9/28に山で観察・撮影した黄道光(こうどうこう)について書きました。
10月10日、台風14号の影響で雨。上陸は免れましたが、低速のため長雨です。
星空になりそうもありませんので、黄道光について少し詳しく調べてみました。
黄道光は黄道(太陽の通り道、つまり地球の公転軌道面)付近に散らばっている塵に太陽光線が当たって輝いて見える天文現象です。塵は太陽に近づく彗星や小惑星の小さな破片で、今も黄道付近へ供給されています。
黄道光の明るさは天の川よりも淡いため、光害を受けない夜空の暗い山か海へ行かなければ観察できません。
観察し易い時期もあります。
北半球では9月~11月に月明かりのない夜明け前(薄明前)東天低空で観察できます。当然、快晴に近い空です。また、1月から3月に月明かりのない日没後(薄明終了後)西天低空で観察できます。
一番観察し易いのは今の時期、夜明け前の東天です。
月明かりのない快晴予報の日に暗い山へ行きますと、夜明け前にオリオン座の左側に黄道光が現れます。夜明け前約1時間半観察できます。(くれぐれも獣に要注意!)
黄道の夏至点(オリオン座の上方)付近へ向かって黄道光が三角状に立ち昇っています。
今月(10月)の黄道光観察・撮影の最適日は月明かりのない10/14~10/23です。一度、早起きして暗い山で挑戦してみてはいかがでしょうか。
肉眼では天の川と間違えるくらいの暗さです。星空写真同様に三脚を使って固定撮影しますと、大抵写ります。
黄道光1コマ撮りの写真を添付します。
オリオン座左下の天の川と左下から右上へ立ち昇る黄道光が交差して「X」の字に見えます。これが「黄道光X」です。
黄道光では、この構図(オリオン座の左へ立ち昇る黄道光)が一番ハッキリ写る構図のようです。(他の人のインターネット写真を見てもこの構図が多くきれいに写っています)
9/28の東天の黄道光X
2020年9月28日04時04分29秒
露出20秒×1コマ 10㎜ F4.5(開放)
ケンコープロソフトンA(W)フィルター トリミング無 ISO6400
設楽町段戸山 気温13℃