すると横から…
「〇〇さん、溜息を吐くと幸せ…」
吾は此奴が云わんとした事を悟り直ぐ様遮り、最後迄云わせなかった。
「いや、幸せは逃げへんよ。溜息を吐いたら、緊張してた身体がスーッと楽になってええよ」
」
溜息を吐くと幸せが逃げると、誰が云い出したんだろう。
どう云う発想をしたのか…。
世の中には、奇特な発想をする人が居るものだ。
幸せが逃げるどころか、心身上良い効能が在る。
「愚痴を云う、弱音を吐くのはネガティブだからそう云う習慣は人生を暗いものにするからやめた方がよい」
此う云う思考は、精神的に異常が在る人の常套句でもある。
心を何時も上昇寄りに保ち続けていると、心が破壊する。
気が付くと、何時しか何も無いのに朝から浮き浮きする。
こうなると躁状態で危険だと精神科の医師が云っていた。
こんな事を書くと、「じゃあ、一線で活躍するアスリートは病気なのか?」
と云った言葉が飛んで来そうだが、吾はアスリートは通常の心域超えていると云う意味合いで病気だと思っている。
極限に迄追い込んで精神を奮い立たせる。
此れ我々下々の実生活で此れをやると病院送りである。
アスリートは躁状態に迄持って行って競技に臨む。
アスリートも弱音を吐いているし、愚痴の一つも吐いている。
そう云えば最近、面白くもないのに無理やり笑うとか、悲しくもないのに泣くと云ったおかしな行動をする人を聞かなくなった。
心の状態に反した行為をする事で良くして行くと云った意味不明な行為が一時期流行ったのを憶えている。
吾は普段から笑顔ではないし、泣く事もない。
面白ければ笑うし、悲しければ泣く。
此れも他人から云われたのだが…
「〇〇さんって、余り笑わないですね、なんか無愛想だし」
と(失礼な事を云う奴だ)…。
「うん、特に面白い事が無ければ笑わんよ」
誰でも素の顔は能面である。
そう云う此奴も素の顔は相当な仏頂面である。
何時もニコニコしているのは矢張り異常で、分裂病の気が在るのでお気を付け頂きたい。
朝起きて、少しどんよりとした状態が正常な状態なので、其れを基準に何方かの極にに振り気味な時は、立ち止まって見つめ直してみて下さい。
吾は朝目覚めたら起き上がらず、先ずは状態を感じてみて、其れから今日一日の気持ちの置きどころを決めている。
他人からの八つ当たりが有ったりして、日々のトラブルには事欠かぬが、此方から他人を不愉快にする事だけは避けられる。
無用なトラブルを生まぬ為にも、ポジティブの押し付けはやめましょう。