スポイチ編集長日誌

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北朝鮮が堂々と正規戦を仕掛ける?ありえない。それは。

2013年04月15日 | 社会
連日の無慈悲連打エフェクトの使用によって、今にも北朝鮮が戦争行動を仕掛けるかのように日本のマスコミが騒いでいるのですが、あの国が「正規の部隊による軍事行動」や「弾道ミサイルによる先制攻撃」で堂々と正規戦を志向する可能性は極めて低い。
今日はそこのところをごく簡単に書いていこうと思う。

■「特ア」が特アたるゆえん
いわゆる特殊アジア三国に共通しているのは、他のアジア諸国と異なり、自分たちの独力で宗主国、特に白人国家に勝ったことがない、という点にあります。これは、極めて重要な点です。
彼らの場合、宗主国だった大日本帝国が勝手に米国その他と戦争を始めて、勝手に負けてしまったので、彼らには宗主国と戦って独立を勝ち取る機会がありませんでした。事実、彼らは大日本帝国が敗北するまで、自分たちで独立を勝ちとることはできなかったのです。
中国にしても、実は「白人相手に勝ったことが一度もない」ということを考えれば、日本などに対しては強硬な態度を取っていても、米国や英国相手には態度が違うことの理由が理解出来ます。日本の侵略はいつまでも非難の材料にされますが、西欧列強による中国分割と植民地支配が問題にされることはほとんどありません。これを「中華の内なる事大主義」と呼んでいます。

■キーワードは「事大主義」
この「事大主義」ってのは、特殊アジア三国を理解する上でこれから重要なキーワードになってくるので、覚えておくとよいかもしれません。
彼らはロシアや米国のような超大国には最初から絶対に敵わないと思っているので、これらの国に対して正面から正規戦を仕掛けることなどありえません。ここが、日露戦争、第一次大戦でロシア、ドイツに勝利し、白人国家相手でも勝てないこともないと考えて真珠湾に殴りこみをかけたかつての日本との大きな違いです。
特アたる彼らは、あくまで虎の威を借る狐、ジャイアンの影に隠れて威張るスネ夫のように振る舞うことしかしないのです。
日本の左翼の方々は、戦後の日米関係を「スネ夫とジャイアン」にたとえるのが大好きですけど、歴史的に長いこと中華帝国のスネ夫役をやってきたのは朝鮮です。
だから、とくにアメリカに対して正規軍の一部隊である弾道ミサイルを用いた先制攻撃の挙に出ることなど、ほぼないでしょう。いわんや中国・ロシアを相手にした場合も同様です。

簡単に言うと、あの国(上下とも)は、大昔から「長いものには巻かれろ」を国是として存在してきているので、自分から単独で正々堂々、大国に正規戦を仕掛けるような発想はありません。
あるとしたら彼らの「宗主国様」、つまり中国が明白に戦争支持を匂わせるか、仮想敵(日本)の宗主国(アメリカ)が不参戦・不介入を匂わすような態度を取った時だけです。
だから、例えばアメリカ政府の高官が日本周辺での紛争に対して不介入志向とも取れるような発言をするようなことがあったとしたら、それは要注意のサインなのです。

■「瀬戸際外交」とは、体制の長持ちゲーム
瀬戸際外交って言いますけど、あれは要するに体制を長持ちさせるための自転車操業みたいなものです。
それで自国が何か有利になったり発展することはもう無いが、崩壊することもない…という状態をダラダラ長く続けるための「長持ちゲーム」。だから、やるほうも極端なことはなかなか実行しにくい。
この「瀬戸際外交」が続いている限りは、逆に大したことは起こらないと言っていい。
ですが、あんな体制をあと何年か続けた所でたかが知れていますし、ほとんどの独裁者の最期はロクなもんじゃありません。ヒトラーは焼かれ、ムッソリーニは吊るされ、スターリンは卒中を放置され、ポルポトは古タイヤと一緒に燃やされ、チャウシェスクとかフセインは残酷動画サイトの常連です。「彼」が最も恐れることは、残虐動画サイト行きの運命が訪れて、上記チャウシェスクやフセインと再生回数を競う事態になることです。

