『世界蛇』。
それは六門世界を取り巻くほどの大きさがあると言われている、途方もなく巨大な蛇の俗称である。
『ヨルムンガルド』と呼ばれるその生物は頭部に八つの目を持ち、『終末』の異名で呼ばれることもある。
あまりにも大き過ぎる存在であるがため、通常の人間が召喚術によって使役することは到底不可能。
ヨルムンガルドを召喚する術者は、人間の限界を超えた性能であることが要求される。
どの時代でも語られる逸話がある。
曰く、幼い少女がヨルムンガルドの背に乗っている―
年端もいかない少女が伝説級の召喚術師でも扱えないヨルムンガルドを使役しているなど
まったく真実味のない話であるが、この逸話がそれぞれ離れた時代の目撃証言から成り立ったものであることは、興味深い事実である。
◆
「ちょっと今の見た、ブリオ! あっちの山が動いたのよ! ほら、また動いた! どういうこと? これも精霊たちの狂宴の影響かしら」「いや、違うよ。竜姫様たるアーニャなら心当たりあるんじゃない?」「お久しぶりですねぇ、ブリオさん。お元気でしたかぁ」「はい、あなたもお変わりなく……いや、いつもと服装が違いますね」「はい、本気モードですよぉ。世界蛇さんをよしよししにきましたぁ」
level 8 7/7 歩行 イニシ-2 土* 後攻時「+14/+0」
○[イニシ開始時]自強化「+戦場にいる世界蛇の数/+戦場にいる世界蛇の数」
□[普通]敵全体に【猛毒 防御力】ダメージ。
攻撃力&防御力が共に優れている世界蛇。
後攻を取りやすく、後攻を取るだけでステータスが「22/8」に変化します。
間違って先攻を取ってしまっても、全体ダメージを発する能力を持つ。
しかもホーリィの手記と言うことで、「マジックシールド」や「言霊」や「魔力の泉」を入れた構築が可能となり、面白いデックができそうです。
余談・・・・ヨルムンガルドは「途方も無い長さの杖」という名を持つ毒蛇の怪物。北欧神話での神の一柱ロキと霜の巨人族アングルボザの子。大いなる災厄を呼ぶと予言されて捨てられたが、すくすくと成長を続け、中つ国を一巻きしてなお余るほどの巨体になった。身動き一つで津波がおき、通ったあとは地割れができる。またその口からは神々すらも死に至らしめる猛毒を吐いたとされる。
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伝説の御伽話『ホーリィの手記』にもその名が散見される、紅い外套の可愛らしい召喚術師。
彼女の名はリーフ―迷宮都市の守護者にして赤き四天使の一人、かつては『スカーレット・ランサー』の一員でもあった、《六鍵の守護者リーフ》である。
幼い少女の外見をしているが、彼女は人間ではない。
太古の昔、魔法帝国期に造られた初期型ホムンクルスの成功個体であり、その身に内包した魔力は一般の召喚術師をはるかに凌駕する。
常軌を逸した巨体を持つヨルムンガルドを軽々と使役し、その背に乗るのが彼女のお気に入りである。
いつの時代も、俗世に深く関わることのないリーフ。
そんな彼女とブリオが知り合ったこともまた、運命の訪れだったのかもしれない。
◆
「お久しぶりですねぇ、ブリオさん。お話はモンブランから聞いてますよぉ」「はい。では早速お願いします」「ちょっとブリオ、誰よ、あの子」「赤き天使って知ってるかな?」「なにそれ」「じゃあスカーレットランサーは?」「あ、それは聞いたことある。おとぎ話に出てくる朱槍の騎兵隊よね。魔王を封印したっていう」「うん。その一人」「は?」「いやだから、あのお話に出てくるホムンクルスの女の子がいるじゃないか。それがあの人」「へ?」「モンブランはその昔、彼女たちとともに行動をしていたらしいんだ。世界を越えてきたとき、魔剣に閉じ込められたドラジェを救うため、春のオーブを作ったのもあの人たちらしいんだけど……聞いてる、アーニャ?」
Level【2】3/3 歩行 *
●[イニシ開始時]世界蛇を強化「+*」
◎[普通/対抗]手札(世界蛇)1枚破棄し、自軍1体を強化「+1D(ダイス)/+0」or「+0/+1D(ダイス)」
噂のリーフさんが ついに出陣されるようです。
世界蛇デック以外に必要のない世界蛇専用サポート小型ですが、世界蛇の力を吸収し強化が可能となる便利能力を持っています。
コストに制限はあるものの強化対象に制限はないので、リーフ自身を強化することも可能です。
また、戦闘開始時には魔力供給が可能なので、ステータス的に唯でさえ死ににくい世界蛇が更に暴れまわるという仕様になります。
結構面白いです。
余談・・・・魔法帝国時代のアルカディアにて、「赤」のスカーレット・ランサーは フィールドワークを担当していた。
第13部隊長キリリを始め、アニエス、ソレイユ、リーフらが多数所属。
彼女たちは暴君ベルンハルトが即位後、暴走する帝国を脱出してサザンクロス反乱軍に参加することになる。帝国崩壊後は、イブリースや冥界の六皇子を封印し、暗黒時代の伝承後には「赤き四天使」と呼ばれるようになった。
ソレイユによって創られた不老不死のホムンクルスであるリーフは、過去にホーリィ・ミルク・カオスなどと数々の歴史的の表舞台に登場しており、250年に一度、メルラルズに残された槽の中で魔力を補充し《冥界の貴公子ベルゼブブ》の再封印を行う役目を担っている。
彼女のコピーホムンクルスが複数存在するが、彼女自身は生殖能力がなく、彼女の子孫などは存在しない。
リーフの軌跡(フレーバーテキストのまとめ)
◆ロック⇒ 「すごい! まるで象がひと?みにできそうじゃない!」「氷刃山までならば、五日とかからない」「いいアイデアですねぇ。リーフもぉ、二ヶ月歩くのはどうかと思っていたのですぅ。だからお友達の世界蛇さんにお願いしようかなーって……」「これで貸し借りはなしだ」
◆エポナ⇒ 「はーい、ではリーフはエポナに乗りますぅ」
◆ファイア・マーモセット⇒「炎樹猿。気性は荒いが、そのオレンジ色の脳は美味だとか。ぐふふふ」「え、ホントですかぁ?」カオスの言葉に、リーフが興味津々。その目線におびえはじめた小猿たち。
◆ラヴァ・エレメンタル⇒「ほほう、どうしました、リーフ殿」「あの精霊、火なのか風なのかハッキリしてほしいですぅ。でないと……」赤くなってもじもじするリーフに、カオス大興奮。
◆ボッグ・エレメンタル⇒「ほら、また中途半端ですぅ! もうリーフ、我慢できません……」泥の精霊を見たリーフがうずくまる。「ほほうほうほう! なんですかな、身体が火照ったりしてるのですかなっ!?」
◆ストーン・エレメンタル⇒「ほら半端な石の精霊ですぞ! どうしました!我輩が下腹でも揉み……」「……小僧、いい加減にしろよ」うずくまっていたリーフの顔色が変わったかと思うと、突然立ち上がり……
◆アイス・エレメンタル⇒……カオスの喉を片手で握りつぶすようにして投げ飛ばした。「二度と儂に近づくな、この痴れ者が!」まるで別人のリーフ。これで氷の精霊とか見つけちゃったらと思うと恐ろしい。
◆エティン⇒「──と、あなたの娘はあの巨人に対して言い放つんですよぉ」栗毛のリーフが得意げに笑った。「あたしの娘ってなに? それって未来の話?なんでリーフが知ってるの?」
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