ラグビー日本代表が南アフリカに敗れました。
南アフリカ、強かった・・・。
トライをしようとパス回しをする日本代表の動きを読んでいるかのように
絶妙に追いついてタックルしてくるし、
スクラム組むとほとんど日本側が押されっぱなしだし、
ラインアウトでスチールされることもしばしば・・・。
結局、日本は一回もトライを奪うことができませんでした。
南アフリカ側には反則も多かったですが、
「勝つぞ勝つぞ」と畳み掛けるメンタルの強さの裏返しに見えました。
技術力とメンタル、どちらも今の日本代表では敵わなかったと思います。
テニスをやっている私自身もスポーツマン（ウーマン）の端くれなので、
技術力かメンタル、どちらかが相手に勝らないと試合に勝てないことはよく知っています。
日本代表は、これまで自国開催の後押しやチーム力、メンタルの強さをバックにして
技術力では自分たちより上であったはずのスコットランドとアイルランドに勝利しました。
そのメンタルを象徴しているように思えたのが、NHKのラグビーテーマソングである
Little Glee Monsterの"ECHO"です。
私はもともとRAG FAIRのファンであることもあり、アカペラやコーラスのチームに対する目線は
とても厳しく、彼女たちの曲にはこれまであんまりピンと来ていませんでした。
しかし、この曲はめちゃくちゃよかったです。
彼女たちの音域にぴったりあっていて、声が伸びて聞こえて来ます。
特にサビの「叫べよ 声の限り響け」の部分はとてもよく伸びています。
また続く「この一瞬のプライドに 笑顔に 涙に 掛けてきたのだろう」と
畳み掛ける部分のコーラスもとても綺麗です。
このサビ部分だけで勝手に気分が高揚して、全てを持って行かれます。
またその他AメロBメロも、おそらく全ての競技スポーツをしている人が共感する内容で
苦しみを分かち合った相手とは、目と目が合いされすれば気持ちは通じ合うし、
言葉は要らないとか
ライバルであり同志でもあり、お互いを高め合ってきた、とか・・・。
スポーツする人の心をよく分かっているなって思いました。
こんな素敵な歌詞、誰が書いたんだろう？と思って調べてみたら
あの有名な今井了介さんでした。
作曲も今井さんなので、メロディーに歌詞が完璧に乗っている感じが醸し出せたのも納得です。
そして、この”ECHO”が伝えたい最大のポイントがBメロに出てくるのですが
勝ち負けよりも大切なこと
教えてくれたのは君だから
僕らを待っている人の為
全て出し切るんだその先きっと
この歌詞に象徴されるように、今回のW杯は勝つことが目的ではなく
自国開催をようやく達成して自分たちの活躍を待ち焦がれている人たちの期待に
全力で応えることだったのです。
負けた後の各選手のインタビューを見ていると、
感動を与えられたと思う、今の自分たちを出し切ったと思う
というコメントが比較的多かったです。
まずは、ここまでの日本中の期待に応えられたことで
今回の目的を達成したという安堵感があったのでしょう。
でも、スポーツウーマンの端くれである私にははっきり分かりますが
彼らはめちゃくちゃ悔しかったはずです。
ものすごい犠牲を払って、努力をして
でも、まだまだ上がいると知った時の悔しさ・・・。
でも、それは悔しさと同時に、自分たちももっと強くなれるという希望をもたらします。
その希望を胸に、彼らはまた練習を重ねる日常に戻っていくのでしょう。
この時、テーマソングは”ECHO”の歌詞にある「その先きっと」の「その先」に行きます。
ここで登場する新テーマソングは、B'zの「兵、走る」です。
ゴールはここじゃない まだ終わりじゃない
アナタは先の方 ずっと先の方
追いつきたいなら 今はTRY
この曲がW杯そのものではなく、練習のお供であるリポビタンDのラグビー応援ソングに
なっているのは、
もっと強い存在に勝つため練習を続ける人に、力を届けたいと願う歌だからでしょう。
同じラグビーの応援ソングでも、切り取る側面によって違う内容になるのが面白いですね。
私もこの二曲を胸に、テニスの向上に励みたいと想います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
素敵な1週間を。
