AIと3Dモデリングによる3Dデータの活用法とデジタル・ファブリケーションの実践!

なんでも自分たちで作るデジタル・ファブリケーション到来!観るから創るへ安価に誰もができる時代に。最新動向のまとめ。

Fusion360で建築インテリアビジュアライゼーションに挑戦!UE4やUnity5での3Dデータの活用術のまとめ

2016年04月23日 | ビジュアライゼーション


建築インテリアビジュアライゼーションにAutodesk Fusion360で挑戦!
Unreal Engine4やUnity5での3Dデータの活用術のまとめです。

 

ほぼ無料で使えるUnreal Engine4などのゲームエンジンを使った新しい表現のしかた
「リアルタイムビジュアライゼーション」が今注目されています。

まずはこの動画を見て下さい。
UE4Arch社Unreal Engine4で開発したインテリアのビジュアライゼーションです。
ここまで出来るとはすばらしいですね。
合成なんじゃない?と疑いたくなるほど実写に見えます。VR化にも期待度マックスです!

UE4Arch - Interactive House


 UE4Arch
 https://ue4arch.com/ 
  Complete projects(ラインアップ一覧)
  https://ue4arch.com/product-category/complete-projects/   

ではどうやったらこんなことができちゃうのか?興味が沸きますね。

ゲームエンジンは3Dモデルをつくることは専門ではないので
今はAutodesk Maya3ds Maxなど過去の記事でも紹介したような
有償の3DCGソフトを使ってやるのが主流のようです。
Unreal Engine4やUnity5用のプラグイン対応も増えてきています。

 参考記事:3DCG最先端のPBR物理ベースレンダリングでマテリアルとテクスチャを極めよう!
 http://blog.goo.ne.jp/t2com1230/e/80f02e1808e913ffc08dc8a9fdac32b5

ゲームエンジンへのインポート可能な3Dデータは業界標準になっているFBX形式です。
互換性を持たせたマテリアルテクスチャUVマップをFBX形式へ変換ができれば
いいのですが、Fusion360はCGソフトではないので無理があります。
クラウドサービスAutodesk A360ではFusion360形式からFBX形式へのエクスポートが
できますが、このFBXデータはやってみましたが使い物になりません。
マテリアルとテクスチャとUVマップすべての情報が欠落しています。
Autodesk FBX Converterで最適化しても無駄でした。
でもFusion360の綺麗なレンダリング画像を見ると使えたらいいのにと思ってしまいます。

※2018年3月現在もFusion360のFBX形式へのエクスポートは
 マテリアルカラーのみの対応となっております。
 この記事を書いたときはこのマテリアルカラーも出なかったので
 少々辛口になっております。ご了承下さいませ。



Fusion360フォーラムの投稿履歴を見ると今のところOBJメッシュに変換して
Autodesk Myayや3ds Maxで補正してFBX形式にするのを推奨していましたが
メッシュ以外の情報はやはり欠落しているので結局あまり変わらないし
安価ではない有償ソフトがないとできないのでちょっと使い勝手が悪いです。

やっぱりもっと簡単に安価にできる方法はないか探っていたところ、
まだ完璧ではないですがなんとかできる方法がありました。

それを可能にしたのは老舗CADの「SketchUp」でした!

 SketchUp https://www.sketchup.com/ja

いまさら初期のころ触ってたSketchUp?ってはじめ思いましたが
なんとSketchUpはFBX形式(Pro有償版と無料体験のみ)やDAE(COLLADA)形式
エクスポートができます。

さらにクラウドサービスAutodesk A360でもFusion360形式の3Dデータから
SketchUp形式へのエクスポートができるようになっています。


↑最近のA360のアップデートで対応しました。4/14
 A360 Release: Export as Sketchup and Enhanced 2D Measure

 https://blog.a360.autodesk.com/a360-release-export-as-sketchup-and-enhanced-2d-measure/


またDAE(COLLADA)形式の場合は、Autodesk FBX ConverterでFBX形式に変換できます。

SketchUp3Dギャラリーの膨大な無料3Dモデルも素材として使えるので一石二鳥になりますね。


ちょっと前置きが長くなりましたが
ここからテンションを上げながらやってみたことを一挙にまとめていきます!

