
先週の佐賀に引き続き、今週は福岡同友会の経営フォーラムで報告しました。といっても、今回は講師講演のスタイルではなく、現地視察というカタチだったので気が楽です。
大型バス一台で若竹屋まで皆さんにお越しいただいて、巨峰ワイン・紅乙女と蔵見学をして頂きました。試飲の酔いも手伝ってか、皆さんの暖かい眼差しの中で、僕も楽しくご案内出来ました。ご参加いただいた会員の皆さん、本当にありがとうございました。
田主丸での蔵見学を終えたのちに、シーホークへ戻り、筑波大学名誉教授・村上和雄先生の基調講演を聴きました。『信じる力が遺伝子をONにする』というお話は、先生の軽妙な語り口とともに、深く考えさせられる素晴らしいお話でした。
遺伝子の暗号「ゲノム」の解読に携わった研究から科学的に説明できないものを感じ取ったという先生。
「…遺伝子は研究すればするほど不思議です。本当にミクロのなかに万巻 の書物が書き込まれているのですから。私たちの体をつくっている設計図のことをゲノムといいますが、私たちは父親と母親からそれぞれ1ゲノムずつもらうんです。
このゲノムが一個一個の細胞の核の中にある染色体にペアとしてある。そして、人間のゲノムには大体30億の塩基(科学の文字)が書かれてい ます。これがどれくらい小さいところに入っているかというと、1グラムの2千億分の1というところに30億の塩基が書かれている。しかも、それが間違 いなく動いている。これは何事かということですよ。
しかも、これは人間が動かしているんじゃないんですね。私たちの体のなか の超ミクロの世界で一刻の休みなく活動しているものがある。それを可能にしている主体は人間ではない。これを動かしているのは自然なんです。自然がやっているわけです。
そこで私は自然とはなんなんだということを少し考えてみました。私たちが一般的に考える自然というのは、山とか川のようなものです。しかし、そんな ものに万巻の書物に匹敵する情報が書けるわけがありません。ゲノムを書いたのはそういう自然ではない。
私は自然にはどうも二つあるのではないかと考えた。つまり、目に見える自然と目に見えない自然がある。目に見える自然の奥に、目に見えない自然の働きがあるのではないか。そう考えたのは、法則や摂理の働きがなければ、微細にわたる遺伝子暗号が書けるわけはないと思ったからです。そして、その目に見えない自然の働きを私はサムシンググレートと名付けたんです。」