「数学を志す人に」を読み始めました。
まだ読んだページ数は少ないですが、岡潔さんの文章を読んでいるだけで心が浄化されていく気がします。
最近サッカーで指導して下さっている木村和司さんの言葉や、まだ読みかけですが少し前に購入した宇沢弘文先生の「人間の経済」、少人数ゼミで知った「インナーテニス」、自分がこれまでコンクリートの研究に取り組んできて感じたことなど、今までの人生経験の中で「この感覚、この心理が大切なんだな」と思っていたことが表現されていました。
この感覚を言葉で伝えることは難しいですが、その重要性をどうにかして文章で伝えたいとする岡潔さんの気持ちが伝わります。
以下が印象に残った言葉。
・自分の心の琴線を思うままにかきならしてそれにじっと聞き入っている。(諸葛孔明の勉強ぶりを表現した詩)
・メロディーだから、中身が把握できればどこにでも応用できるのだといえよう。
・こうして生きがいを感じて生きている人の顔色は生命に輝いて見える。それは健康の色どりとは別種類のものなのである。
・認め印を捺してもらわないと何かがすまないようなことには、大事なことはひそんでいない。
など。。。
でも、こうして重要そうなところだけピックアップすること自体、最近ハマっているコーヒーで例えると、生豆から焙煎して2~3日後にミルで挽き、ハンドドリップで入れたコーヒーを家族みんなで楽しむ味から、仕事に追われセカセカしながらひとりで飲む、お湯を注げばすぐにできるインスタントコーヒーの味にしているような、何か大事な部分を削ってしまっている作業のように感じる。
これまでの研究の経験を思い出すと、先生の全ての意見を鵜呑みにせず、自分が疑問に感じたことなどを主体的に突き詰めるように研究を進めると、面白い結果が出る気がするし、失敗しても次に活かせる経験となると思う。
本やマニュアルに書かれていることも大切だけど思いますが、自分の経験や感じたことを大切に生きていきたいと感じさせてくれる本でした。
ちなみに、研究室に眠っていたコーヒーマシン(中に白カビがたくさん発生していた)を隅々まで洗い、昨日買ってきたコーヒー豆を挽いて飲んでみましたが、あんまり美味しくなかったです。全自動のせいか、白カビがまだ残っていたせいか。
そのため豆を挽くまではコーヒーマシンで。その後は、ハンドドリップに変更してコーヒーを淹れました。