指導員と云うか、教官が鬱陶しい。
初心者の我々に対して怒鳴り散らす。
「お前はアホか?見てみい車体が曲がっとるやないか!」
「オラっ!其処でハンドルを切らんかい!ちゃうちゃう!切り過ぎ!戻さんかい!戻し過ぎや!」
フォークリフトのフォの字も知らん連中ばっかりやのに、初日からそない怒鳴り散らさんでもええがな。
誰にでもかと云えばそうではなく、女性には手のひら返しに優しい。
ニコニコ笑顔。
或る1人の奴に対して、此れでもかと怒鳴り散らす。
彼は余り上手く無いと云うか、センス無い。
規定コースの走行練習中、其のオッサンは彼の横でスタートからゴール迄の約6分間怒鳴り散らす始末。
真横に着かれてギャアギャア云われりゃ萎縮する。
出来る事でも出けへんがな。
優しくしろとは云わんが、云い方である。
見ていて、其の彼が気の毒になる。
オッサンが気に入った奴がヤラかしても、冗談を云い乍ら笑い乍ら指摘する。
此のあからさまな対応はもうイジメである。
余りこんな態度を取る指導員聞いた事が無い。
其の証拠に、此のオッサンが席を外している時には、其の彼はまぁまぁ乗り熟していた。
他の受験者も同様だった。
褒め千切るのもどうかと思うが、始終怒鳴り散らされては堪ったもんじゃない。
人の指導は難しい。
其の人を成長させるのも、潰してしまうのも、ものの云い方である。
褒めて伸ばすばかりでは、社会に出て通用せぬし、スパルタばかりでは疲弊してしまう。
飴と鞭を使い分けて行って頂きたい。
まぁ、吾は元来から打たれ弱いので褒め千切る方に願いたい。