○Unreal Engine4でFusion360の3Dモデルデータを使う方法

 1.Fusion360で3Dモデリング
 まずビジュアライゼーションに使うモデルサンプルを作ります。
 ここは超快速モデラーのFusion360の登場です。
 寸法単位はセンチメートルにして実寸でモデリングします。

 

 
 
 とりあえず1階部分の外見だけざっくり作ってマテリアルも細かく設定してから
 Fusion360でのレンダリングするとこんな感じの静止画像が簡単にできます。

 2.A360でSketchUp形式にエクスポート
 
 Autodesk A360でSketchUp形式へエクスポートします。

 3.SketchUpでマテリアル補正
 
 マテリアルはあるのですが、質感のテクスチャは含まれていないので
 SketchUpのマテリアル(テクスチャ)で見た目を貼り直しします。
 最終的にUnreal Engine4でも貼り直すので色分け程度でいいです。
 Fusion360とSketchUpで互換性のないマテリアルを使っていると真っ黒に
 なってしまいますが気にせず貼り直します。


 4.SketchUpでFBX形式にエクスポート
 
 オプションはデフォルトのままです。
 DAE(COLLADA)形式の場合のやり方は最後に捕捉します。

 5.Unreal Engine4でFBXファイルをインポート
 
 オプションはちょっと設定が必要です。
 ・Generate Ligthmap UVsはチェックONにします。(UVマップがない場合に自動作成してくれます)
 ・ComBine Meshesはメッシュを結合しない場合に必要に応じてチェックOFFにします。
 ・Import Uniform Scaleは縮尺が合わないときに指定します。

  Unreal Engine4での寸法の単位はセンチメートルです。
  モデル単位がミリメートルの場合は元を合わせるか尺度で1/10にします。


 6.Unreal Engine4へモデルを配置
 
 FBX形式直接の場合はなぜかSketchUpのテクスチャがインポートされません。
 貼りなおすのでとくに重要ではないのですが、
 DAE(COLLADA)形式経由の場合はテクスチャもインポートできました。
   
 補足.DAE(COLLADA)形式経由の場合
 
 DAE(COLLADA)形式経由の場合はAutodesk FBX ConverterでFBX形式に変換してから
 Unreal Engine4にインポートします。
 ・FBXのフォーマットはFBX 2012にします。 FBX 2013ではうまくいきません。
 ・オプションのEnbed mediaはチェックONにします。
 Autodesk FBX Converterで変換するときに縮尺が変わる場合があります。

インポートしたままの配置状態での結果は以下のようになりました。
最近のFPSゲーム実況でおなじみの一人称視点でサクサク動きます。面白い!
SketchUpで貼りなおしたマテリアルがないほうがFBX形式直接の場合のモデルです。

 
 
 
 
DAE(COLLADA)形式経由の場合と比較してもライティングやマテリアルも含め補正が必要です。
Unreal Engine4でのライティング設定でスカイライトを置くとメインの太陽光の反射光を
室内に入れるようなことができるのでちょっと室内を明るくできます。


とりあえずはFusion360の3Dモデルも比較的簡単に使えることがわかったので
あとはUnreal Engine4側での補正調整作業次第になります。

Unreal Engine 4 Realistic light Tutorial


Unity5でも手順はだいたい同じなのでとちらが適しているのかも比較したいですね。

 追記:Unity 5.4.0b15(最新ベータ)での画面ショットです。
    テクスチャの件は同じだったのでFBXデータに依存しているみたいです。
    インポートしてみた初期状態はUnreal Engine4のほうがきれいな印象です。
    Unreal Engine4に対抗して5.4で強化されたライトプローブ プロキシボリューム (LPPV)
    使って調整してどうなるかですね。

    LIGHT PROBE PROXY VOLUME: 5.4 FEATURE SHOWCASE
    http://blogs.unity3d.com/2016/02/03/light-probe-proxy-volume-5-4-feature-showcase/    
 
 


次回は室内家具などのインテリアも含めてUnreal Engine4側で補正調整した結果の
詳細内容もまとめていきたいと思います。どこまでリアルに表現できるか楽しみです。



※今回参考になった情報源

 記事:[Unity] SketchUpを使って3DギャラリーからUnityにモデルをインポートする
 http://d.hatena.ne.jp/tueda_wolf/20120115/p1

 動画:MAXONミーティング2015 Cinema 4DとUnreal Engine4で作るリアルタイム建築ビジュアライゼーション/Frames 真茅 健一
 https://www.youtube.com/watch?v=m9kwF0dYO4Y

 書籍:Unreal Engine 4 建築インテリアビジュアライゼーション
 http://www.amazon.co.jp/

 書籍:UnrealEngine4マテリアルデザイン入門
 http://www.amazon.co.jp/

 記事:BEDROOM デモ: 建築ビジュアリゼーションとSSRR
 http://blogs.unity3d.com/jp/2015/11/10/bedroom-demo-archviz-with-ssrr/

 動画:Unity 5 Home Walktrough [1080p]
 https://www.youtube.com/watch?v=nmz2x-kdGKo&feature=youtu.be

 動画:Home walktrough 02 Unity 5 [1080P]
 https://www.youtube.com/watch?v=O9_Qou_m4gM&feature=youtu.be




※随時更新予定。





※Fusion 360の購入はこちらから。


  

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