ヤンディーズ

現在闘病中で「病んでいる」ボーカル&ギタリスト、「太郎」の独り言

トミーボーリン「ティーザー」

2021年03月13日 | 音楽
14年前にも一度記事にした事あるのですが
ディープパープルを駄目にした男として多くのリッチーブラックモアファンや
これまでのディープパープルファンから総スカン喰らった男。
ディープパープル加入前まで知っている曲は「スモークオンザウォーター」位しか
知らなかったというのですから。
私が初めて聴いたトミーボーリンのギタープレイは腕を怪我した状態で
悲惨なプレイがライブレコーディングされ、しかもレコード発売されたという悲劇。
私はてっきりトミーボーリンはギター下手なモノと勘違いしてました。
それにしてもリッチーブラックモア在籍時迄はライブで定位置から
動いてはいけなかったという縛り(デビッドカバーデイル弁)
コレが来日公演を見るとフロントメンバーはよく動き楽しそう。
元々ブルースフィールがあるデビカバは勿論、
トラピーズ時代にジャズロック路線もやっていたグレンヒューズは
ずっかりファンク野郎になった!とファンに幻滅される始末?
ディープパープルは当然後追いなので、トミーボーリン加入後の
「カムテイストバンド」は良いアルバムだと思うのですよね。

ジャズドラマーのビリーコブハムのソロアルバム「スペクトラム」で
テクニカル且つ、カッコいいプレイをしていたトミーボーリンにビックリしました。

ディープパープルと並行してソロ活動していた名作
「ティーザー」は超後追いして聴きました。
どツボでした!ハードロック界で一番歌の上手い男とも言われた
元ディープパープルのグレンヒューズもボーカルで参加、
数曲でジェフポーカロ、キーボード/ピアノではデビッドフォスターと
名手として名を馳せるプレーヤー達も参加して。
音楽の幅が広いですしね、ブルーズやファンク路線が大好きな人は
トミーボーリンやこの作品を好きな方も多いと思います。
ブルーズ、ファンク、ソウル、ジャズ、レゲエ、サザンロック、
色んなテイストを組み込んでいて完成させているのがカッコいいですよね。
歌は声が細いですがリズムギターはカッティングが主でスライドギターも
良い所で入ってくる。

Tommy Bolin:-'The Grind'


「ホームワードストゥルト?」ではパーカッションパートも沢山入れ。
ジャズロックテイストの曲もカッコ良く。
ピープルピープルではレゲエ的リズムにサックスを混ぜる絶妙さも。

Tommy Bolin - Marching Powder (alt. version)


何だろ?コテコテ感に成らず、基本的にロックフィールドという事ではありますが
ロック、ブルーズ、ファンク、ソウル、サザンロック、レゲエ等を
ミクスチャーし、ジャズ寄りとは言わないクロスオーバー的な感じでも無く
ブルーズロックを基調とした曲調に
カッコいいカッティング、スライドギター
心地いいリードギターがフューチャーされ。

ギターマガジンで特集された時は「悲劇のギタリスト」では無く
「悲運のギタリスト」というタイトル。



この人の機材といえばストラトにハイワットのアンプ、
そしてマエストロのエコープレックス。
当時、高額なコレが欲しくてたまらなかった日本人ギタリストも
いらしたでしょう。

ゼファーでデビューしビリーコブハムの「スペクトラム」では
ヤンハマーのキーボードにジェフベックが影響受けまくりジェフから
トミーボーリンの名は聞こえず、イーグルスに加入しロック路線の
「ホテルカルフォルニア」で空前のヒットを飛ばしたジョーウォルシュの
後釜としてジェイムスギャングに加入、そしてリッチーブラックモアの後釜で
ディープパープル加入しリッチーファンに中指立てられる。
ビッグネームの後釜が二つも。
本人はどう思っていたのか?若い死を遂げてしまったので分かりませんが
この人がドラッグ中毒で命落とさず、まだまだ活動していたら
何れ名声を得れたのでは無いか?と思ったりです。
この「ティーザー」しかトミーボーリンのソロ作品は持っていないのですが
(演技の悪い「富墓林」ジャケットもありましたな)
初めてトミーボーリンの悲惨なギタープレイを聞いた約20年後に
好きなギタリストの1人となるという自身の再評価となりました。
ある意味、「悲運のギタリスト」で若い死を遂げた
ドラマティック?な人生に国際プロレス的な哀愁を感じます。

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