08.6.14 渓流ルアー釣行記 大地震危機一髪

奥州市を震源とする大地震。我が家では棚の荷が落ちたり、水槽の水が溢れた程度で、家族全員ケガも無く無事でした。　心配していただいた皆様ありがとうございました(人-)謝謝(-人)

当日は、こんな事が起きるとは全く思わず、いつも通りに早朝ホームの川に向かい林道を走行。タイヤ痕は一台分で、予想していた場所（③区間入り口）に白い軽オフロード車が駐車しています。私の狙いはもっと上流。そのまま車を走らせ悪路を走破します。水溜まりの濁り具合からすると、数日中に通行した車が有った感じ。山菜採りも来る場所だけに釣人じゃない事を祈って、目的地に駐車しました。釣り支度をしていると車の音が聞こえてきます。今私が入ろうとしている場所が、実質車止めでココから上の林道は荒れ果てていて、徒歩じゃないとチョット無理。果たして来たのは黒っぽい軽オフローダー。私の横を通り過ぎて２０ｍ程上に駐車したようです。

この図だと、太い線が川、右の細い線が林道です。 この川の区間は大体このように分けられると思います。④区間の上の線付近の林道急カーブが私の入渓点で、⑤区間から⑥区間を通す予定でしたが、今来た車が釣人か、はたまた山菜採りなのかはわかりませんでした。　悩んでも仕方ないので、まず予定通りに入渓。先週釣友がかなり良かったと言っていたので期待しましたが、真新しい足跡が残っています。昨日位かな…。

予想通りと言いますか、反応が出ないまま数箇所目のポイント。 アップでトラゥティンウエイビーを通すと、一瞬キラッと反応。どうやらコースがシビアみたいで数回通してやっとヒット！

キャッチ時刻　４：５４

まずはボウズは脱出。

いつもなら反応が出るポイントでもチェイスさえ無しで、しばらく遡行

いつも必ず出るポイントで小型のイワナが２回目のキャストでヒット。

時刻は５：１２

しかし、時折チビイワナのチェイスが有る位で、ヒットが続かないまま区間最終の砂防ダムに着いてしまいました。　ダム下の溜りに少し離れた所からキャスト。すると小型のイワナがチェイスしてきましたが、最後の詰めが甘くヒットまで持ち込めず。　キャストコースをズラしてリトリーブしてくると、２匹魚影が奪い合うようにチェイスしてきました。溜りの下流の流れまで追って来て、最後に８の字を書いてのヒット！２５ｃｍ位のアメマスっぽい斑点のイワナ。 　　

時刻は５：５５。砂防ダムを高巻いて⑥区間の入り口に降りると、足跡が有りました。やはり先ほどの車は釣人だったのでしょう。諦めて車に戻り②区間まで移動。ここにも足跡が有りましたが、チビイワナのチェイスが有ったので入渓してみます。

樹木が覆い被って薄暗いポイントだったので、マイミノー ルチノーに結び替えてキャスト。ダウンでトゥイッチングするとヒット。小さいヤマメでした　時刻　７：１４

続いて開けたポイントでも数匹チェイスが有りましたが、ヒットまで導けず、やっと大場所でチビイワナをキャッチ。

７：３２

次のポイントでは良型のチェイスが有りましたが、手前まで来て姿に気付かれてしまい失敗。

念の為通した小場所で２０ｃｍ前半のヤマメがヒットしてビックリ。

７：４７

この区間は、このヤマメがラストヒット。林道に戻って車で①区間の入り口から、再度入渓。入渓点で良型のチェイスが有りましたが、多分普段から攻められているのでしょう、直ぐに気付かれ姿を消されてしまいます。どんどんキャストしながら遡行していきますが、チビのチェイスがたまに有る位でヒットはまるで無し。魚自体が少ないのかな～？　去年は結構良かったんだけれど…。

また樹木が覆いかぶさる薄暗いポイントへ離れた位置からキャスト。トゥイッチングを数回掛けた所で「クン」　ヒット。

小さいけれど①区間初ヒット

時刻　８：３７　

数ポイントにキャストした後、３０メートル程先にいつも良いのが入っているポイントが見えました。そこを目指して歩き始めると、ゴゴゴゴ～と林道を車が飛ばして走ってきます。「ドコの馬鹿だ？そんなに吹っ飛ばすなよ～」と思ったのですが、一瞬のうちに何か違う！と思考が頭の中を横切り、と、ほぼ同時にゴゴゴ！！！と地鳴りと揺れが襲ってきました！　霧雨で濡れていた木々の葉から、雫が豪雨の様に水面を叩き、上流の私が立ち位置にしようとしていた場所には、岸が崩れて大きな石が転がり落ちています。川も波立ち、一瞬にして透明だった水はまっ茶色に濁りました。　すさまじい揺れに足を取られそうになりながらも、必死にバランスを取って木が倒れてこないか、石が転がってこないか、と周囲を見渡していると、徐々に揺れは収まってきました。

  写真の一番奥が狙っていた場所。そこの手前は両岸が高くなっていて落石が有りました。あと、数分早く遡行していたならば…。　たまたま川原が広くなっている場所にいた時に地震が来たのは、ラッキーとしか言えません。

一瞬で濁った川 。地震による揺れで底から沸き立つように泥が湧き出しました。　地震前の写真と比較してみて下さい。

写真では実感出来ませんが、一抱え位有る石が数メートル先にも崩れて落ちてきました。下に立っていたら足を掬われてケガしていたかも…。だって、ポイント攻略の足場の位置だったのですから。

大きい地震には余震が付き物なので、しばらく動かずに様子を伺っていると、続けて数度の強い揺れが来ました。タイミングを測って岸を登り車へ。川岸から離れてから、着替えをしラジオを聞きましたが、奥州市は震度６強との事。この辺もその位有ったのか？

実は最初に入った⑤区間の手前の林道は、川まで数十メートルの高さが有り、車一台分の巾で片側が直ぐ崖です。また、Ａの部分の川は両岸が切り立った崖中心で、上から岩が崩れてきたら逃げ場が無いような地形です。もしかすると、この地震で林道や、川岸が崩落している可能性は否定出来ません。　もしも、⑤区間から⑥区間をそのまま通していたら…。もし、Ａの区間に再入渓していたら。最後のポイントで、あと数分早く遡行していたら…と考えると、まさに「運が良かった」「ツイていた」の言葉しか浮かんできません。

追伸：私より上に入った黒い軽オフローダーの安否が気になったので警察に相談した所、現地に確認に行って下さるとの事。案内を頼まれたのですが、あいにく会社の地震被害の復旧で身動きが取れず、地図による場所の指示をした上で、何か有れば連絡するという話しでしたが、以降何も音沙汰が無いので無事に林道から帰還されていたと云う事だと思います。

確認に行かれた警察の方々、お疲れ様でした。