■目指すは独裁者から国民統合の象徴への転身か
ことに「近代の王朝の三代目」ってのは軍事的な最盛期と破滅がいっぺんに来ることが多い。
危ないのは、彼ら指導層が「もう、こんな体制は保たない」と考えて、自分たちだけでハードランディングを目論み始めることです。つまり、自国民がどうなろうとも、体制崩壊後も自分たちだけは生き延びることを考えて、そのための実績と大国との取引材料作りを志向する…。
こうなってくると、戦争も大量破壊も絵空事でなくなる。なにしろ東アジアには「昭和天皇」というモデルケースがありますから。あの国の先代は「昭和天皇みたいになりたい」と漏らしたという話がありますが、当時憲法上は絶対的な存在であり、しかも自分から大戦争を仕掛けて大敗したのに、裁かれることもなく退位もせずに済んだというのは、彼らにとってはおおいに参考にしたい存在でしょう。

■狙うのは日本、キング日本
で、彼らが仕掛けるとしたら、相手は(なぜか)日本になる可能性は極めて高いと思います。それはかねて「日帝三十六年」の恨みもさることながら、彼らは「事大主義者」なので、大国相手には手が出せないからです。
しかし、前回の朝鮮戦争時のように、もはや彼らの後ろ盾になってくれる国もありませんし、東西対立という構図もありません。
それでも韓国への軍事侵攻に対しては、自動的に米国が介入するでしょうから、結果的になんとかなりそうなのは消去法で日本しかありません。
しかも、この国には彼らに対して妙に理解を示して擁護したり、親密だったりする勢力がたくさんありますし、ね。

■ミサイルは囮、本命は首都テロ
ところが海を隔てた日本に対して軍事行動をとるには、大量の兵員を乗せた船団で上陸作戦など現実的ではありませんし、仮に第一撃として弾道ミサイルで日本を直接狙うとしても、通常弾頭による攻撃では大した戦果は期待できず、せいぜい「嫌がらせ攻撃(ハラシング・ファイア)」ぐらいにしかなりません。
しかし、第二次大戦中のV2ロケットによるロンドン空襲のように、あるいは湾岸戦争時のイスラエルに対するスカッド・ミサイルによる攻撃のように、兵器自体の破壊力はさほどでなくても、「どこに落ちるか分からない(そして着弾すれば確実に人が死ぬ)」兵器による断続的な攻撃は、相手国民を不安にさせ、経済活動を停滞させるには十分でしょう。
ところが、命中率も信頼性も不十分な彼らの弾道ミサイルでは、在日米軍や米国民、あるいは中国大使館関連施設に損害を与えてしまうかもしれません。そうなれば介入は避けられません。これが、「事大主義者」たる彼らが最も恐れる事態でしょう。
そこで、どうするかと言えば、いよいよ日本への攻撃行動となった場合、彼らは非正規戦を目論むでしょう。つまり、自分たちの正体を隠してのテロ活動です。
とは言ってもあからさまに北の軍関係者が関与したのでは報復攻撃のいい口実になりますから、明白な関与はせず、「どう見ても怪しいが、証拠がない」という形を作ることを目論むでしょう。そして、疑惑の声に対しては彼らと親密な勢力に「差別に満ちた根拠のない言いがかり」だと非難させ、仮に証拠を突きつけられても「一部の英雄主義者がやったこと。我々は関知していない」とすっとぼけることでしょう。
事実、1995年のあの事件の後に、報復攻撃を行なうなんて話は全く出なかったわけです。
あの時は新興宗教でしたけど、「次」はまた全然別の団体にやらせるんじゃないでしょうか。それでもやることは大して変わらないでしょうから、都心の地下とか鉄道は要注意ってことです。

■重要なのは戦争との「距離」
興味深いのは、あの国が前回の「朝鮮戦争で日本が漁夫の利を得た」と指摘していることです。
朝鮮半島が東西対立の最前線になり、その後方に位置していた日本が、いわゆる「朝鮮特需」で敗戦から立ち上がることができたのは事実です。
なので、彼らとしては地図を裏返して、「次の戦争」では「日本が最前線・朝鮮半島が後方」という形になることを志向したいところでしょう。これは、たぶん中国も同じです。
なぜなら戦争で発展するのは、常に最前線からいくらか後方の地域だからです。具体的には3列目から4列目。最前線は戦闘で廃墟となり、第2列ではいつ航空攻撃やゲリラの浸透があるか分からず、逆にあまりにも戦場から遠すぎたのではうまみもありません。
第二次大戦後の朝鮮戦争~ベトナム戦争の時代に日本が発展したのも、あるいはアフガン戦争~イラク戦争の時代にドバイ(アフガンとイラクの中間に位置)が発展したのは決して偶然じゃありません。
戦後の日本がなぜ復活できたか?これまでさかんに「勤勉な国民性」とか「終身雇用制度」とか「優秀な団塊()」とかの説が流されてきましたけど、たぶん間違いです。



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