タイトル:
ネタ飛ばし
配役:
スイート
芸人として成功を夢見る女の子。まだ幼い感じが残る。
場面転換:
1.暗転からスタート
2.演者は舞台中央に出ている
3.暗転から明転へ
4.終わりまで、明転
場所設定:
中野Studio twlの楽屋
(開演)
あたし今ね、中野Studio twlにいるの。
19時開演なんだ。
今日もあたしのピン芸で、会場を爆笑させるの。
でも、何か調子わるぅ。
熱もあるし、咳もでてる。
ゴホゴホ・・・。
最悪ぅ。
休んじゃおーかな。
帰っちゃおうか!?
あたし一人いなくなったって、誰もわかんないわ。
ここの代表優しいから、大きな愛で許してくれる。
向海さんにも謝って、帰っちゃおっと!
(我に返り、気を落ち着かせる)
うんん。
ダメダメ。
あたしは芸人よ。
人に夢を与える大事な仕事をしてるの。
今日もあたしを見に来てくれる人、沢山いるの! でも、いるかな。でも、いないかも・・・。
こんな時は元気が出るおまじない。
「だ~るまさんが転んだ♪、だ~るまさんが転んだ♪。」
ちょっと! 何言ってるの、あたしったら。
転んたら、だめじゃん!
そんな時は七転び八起きよ!
あれ? あたし、七回転んじゃうの?
不思議ぃー!
こんな時は、なんか楽しい事考えなきゃ。
そうだ! 今度の週末、何処かお出かけしよっと!
夏は、海だ、山だ、転倒だ!
転倒って何?
やっぱり、あたしは転んじゃう人なのかな。
なんか色々考えてるうちに、本番きちゃった。
大変!
袖で待機しなくちゃ!
調子悪くてあんま稽古してないから、ネタ飛ばしそぅ。
(司会の呼び出しでスイート登場)
みなさんこんばんわ。ス・・・。
え? ス・・・。
やだ! あたし誰だっけ?
ネタ飛ばす前に、芸名飛ばしちゃった。
(前列のお客さんに聞く)
あたし誰だか知ってます?
え?
知らない?
じゃ、あなたは?
その隣のあなたは?
会場にご来客のみなさーん!
あたしの事知りません?
全員知らないってw。
あは。
(横に転倒する)
がっくり!
(暗転)