島根県が誇る湖、宍道湖。宍道湖は松江市と出雲市にまたがり、面積は日本で7番目ととても大きな湖です。
その大きさもさることながら、特徴的なのはその水質です。分類上は湖となってはいますが、完全な淡水ではなく日本海とつながっているので海水の混じった汽水湖になっています。
汽水湖はその珍しい水質により、他の淡水湖とはその生態系が異なります。湖でありながら従来の淡水生物(コイ等)と海水生物(モロゲエビやスズキ等)が同居しており独特な生態系を形成しています。
宍道湖の特産物といえば”蜆”(しじみ)です。このしじみも淡水域や汽水域にしか生息していない珍しい貝類です。
宍道湖の独特な生態系の(美味しい)名産品を表す言葉に『すもうあしこし(相撲足腰)』というのがあります。
す‥すずき(鱸)
も‥もろげえび
う‥うなぎ(鰻)
あ‥あまさぎ(わかさぎ 公魚)
し‥しじみ(蜆)
こ‥こい(鯉)
し‥しろうお(鮊) と、宍道湖名産品七品目の頭文字を取ったものです。普通の淡水湖にはあまりいない七品目なので、これらを『宍道湖七珍(しんじこしっちん)』と言い、昔から珍重されていました。覚えておくと、この言葉を松江市で見かけた時にドヤ顔で説明できます。
さて、その宍道湖七珍の中でも特に有名なしじみですが、とても美味しいのに食べ方のバリエーションが少ないです。たいがいはしじみ汁か、佃煮か。頑張って貝殻から外して、しじみご飯か。というところになります。旨味も詰まっており、磯臭くなるようなことの無い本当に美味しいしじみですが、いかんせん粒が小さい!貝殻から取ってある程度の数を集めて頬張るか、旨味を煮出した汁物をいただくかしないと、その旨味を存分に味わうことは難しいです。
今回ご紹介するのは、「しじみだし醤油」です。島根県出雲市にあります、有限会社 古代柱醤油醸造さんで作られた醤油に、かつお削りやこんぶ、そしてしじみから抽出した旨味エキスをこれでもかと溶け込ませて作られています。もともと醤油としても芯のあるどっしりとした味わいの美味しい醤油に、しじみの旨味はぶつかり合うことなく、お互いを支えあって調和のとれたコクが生まれます。
http://www.kodaibashira.jp/
我が家での食べ方は、王道の冷奴。本命で卵かけご飯。意外なとこでいくと、ポテトサラダに少しだけかけると和風な味わいになり、味変になりバクバク食べられます。ぜひ色々なものにかけて、オリジナルな食べ方を見つけてみてください。
(我が家で使用している途中のものです。製品はもっと満杯に入っています。)