時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

遅くなってゴメン。

2022年04月28日 | 時のつれづれ・卯月 

多摩爺の「時のつれづれ(卯月の30)
遅くなってゴメン。(国連事務総長がロシアとウクライナに訪問)


国連事務総長がロシアのトップを訪ね、ウクライナへの侵略を諫めたが、
ロシアのトップは、「どこ吹く風」とでもいわんばかりに・・・ 格下扱いで対応した。

10名程度で会議ができるような、5~6メートルの長さがあるテーブルの端と端で向かい合い、
なにやら話し合ってる映像が、字幕とともにテレビ画面に映し出されていた。

テレビを見てて、一つ疑問に思ったのは、あれだけの距離を取っているにも拘わらず、
それなりに年齢を重ねた二人が、大きな声で話しているように見えなかったことから推察すると、
ひょっとしたら、あの場面は・・・ 双方向で意見を交わす議論の場ではなく、
お互いに言いたいことだけを述べる、応答のない出来レースだったのではと思ってしまった。

二人の会談に期待していたかどうかを問われたら、「正直、無理だろ。」と思っていたので、
さもありなんだが、こんな映像を見せつけられ、
国連のトップに向けて、言いたい放題のことを言われたら、
予め分っていたことだとはいえ・・・ 「なめるなよ、このヤロー!」である。

映像にあった会議室は、国連安保理の常任理事国でもある、フランスのトップが、
大統領選挙を控えた2月の頭に、得点稼ぎにロシアを訪れたときに使用した会議室であり、
使用したテーブルであり、向き合って座った位置までもが、その時と全く同じだった。

そりゃそうだろう・・・ 現在の国連事務総長は、ポルトガルの元首相であって、
イギリスの労働党、フランスの社会党、ドイツの社会民主党、イタリアの社会党など、
ヨーロッパの社会民主主義政党を中心に創設された、
「社会主義労働者インターナショナル」の議長であって、コテコテの社会主義思想の政治家だが、
共産主義と、社会民主主義という違いこそあれ、
同じ社会主義思想の政治家という視点で捉えたら・・・ ロシアのトップの方が筋金入りである。

よって、現在の役職が国連のトップ(事務総長)であったとしても、
常任理事国からの代表ではなく、格下の社会主義思想の政治家であるなら、
フランスのトップ以上の対応をする必要はなく、同等というのは最高のもてなしということになる。

こういった、ハナから相手を見下した対応は、
お隣の大陸で、くそ生意気な顔をして、メディア対応する報道官を見慣れているので、
特に驚くほどのことではないが・・・ それにしても、すっごく腹立たしい。

会談のあと「市民の避難に向け、国連と赤十字国際委員会が関与することで合意した。」と、
ロシアからの好意により、お土産を持たせてもらったが、
それですら、国連とロシア国防省の間で、これから協議するというのである。

連日報道される、ギリギリの状態で避難を待つ人々のことを思えば、
これから協議するなんて、悠長な時間はないはずだし、
現場の状況を踏まえれば、カラ手形になる可能性だって否定はできないのだから、
ぬか喜びにならないことを・・・ 願うのみである。

それにつけても、国連事務総長は多忙のようだ。
ロシアの次は、ウクライナに行ってトップに会うというが、
カラ手形になりかねない手土産を持って、「これで我慢しろ!」とでも言うのだろうか?
そうでなければ・・・ いったいなにを話しに行くのだろうか?

できることなら・・・ 2ヶ月前に、
世界の安全保障において、その責任の一翼を担う常任理事国が、
自らの立場を顧みず、一発目のミサイルを撃ったとき、
直ちにかけつけて「おまえ、なにをやってるんだ。」と、一喝することはできなかったのだろうか?

この2ヶ月の間に、ウクライナの人々の生活は一変し、
町は破壊を繰り返されて廃墟となり、数多くの人々が無慈悲に虐殺されている。

すべてが遅れたこのタイミングで、国連事務総長が、のこのこウクライナにやって来て、
いったいなにを話し、どのような知恵を授けようというのだろうか?

「いまごろやってきて、なにがしたいんだ?」なんて、
この期に及んで、皮肉を言う人々は・・・ さすがにいないだろうが、
なにはさておいても「遅くなってゴメン、遅くなって申し訳ない。」を公にしてからでないと、
ウクライナ国民から、本音で歓迎されることはないだろう。

ちょっと文脈があらっぽくなり、言葉も乱暴になってしまい、申し訳ないと思ったが、
なぜかしら苛立つ心中を察していただき・・・ ご容赦いただけるとありがたい。

国連では安全保障理事国の拒否権について、その発動を説明することが決定されたようだが、
あとからいくらでも、都合良く言い訳ができることを求めるより、
安全保障理事国の一致した賛成がなければ、国連平和維持軍の招集ができないことを、
真っ先に見直してほしいと思うが・・・ いかがなものだろうか?

国連の安全保障理事国が、核兵器をチラつかせて戦争を仕掛けているのである。
その事実を真摯に捉えるならば、
その名があるだけで、存在すらしたことがない幻の軍隊「国連平和維持軍」の実現と派兵に、
いまこそ・・・ 汗を掻くときではなかろうか?

もはや、手遅れ感は否めないが、
国連平和維持軍が仲裁に入ったら、さすがのロシアも・・・ 打ち方止めにならざる得ない。
国連が力をもった組織なら、その力を発揮することに、最大限の努力を惜しまないよう、
トップ自らの行動と言動で・・・ 示すべきではなかろうか?

くどくて申し訳ないが・・・ 「♪ 遅くなってゴメンね。」は
昭和のイケメン歌手、美樹克彦さんのヒット曲「花はおそかった」だけで良いんじゃなかろうか?


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4 コメント

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おはようございます。 (けんすけ)
2022-04-28 08:30:42
私もあの太々しさに大変腹が立ちました。
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Unknown (多摩爺)
2022-04-28 08:57:51
けんすけさん、おはようございます。

太々しさに加えて、核兵器をチラつかせて、武器供与諸国を威嚇してるのですから、空元気と言うより断末魔だとおもいます。
この悪魔を少しでも早く捕まえ、裁判にかけて罪を問いたいですね。
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おはようございます。 (アリス)
2022-04-28 09:11:23
仰る通りだと思います。
要するに、世界は他人事で自国に火の粉が落ちて来ない
様な曖昧な態度が問題だと思います。
米国のバイデンが最悪なトップでは無理だと思います。
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Unknown (多摩爺)
2022-04-28 09:34:10
アリスさん、おはようございます。

国によって事情が違うので対応が異なるのは致し方ないと思いますが、
先々のためにも、殺戮を見て見ぬふりをする国々を、しっかり見極めておく必要があるのでしょう。
それにつけても・・・ バイデンさんの発する言葉に力強さが感じられないのは、仰るとおりで残念ですね。
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