自業自得とは云え、山賊に身ぐるみ剥がされた様な状況に陥ってしまった。
前向きな考えが一つも浮かばない。
返済する目処も立たず憂鬱な日々を過ごして、1ヶ月が経った。
流石に此の精神状態でパチンコ店に行く気にはなれなかった。
此の状況を打破するには返済して行くしか無いのは確かだがどうすればいいか…。
一本化すべく、何処の馬とも知れぬ街金に頼っってしまった己の判断力の乏しさを恨む毎日。
駄目元で、とある銀行に相談に行こうか…。
だが、彼方此方で摘まんでいる吾に信用は無いから門前払いされるに違いない。
其処で、ろうきんに駆け込んだ。
事情を詳細に話し、自身の体たらく振りを正直に話し何とか出来ないかと頼み込んだ。
担当者は親切に色々とアドバイスをしてくれた。
ろうきんは独自の審査を設けているので、其れに期待した。
数日後、ろうきんから連絡が在り、借りる事が可能となった。
良かった。
400万を借りて、現在の借り入れている所を返済した。
一本化に成功した事で、毎月の返済が楽になった。
毎月4万円の返済で10年。
此れなら十分やって行ける。
一本化する迄は、彼方此方摘まんで返す分の半分以下になったのである。
吾は、此れ迄の生き方を猛省し仕切り直す事にした。
転落はしたが、何とか少しづつではあるが浮上した。
此れから10年に渡り返済し、凡て完済したのである。
此の話は30代の時の黒歴史である。
もう借金は懲り懲りである。
其の後の10年間は、何か買う場合は現金で支払う様にした。
毎月少しづつ貯金をして行った。
貯めるのを目的と云うか、何か物要りの時に対応出来る様に貯金を始めた。
だが、吾の人生はそう簡単に楽にはさせてくれなかった。
吾の黒歴史は此れだけでは終わらなかった。
又、次なる黒歴史を書いてみたい。
其れでは、今回は此の辺で…。