ヤンディーズ

現在闘病中で「病んでいる」ボーカル&ギタリスト、「太郎」の独り言

カルロスサンタナ 哀愁のヨーロッパを完コピする人

2016年02月16日 | テクニック
近年ステージに立つタイミングを逃していますが
私のライブでのレパートリーにもう組み込まれている
アルバム「アミーゴ」収録の「ヨーロペ」(邦題「哀愁のヨーロッパ」)
日本においてサンタナの曲で一番知られている曲です。
大体、エロいシーン&オチに使われますね。
サンタナファンにはあまり好まれていないという
コアなファンの方々もいらっしゃるようですが
komakiーbandのインストライブでそんなに深刻では無く
「哀愁のヨーロッパ」をやろうとリクエスト出したら
通ってしまい、当時「アミーゴ」を持って居なかった私は
ボロいカセットテープか?YOUTUBEを見ながらコピーし練習したと思います。
が、カルロスサンタナのクセ迄はコピーせず
フレーズを聞き取り、一応アルバムの流れのようにコピーしました。
で、野外ライブでやったら、思いのほかお客さんが聞いてくれたので
komaki-bandやその他で演奏させて頂いたのですが
決してカルロスサンタナ節まではコピーしようと思いませんでした。
というか・・・元々完コピって得意な方ではありません。
器用では無いので自分なりにコピーする習性が高校生の時に付いてしまいました。

で、カルロスサンタナという人はトーンやSOULはこの人にしか出せない
一発で判るシグネーチャートーン&プレイ。
というか・・・物凄い手癖、金太郎飴的なアドリブもあるし
スライドする時なんかも独特、チョーキングはブルース出身者のような
ギュイーンというタイプでは無くジャズギタリストのようなタイプの
チョーキング。曲によってはビブラートをかけない(近年かける曲も多々)
あの独特のタイム感。あまり理解が無い人にはリズムが悪いとか勘違いされる。
(打楽器系リズム隊は凄腕ばかり)
まあ、一癖、二癖強いプレイをする人です。

そういう人のフィーリングまで完コピする場合って
正直、物凄く難しいです。SOUL面まで似せようとするのも大変だし
ある種、技巧派の方が、スキルがあればカバーにおいてはし易いかもしれないという
私の個人的な意見ですが、
下の動画でプレイしている方は完コピを心がけている人のようです。

Santana:/Europa cover by Naoyuki Kudo(Perfect copy?)


他の動画も見ましたが、ギタースキル、テクニックは相当高い方です。
堪能トーンは別として、あのややこしいと私は思って、自分なりに調理してしまう
カルロスサンタナの手癖、フィーリングもほぼ完璧に再現しています。
恐れいりました。
他にも正確無比な速弾きピッキングをする超絶ギタリスト
アルディメオラの「レースウィズデビルオンスパニッシュハイウェイ」なんかも
難なくコピーしています。
ギターの先生もされているようですが
例えば、現場のプロセッションミュージシャンは
リハーサル初日にコンサートでやる楽曲全て、譜面通りに
完コピしないと、次から仕事を貰えなくなると聞きます。
個性より再現度ですよね。
現役のセッションミュージシャンのギタリストさんは
(G1獲った安原鉄山氏とか)「早い内にレッスンに付き手癖を抜いて下さい」と
若いプロ目指しているギタリスト達にアドバイスしていました。
約30年弾いている私なんかはもう手遅れですが(笑)
手癖を抜いて完コピ・・コレがプロの現場で求められる条件の一つですよね。

私、幼稚園でエレクトーン習っていた頃から譜面が苦手で・・
タブ譜も結構難儀でした。
譜面書くのには数日かかったし。(今はもう無理かな)
で、ギターを始めてコピーをするのですが
クラスメイトなんかは譜面通りに拘っていました。
「適当にコピーする奴は嫌いだ!」なんて。現実腕前は・・・・でしたが。
例えば、ジミヘンドリックスやジミーペイジといった手癖&個性の塊の
ギターヒーローを完コピするのって至難の技と思います。
ジミヘンだと中野しんご氏(漢字出ません)ジミーペイジだとMrジミー櫻井氏等
ミストーンまでカバーするスペシャリストが居ます。
年齢を重ねる事に凄い事を痛感してきます。

