先日即買いして読んでみた『出世花』がとっても良かったので、他のも読んでみた♪
まずは2冊を。
八朔の雪
【あらすじ】
神田御台所町で江戸の人々には馴染みの薄い上方料理を出す「つる家」。
店を任され調理場で腕を振るう澪は、故郷の大坂で少女の頃に水害で両親を失い、天涯孤独の身であった。
大坂と江戸の味の違いに戸惑いながらも、天性の味覚と負けん気で日々研鑽を重ねる澪。
しかし、そんなある日、彼女の腕を妬み、名料理屋「登龍楼」が非道な妨害を
しかけてきたが・・・。
料理だけが自分の仕合わせへの道筋と定めた澪の奮闘と、それを囲む人々の人情が織りなす、連作時代小説。
花散らしの雨
【あらすじ】
元飯田町に新しく暖簾を揚げた「つる家」では、ふきという少女を下足番として雇い入れた。
早くにふた親を亡くしたふきを、自らの境遇と重ね合わせ信頼を寄せていく澪。
だが、丁度同じ頃神田須田町の登龍楼で、澪の創作したはずの料理と全く同じものが「つる家」よりも
先に供されているという。
はじめは偶然とやり過ごすも、さらに考案した料理も先を越されてしまう。
度重なる偶然に不安を感じた澪はある日、ふきの不審な行動を目撃してしまい・・・。
「みをつくし料理帖」シリーズ、待望の第二弾!
料理に一心に身を尽くす澪。
そのひたむきな生き方が、人の心を捉えて離さないのです。
前作では不意をつかれ号泣したり、じんわり心が暖かくなったり大忙し。
物語の展開だけでなく、優しく力強い言葉のマジックの虜に。
今回も料理人である澪の真っ直ぐな思いや、回りの人の温かさに涙が止まらなくなったよ。
上方と江戸の違いが食文化を通して表現されていてそれがとても面白い。
巻末に作中に登場する料理のレシピが載っていて思わず試したくなります。
ミステリー以外の分野でここまで魅せられたのは久々です
八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)高田 郁角川春樹事務所このアイテムの詳細を見る |
花散らしの雨 みをつくし料理帖高田 郁角川春樹事務所このアイテムの詳細を見る |