●ブラウン管の真ん中にバカと叫ぶ

　フジの「孝太郎プラス」に映画監督の本広克行が出ていた。
今回は本広の故郷・香川で小泉孝太郎に讃岐うどんを紹介するという趣向。

「ぼくはうどんよりソバ派なんで」
と笑いながら突き放す孝太郎

これはもちろん番組終盤で
「先入観が取り払われましたよ」
と落とすための前フリだ（笑）

成長したぞ、小泉孝太郎！

が
この若手の渾身のセリフの直後に信じられない発言が

「そばアレルギーというのはあるけど、小麦粉アレルギーというのはないですから」

　この瞬間、本広克行が「踊る大捜査線」もろともバカに見えた

　別に映画監督がすべてを知っていなければならないということはないけれど
“自分が知らないこと”については知らないと認識し
いい加減な情報を発信をしちゃいけない
それがある人々にとっての重篤なリスクに関することであればなおさら


4万円の交通費をかけてでも東京からうどんを食いに行くという小太りのオトコの向こう側に
アレルギーの我が子のために四苦八苦しながらメニューを工夫する主婦の姿が見え隠れする

フジテレビも
「このオッサンの言ってることはデタラメです。贅沢は好きだけど世間知らずなんです。スーパーとかも行ったことないから『材料の一部に小麦粉が使われています』なんて表示も見たことないんです。小麦粉アレルギーのみなさんごめんなさい」
　くらいのテロップ入れやがれ。

この孝太郎のシリーズでは過去にパティシエの辻口博啓氏も出ていた
彼は小麦粉の変わりに米の粉を使ったラスクを考案したのだ。
せっかくの名パティシエの出演までもが、ここで台無し…