偽史倭人伝 ~ Carnea Historia

march madness の次が April Foolなんて小粋ぢゃないか。

「これでいいのか?赤塚不二夫伝説」

2008年11月02日 05時58分37秒 | ◎ツッコミ思案neo
フジテレビでやってた「これでいいのだ!!赤塚不二夫伝説」
予想以上に気持ち悪い作りだった。
何がイヤかって?あのシロウトっぽいBGMの選曲
「涙そうそう」?「三丁目の夕日always」?「ニューシネマパラダイス」?
はぁ?って感じ…
最近ありがちな「泣ける」とか「泣かせる」みたいな感動の押し売り。

唯一いいなと思ったのは赤塚を含むトキワ荘の面々が似て無くもなかったこと。
少女漫画家の書いた「トキワ荘物語」って感じ。
でも今思えばそのちょっとづつ美化された演出がこのプログラムを象徴してたかも。
確かに赤塚はギョーカイにも社会にもインパクトを与えたマンが家だったかもしれないがそれが「いいこと」だったのかというとまったく別の次元のハナシだ。

あのポップなキャラクターに誤魔化されがちだがアニメ化された彼の作品は赤塚作品ではない。

前にNHKでやってたプレミアム10「赤塚不二夫なのだ!!」 の中で赤塚の幼なじみのおっさんたちが語ったニャロメの起源、赤塚たちに虐待されて恨めしそうにしていた野良猫…
 これこそが赤塚作品の本質じゃないのか?
結局の所、そこにはポリシーも哲学もなくひたすらムチャを追求していた乱暴な作品じゃなかったのか?
 プレミアム10のエンディングでは松尾スズキがそのニャロメというキャラに無理矢理意味や哲学をこじつけてアタマでっかちなアニメを作って自ら出演してしゃべりまくっていたのがとても気持ち悪かった。

 そのNHK版のほうでは「死ねばいいのに」というセリフがいきなり冒頭に出てくるマンガをしりあがり寿、みうらじゅん、喜国雅彦の3人が談笑しながらそのシュールさを絶賛していた。大人のマニアックな愉しみとしてはそれでいいんだろうけど、当時それを読んでいたのはシロウトでありしかも子供だったのだ。
 こんなことをいうと「子供にはキレイなものばかり見せればいいってもんじゃない」とか知ったような口をきく屁理屈野郎がいるけど事はもっとシンプルで品のないハナシだ。

 そのむかし赤塚作品を見た世代がいまテレビ局で権力を握っちゃってるんだろう。だから絶賛してやまないはずだわ。
最近は大手新聞でもオタクなネタがフツーに紙面を埋めてしまっていて大丈夫かよ?と心配になる。
 そんな世代のギョーカイ人が過激すぎると批判されているバラエティを作ってるんだろうな。
 ドリフ世代も悪影響受けたまま大人になっちゃったからバカ殿でゴールデンタイムにおっぱい出しててもへっちゃらな感覚なんだろう。

 別に赤塚不二夫が一定のレンジの中で評価されるのはかまわないけど社会現象としてすべてアリだったみたいに絶賛するのはどうなんだ?…っていう。

 まぁホストでさえ持ちあげちゃうテレビ業界だからムリもねーかな。



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