先日,福島第一原発事故について強制起訴された東電旧経営陣に無罪判決が言い渡された. 此の判決には多くの人々が疑問に思っているようです.
2011年3月の福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東京電力の旧経営陣3被告に対し東京地裁(永渕健一裁判長)は無罪判決を言い渡した。
未曽有の原発事故を引き起こし、今なお収束していないにもかかわらず、誰1人刑事責任を問われない。市民感覚とのずれに驚くほかない。-沖縄タイムス社説9/21[東電旧経営陣に無罪]誰も責任問われぬとは-
「原発事故の被害者は誰ひとり、この判決に納得していない」。東京電力福島第一原発事故を巡る強制起訴の原動力となった「告訴団」の武藤類子団長は19日の無罪判決後、記者会見で失望をあらわにした。-朝日新聞digital 9.23 「問われぬ責任 東電旧経営陣無罪判決: 津波予測、伏せられた15.7メートル-
まさに理解に苦しむ判決だと思います. フクイチの重大事故は,40年での廃炉を取りやめて運転延長したこと,15m超の津波が予測されていたのにも拘らず何の対策を講じなかったこと,この2つの過ちによって引き起こされたのです.せめて非常用電源を高所に移設していれば全電源喪失による最悪の事態は避け得たはずです. 東電の旧経営陣は判断を誤ったというべきでしょう.しかし判決ではそのことに触れてていないようです.あのような巨大津波は予測不可能であった,安全に配慮してきたなどの論拠をあげ全員無罪の」判決を誘導したようです.あれだけ深刻な重大事故を引き起こしながら誰も責任をとらないのは本当におかしいと思います.
東電側はこの判決についてのコメントをさしひかえているようです.無罪になった3人は心の片隅ではあの時の判断ミスを深く反省し慚愧の 念を抱いいるのでしょうか.それとも責任はない無罪なんだからと胸を張っているのしょうか.