Forest Notes

漂う雲がごとく、気楽にのんびり気まぐれに~

ラチチュード

2008-11-18 23:48:02 | カメラ
銀塩時代からのカメラユーザであるのだが、当時からラチチュードの重要性は肌で感じてきた。っていうよりネガのラチチュードの広さに助けられたといった方が無難だろうか?
カメラが好きだけど若い時から極貧だった私は現像代やプリント代が惜しく、当時努めていた広告代理店から焼き付け機材一式を借り受け(のちに退職金がわりにもらったのだが)現像から焼き付けまですべて行ってきた。モノクロならたいした設備もいらないし現像液や定着液も安価ですむ。
今は機材も駄目になってしまったけど、当時の経験はとても貴重なものでした。
で、昨今のデジカメ事情ではRAW現像というものがある。銀塩ネガほどラチチュードの幅は広くないが、とても便利といえば便利である。だけどその反面弊害があるように感じる事がある。一言で言うと「いじり過ぎている」感が強い。
まあ銀塩感覚で言えば現像→焼き付けを経てようやく作品になるんだけど、なまじ安易にいじれるもんだから彩度やコントラストの強過ぎる作品が目に付く。デジタルらしいちゃあ~らしいんだけど(^_^;) まあこのへんは作者の好みだからどうこう言うこともできないけど。。。。

デジタル機器を使って撮影しているのにもかかわらずガンとしてマニュアル撮影にこだわる人間としては、疑問に感じる事がある。精度のたかい測光機器を搭載している現代のカメラの存在意義はどこにあるんだろう?と。。。RAW現像ソフトの精度のアップによってラチチュードの幅が広がってくると1段くらいはカバーできそう。。。そうなると精度の高いボディ測光はあまり意味がない。
また、私は単焦点レンズ使用時にはボディの測光は使っていない(使えないんだけど(^_^;))それでもオートブラケットを使わなくてもキチンと適性露出でハマる事が出来る。現にJPEGで撮影し後加工は一切していない。

一度ぜひ、カメラの原点に返りフルマニュアル(露出は体感。ピントはMF、WBも天候により変える)で撮影する事をおすすめする。そうするとまた違った撮影の楽しみが出来るとおもいます。

余談だけど近い被写体はマニュアルフォーカスでピントの来る位置を変える事が画をつくるうえでとても重要なのでAF機といってもMFがかかせない。精度の高いAFは必要なんだけど、撮影者の意図を反映するのはやっぱりMFが不可欠な要素だ。なのでファインダの作りは重要だと思う。

カメラメーカーさん是非マニュアル設定のキチンとし、ファインダの作りのしっかりした安価なデジカメボディを作ってほしい。これは切なる願いです。