私は・・例えばジューダスプリーストの曲をカバーするとする。
テクニックは必要だけどグレンティプトンのパートは一音ハッキリ
譜割というか正確に弾くのでミスは出来ないけど輪郭がハッキリするというか。
一方、KKダウニングとなると激しいアーミング、そして鬼のようなピッキング。
一音に付2回~それ以上ピッキングしているプレイが結構あるので
譜面起こす方も大変だし、カバーする方も、どの音は何回ピッキングし
どの音では何回ピッキングする・・なんて完コピしようとすると
挫折する事がありました。もうタブ譜の数字見るだけで参るというか。
ロブ・ハルフォードの「HALHORD」の時、後悲劇のバンドのボーカリストとなる
故ダイムバックダレル率いたダメージプランのパトリックなんかは
HALHORDのライブ時、プリーストの楽曲をプレイするのに
グレンのパートを担当しましたが、専門誌なんかでも絶賛されていた
グレンの再現性でした。一方、技巧派だったマイククラシアクは
KKのパートを主に担当しましたが、正直・・手抜き感が見えました。
KKの凄いエネルギーとSOULを削ぐような。
その面、KKの後釜でプリーストに参加したリッチーフォクナーなんかは
技巧派だけど丁寧にKKのパートをカバーしているように感じます。
(プレイはKKに似ていないと感じますが)

まあ、とにかく癖の強い人の完コピカバーは
ある面、技巧派より大変に感じる事があります。
一音一音のフレーズやタイミングを逃さずプレイする訳ですからねぇ。

大幅に話はズレ、長文になってしまいましたが
このサンタナの「哀愁のヨーロッパ」の完コピに拘った動画を見て
感服したモノです。

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4 コメント

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Unknown (工藤尚之)
2018-02-05 14:41:18
割と最近この動画のアクセスが少し増えていると思い、検索してみたら・・・取り上げていただきありがとうございます!!

僕自身はやはり中途半端なコピーを「個性」と言ってある意味逃げてしまう(と勝手に考えている)のが嫌でして、せっかくアップする限り「今の自分のできる限り似せて演奏する」ことを心がけております。 

とはいえ完璧なものなんて世の中ありえないですし、僕よりももっとそっくりに弾ける人もいるかもしれませんね。
返信する
工藤尚之さん (太郎)
2018-02-05 20:52:34
あらま、ご本人直接コメント頂き有難う御座います。
SNSで拝見させて頂き、勉強になったので共有させて頂きました。
ご迷惑でしたら済みません、取り下げますので・・・・。

私は指の長さや親指の関係もあり、特にワイドストレッチとか限界があり、
逃げるという事になりますが自分のスキルに合わせ聞こえ易い程度にプレイするのが癖です。
この曲は感情が入り易いプレイが出来るのと、やはりお客さんウケが良いので
レパートリーにしています。こちらの動画で数点、自分のプレイを修正させて頂きました。
ライブだとカルロス本人が幾つも変えて弾いているのでそちらを拾ったりもしています。

やはりフィードバッカー/ブースターjは数多くのサンタナの曲をやるのに
とても便利ですね。リアルタイムで購入しておけば良かったと思います。

と、ご本人直接のコメント有難う御座いましたm(__)m
返信する
Unknown (工藤尚之)
2018-02-05 23:34:50
迷惑なんてとんでもない!!
共有ありがとうございます!!

自分なりに弾くのもアリだと思いますよ。
あくまでもこれは個人的にコピーするならとことんオケから何まで似せる!って感じでやってるだけですから。

サンタナさんはライブだとほぼアドリブでやってますよね。 
僕も「似せる」っていう方向でなければアドリブでやっちゃいます。 そのときは僕のいろんな癖だしまくりで演奏しちゃいますよ。

フィードバッカーは...これアンプシミュレーター使って録音しているので使ってますがアンプで鳴らせる環境があれば本当は生フィードバックでやりたいですね。

取り上げていただきありがとうございました。
返信する
工藤尚之さん (太郎)
2018-02-06 00:09:47
良かったです。こちらこそ有難う御座います。

カルロスサンタナのタイム感は難しいですね。
私は「アミーゴ」より前の1st~6th迄の作品が特に大好きで
微妙なタイム感の中に色々なモノが散りばめられている感じで
完コピ結構難しいですね・・・・。
観に行った時、その日はライブでこの曲は
セットリストから外されていましたが、前日は結構アドリブで弾いていた様で。
私は約10年、最初に頭の中イメージだけで念入りにコピーしなかったので足りないサンタナ節があります。
私のライブで正確に近づけようとしてミスりました。10年馴染んでしまった手癖は中々・・・。
アルディメオラやラリーカールトンの映像も拝見させて頂きましたが、
あれだけ上手く弾けるので羨ましいです。
フィードバックを出し続けるのも良いですよね。私は出来ませんでした。
カルロス本人はあちこちフィードバックスポットを見つけに
ステージをウロウロしていると話していました。76年頃のライブでは6小節位多めにフィードバックさせていますもんね。

こちらこそ、有難う御座います。宜しかったら、また遊びに来て下さいm(__)m


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