議会でタブレットを導入する案件が、
各地で進められている様子。
うちも同じ。
うちでは担当者がかなり頭を悩ませている。
担当の一人、IT系の部署から来た先輩は、
この件について、かなり自信を持って持論を力説している。
非の打ち所がないような、
これしか手がないような口ぶりだ。
もう一人の担当はベテラン上司。
私の直属の上司だ。
その上司は、先輩の策に、素直に頷けない様子。
私はそれがよく分かる。
先輩の言うことが、
あまりに絵に描いたモチだからだ。
現実はそう簡単にはいかない。
先輩の言うことは、あくまで先輩の中だけの方程式。
タブレット導入を何としても実現させたい議長の気持ちに、
どれだけ寄り添えているか、
はたまたその他大勢の議員のことなど、
トータルに考えた時、
先輩の策は、理事者の都合、思惑でしかない。
誰のための導入か、
そこが第一だ。
もし、先輩の策を議長や議員の会合で説明したとして、
すんなり通るとは到底思えない。
理事者の都合が見え隠れするプランなど、
議員には即お見通しとなるだろう。
それでもいいと思わせるプランなのかどうかと問われると、
私には全くそうは思わない。
かと言って、私は担当じゃないし、
策もない。
裏をかくようなアイデアも浮かばない。
議員主体の議会なのだから、
あとは議員に一生懸命考えてもらって答えを出すしかないと思うだけだ。
人間同士の決め事は、
前の部署でたくさん見てきた。
ロジックだけでは、人は動かない。
どんな方法で落ち着くのか。
私も半分関わっているから
他人事ではないので、
この状況を静かに見守りたい。
一度先輩に私の持論を伝えた際、
一蹴されてしまったからなあ。
立場も役割も違うから、
大人しくしとくのが一番だ。