すると、異様に遅いテンポで、「枯葉」が始まりました。私のココロを
見透かすように。
これほど名演の多い曲で、演り尽くされた感がありましたが、まだま
だ、こんな「枯葉」が散らずに残っていたのでした。
妖しく色づいた一葉一葉、枝から別れる瞬間の、声、死、離れ逝く切な
さ。
戻って往く感覚。輪廻りながら、落ちてゆく、悔いもない、恍惚。
そんな感覚が詰めこまれた演奏でございました。
誰ひとり声も出ず、指さえも動かさず、息を殺して、聴覚を、感覚を研
ぎ澄まして聞き入ってた。いや、ただひとり、ねこちゃんだけは、安ら
かな寝息を立てていた。
ねこちゃんには届いただろうか。全く届いてないかもしれない。でも、
もしかしたら届いているのだろうか。ひょっとしたら、ねこちゃんが、
一等、甘美な「枯葉」を眺めていたのかもしれないね。
見透かすように。
これほど名演の多い曲で、演り尽くされた感がありましたが、まだま
だ、こんな「枯葉」が散らずに残っていたのでした。
妖しく色づいた一葉一葉、枝から別れる瞬間の、声、死、離れ逝く切な
さ。
戻って往く感覚。輪廻りながら、落ちてゆく、悔いもない、恍惚。
そんな感覚が詰めこまれた演奏でございました。
誰ひとり声も出ず、指さえも動かさず、息を殺して、聴覚を、感覚を研
ぎ澄まして聞き入ってた。いや、ただひとり、ねこちゃんだけは、安ら
かな寝息を立てていた。
ねこちゃんには届いただろうか。全く届いてないかもしれない。でも、
もしかしたら届いているのだろうか。ひょっとしたら、ねこちゃんが、
一等、甘美な「枯葉」を眺めていたのかもしれないね。