昨季(2018年)と今季(2020年)の火星の写真を見て、火星の満ち欠けの向きについて書きました。
9月3日、時々雷の鳴る雨。台風9号・10号の影響で27日ぶりにやっと雨が降りました。毎日畑の野菜の水やりをやってきましたので、農作業する人にとっては恵みの雨です。
これから約1週間の天気予報では星空がありませんので、今回不思議と思ったことを書くことにしました。
それは、9/1に昨季(2018年)の火星を載せましたが、写真を見て今季(2020年8月)の火星と欠けている向きが逆であることに気付いたことです。
今まで火星も欠けることは不思議に思っていませんでした。欠ける向きは特別気にもしていませんでした。
しかし、今回二つの写真を見比べて、なぜ欠ける向きが違うのだろうかと不思議になりました。天文歴53年にして初めて思いました。
天文年鑑の2018年版と2020年版の火星の所を調べました。太陽・地球・火星の軌道図を見比べました。
判りました。
天球上で火星が地球を追いかける位置(地球が先行している時)は地球から見て火星の東側が欠ける(影ができる)ことになります。
地球が火星を追いかける位置(火星が先行している時)は火星の西側が欠ける(影ができる)ことになります。
月の満ち欠けと同様に太陽光の当たり方で火星の欠ける向きが変わるということです。
木星や土星と地球との距離ぐらい遠く離れていれば、太陽光の当たり方に大差ありませんので、地球から見て欠けることはありません。内惑星(水星・金星)も太陽光の当たり方で満ち欠けします。
半世紀以上見てきた火星ですが、今回初めて調べてみた次第です。よく考えれば当たり前のことです。学校では習いません。一つの雑学です。宇宙の不思議です。
もう一度、昨季(2018年)と今季(2020年)の火星2コマを載せました。
火星の欠けている向きをご覧下さい。
①2018年の火星
2018年8月27日21時08分
露出1/65秒×500/1000フレーム×4コマ
20cmドブソニアン望遠鏡 f1200㎜ ×2倍バローレンズ
NEXIMAGE5 GAIN15 動画撮影
RegiStax6+ステライメージ8 トリミング自宅 気温30℃
下が北方向、右が東、左が西方向
②2020年の火星
2020年8月15日00時52分
露出8.7ms×500/1000フレーム×5コマ
20cmドブソニアン望遠鏡 f1200㎜ ×2倍バローレンズ
ASI290MC IR/UVカットフィルター GAIN200 動画撮影
RegiStax6+ステライメージ8(画像復元有)+フォトショップ処理
トリミング自宅 気温27℃ 下が北、右が東、左が西