多摩爺の「こりゃ美味い(その17)」
下関「瓦そば」 たかせ(山口県下関市)
持つべきものは友である。
それが幼馴染みだったら・・・ なおさらだろう。
コロナうつで体調を崩して久しい女房に、故郷に住む幼馴染みから、
ご当地グルメ「瓦そば」が送られてきた。
そばといっても、普通のそばではなく、茶そばである。
また、汁に浸して食べるといっても、冷たい出汁じゃなく、
熱々の出汁に薬味を入れて、レモンを絞るのである。
さらに・・・ 具に牛肉と玉子焼きがついてくるんだから、知らない人は驚くだろう。
ただ、もっと驚きが隠せないのは、ご当地グルメとはいうものの、
その本になったアイデアは・・・ なんと、パクリだった。
いや、パクリと言っちゃ身もふたもないので、ここは訂正させてもらい、
参考にさせていただいたとしておこう。
明治10年(1877年)に起こった西南戦争の際、
熊本城を取り囲んでいた薩摩の兵士が、鍋や釜、さらには皿の代わりに瓦を使って、
野草や肉などを焼いて食べたという逸話が・・・ 参考にされたとのことだ。
昭和36年(1961年)、山口県西部の川棚温泉において、
ある旅館で宿泊者向けの料理として提供したところ、
これが評判となって、他の旅館でも提供され始めると、川棚温泉の名物料理となり今日に至っている。
その後、川棚温泉がある豊浦郡は、市町村合併により下関市となったことから、
瓦そばは、下関市を中心に山口県内外でもご当地グルメとして広まり、
その歴史は既に、60年の時を経ている。
とはいえ、お店で食べる時は、瓦に乗せて出されるが・・・ 自宅で食べる時には、そうはいかない。
そもそも一般の家庭には、鍋や皿の代わりになるような瓦がない。
よって・・・ 焼けた瓦の上から摘まんで食べる、店舗のような臨場感はないものの、
メインの茶そばも、具(錦糸たまご、牛肉、海苔)も、薬味(分葱、レモン、紅葉おろし)も、
さらには・・・ お汁も、故郷そのものの味でサイコーに美味いし、
故郷を遠く離れて、何年経っていたとしても、口がしっかり覚えている懐かしい味だった。
3年ぶりぐらいかな?
久しぶりに食べた、故郷が自慢するご当地グルメ「瓦そば」
「美味しいね。やっぱり美味しいよ。」と言いながら食べていた、
女房の綻んだ顔が、なんだか嬉しくて、
私にとっては・・・ 御馳走にも勝る喜びを感じた、夕べのひと時でもあった。
やっぱり、持つべきものは友である。
私の友じゃないが・・・ ありがとう。
写真は、今回自宅で食べたものではなく、3年前に帰省したときに食べた瓦そばである。
熱した瓦の上に、茶そば、錦糸たまご、牛肉、分葱、海苔が乗せられ、
その上に、何人分ですよといった具合に、薬味のレモンと紅葉おろしが乗っている、
これが「瓦そば」の定番スタイルだ。
コメントを頂戴しありがとうございました。
本当に美味しいので、機会がありましたら、是非とも食べていただきたいと思います。
15日放送の「秘密のケンミンショー」で、瓦そばが出て来るそうなので、参考にしていただければ幸甚です。
また、愛妻家とのお褒めの言葉を頂戴し、恥ずかしい限りです。
私は仕事人間で、家庭のことは全て女房任せで本当よく支えてくれたと思っています。
女房は下の子供を出産のときに受けた輸血でB型肝炎となってしまっただけでなく、
その後、下の子供に知的障害があることが分かり、大変ななか、40年の間も本当に頑張ってくれました。
だからと言うんじゃないんですが、20年ぐらい前から、退職後の人生は全て女房のために尽くそうときめていました。
最近では、家事を何でもやろうとするので、少し煙たがられてますが、それも楽しいと思えるようになってきました。
アドバイスがあれば、今後とも宜しくお願い致します。
それより感心したのは多摩爺さんの愛妻家ぶりです。私の夫など、私が鬱になっていようが、いまいが、自分のしたいことをしたいようにするのみです。今もロケットを打ち上げるとか言って毎日お弁当持参で出かけて、帰宅すると夕飯を食べてバタンキューです。あら、愚痴っちゃったかしら?笑