行動ではありません。
問題が大きくなれば、もはや「上司にちょっと怒られる」程度では済まなくなるなどということは分かりきっているはずなのに、彼らはなぜか手をつけようとしない。

今日明日の間、とりあえず怒られなければそれでいい。

「今、とりあえず怒られないで済ますこと」を最優先の行動原理としている人は、上司等から注意されることを過度に恐れるあまり、やってる(やった)フリだけして調子のいい報告を捏造し、その実何もしないで放置、という行動を選択しがちです。

こういうことが起こる理由の一つとして、プライドが邪魔をして「怒られることを極度に恐れる余り、問題を先送りしてしまう心理」の存在があるのです。

「今やってます!」「あとちょっとです!」「もうじき終わります!」(←実は何もやってない)

日々のニュースでも、ある騒動の原因を探っていったら、「そんなことは当然既にやっていると思っていたら、実は全くやっていなかった…」というズサンな仕事で周囲を呆れさせるケースというのは、実は結構あります。

また、これが企業全体での話となると、「政府やマスコミ、国民から批判されたくない」からという理由で、実現可能性の極めて低い、はっきり言えば意味のない作業に延々と予算と人員と時間を注ぎ込んで、「今やってます!!」アピールに必死な大企業というのもあります。

そんな意味のない仕事をしている企業は、「あの会社の人たちは、もしかしてものすごい馬鹿なんじゃ…」と、普通の人からも奇異の目で見られるようになってしまいます。怒られるより呆れられるという状態です。

しかし、検討だけをしている段階よりは、たとえ意味がなくとも何か作業をしていることをアピールしたほうが、当面は怒られる確率が低くなることを彼らは知っているので、結果としてあまり意味のない作業に熱中することになるのです。



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