有川浩/海の底 を読了しました。
どんな内容なのかと言いますと、
横須賀の自衛隊で基地祭が開催されていたところに、
巨大なザリガニ(エビ)が襲来し、
人々を襲いだす…。
見学に来ていた子どもたちを潜水艦に保護し、
事態が落ち着くまで生活を共にすることになる自衛官、
ザリガニを排除するために作戦を練る警察・機動隊、
そして、保護された子どもたちの複雑な序列が描かれます。
読み始めて
巨大ザリガニかよ〜!というツッコミどころがあるのだけど、
急に襲来した奴らに立ち向かう、
人間のとっさの行動などなどに
涙腺が緩みます。
(開始30ページほどですでに2回泣きそうになりました。)
そして、
「うわぁ…」というグロい描写もあります。
そんな中、
警察の人間たちの連携頭脳プレーだったり、
2ちゃんねるの連携、
そこがなかなか痛快です。
警察の登場人物の名字が兵庫や阪神エリアの地名だったりするのに気がつきました。有川浩さんの遊び心が垣間見えます。
そして、
何より、潜水艦に保護された子どもたちの葛藤と成長に大きく心揺さぶられます。
世話をする隊員2名がいることが、子どもたちの心の動かすスパイスになっているような気がします。
後半、疾走感があり、なんとも言えないそれぞれの立場に感情移入してウルウル…。
で、
あとがきを読んでわかったことですが、
この「海の底」の番外編が
「クジラの彼」に収録されているとのことで、
番外編だと知らずに(短編として)読んでいた
ソレを本棚から引っ張り出してきました。
海の底で、しっかり人物像はとらえたので、
改めてワクワクして読み直したいと思います(*^^*)
次は「塩の街」か「空の中」を読もうかなー。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます