時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

ケータイ電話に残された番号数

2024年10月04日 | 時のつれづれ・神無月

多摩爺の「時のつれづれ(神無月の49)」
ケータイ電話に残された番号数

昨日の報道によると・・・ ケータイ電話の頭3桁に「060」が新しく加わるとあった。
スマートフォンの普及拡大などから、いまのままならケータイ電話の番号が近々枯渇することから。
今月2日、総務省は「情報通信行政・郵政行政審議会」に、新たな番号の開放を諮問しており、
報道によれば、12月中には「060」で始まる電話番号が使用されるらしい。

ケータイ電話の桁数は11桁だが、固定電話の市外局番やフリーダイヤルなどと区別するため、
頭の3桁は、090、080、070のいずれかに固定されていて、
下8桁の0000-0000は、ケータイサービスを提供する事業者各社に割り振られており、
事業者と契約した利用者に、空いてる電話番号が提供されている。

現時点で使用されている番号の総数は2億7千万で、利用可能な残数は約530万らしい。
下8桁をフルに使用すれば、使用可能な番号の総数は10の8乗で1億だから、
いま使用されている頭3桁毎の総数を足すと3億となることから、
特別な理由で使用が不可であったり、死に番(下2桁が42)など躊躇される番号を除けば、
パンクしそうだというのは・・・ なんとなくだが、分からんこともない。

疑問なのは、少子化が進み人口の現象が懸念される昨今、
業務用と個人用の複数台持ちの方々がいることは、理解できるとしても、
人口の2倍をゆうに超えているというのだから・・・ これにはちょっと驚きを隠せないが、
ケータイの電話番号って、いったいどれだけの数量が必要なんだろうか?

私がまだ現役で働いていた20年ぐらい前・・・ ITの世界で飛び交ってた言葉に、
「ユビキタス」と「IoT(Internet of Things)」があったが、
それがいまじゃ、驚くほどのスピードで利用拡大が進み、すっかり死語になってしまったんだから、
ケータイ電話番号が足りなくなった要因も・・・ おそらく、そこらあたりにあるのだろう。

知識不足で上手く説明できないが、ケータイ電話や、携帯情報端末(PDA)を使って、
モバイルネットワークを介して、いつでもどこでも場所を選ばず、情報を得るのがユビキタスで、
カメラやセンサーなどが付いた機器や、家電、自動車、建物などをインターネットに繋いで、
遠隔で収集した情報を活用して・・・ 業務の効率化や、迅速な対応を図るのがIoTだったと思う。

記憶が確かなら、当時すでにスマートフォンはあったものの、
データ通信の料金が、安価な定額制ではなく、
使えば使うほど料金が膨らむ従量制だったことから、普及はまだまだだったものの、
ユビキタスやIoTへの期待値とともに、定額制への要望が一気に高まった転換期でもあった。

当時のケータイ電話の利用形態は、まだまだ音声とメールが中心であり、
ビジネスでの使用を「B(ビジネス)toB」と云ってみたり、
個人での使用を「C(コンシューマ)toC」と云ってみたりしていた時代だった。

そこにもってきて、ケータイ事業者が定額制の導入を始めると、
ユビキタスとIoTの風が、驚くほどの風速で吹き始め、
「B(ビジネス)toM(マシン)」や、「MtoM」といったビジネスモデルが加わわり、
あっという間に、普及拡大していったと記憶している。

なお、人間よりも多く存在する機器類に対応するため・・・ MtoMビジネスには、
相当数の電話番号が必要になるが、機械には一度設定すると、人手を介す必要がないことから、
020から始まる電話番号を、11桁から14桁にして、番号数を1000倍に増やしたことも、
見逃すことが出来ない戦略だったと思う。

これによって11桁の場合、下8桁で得られる電話番号総数は1億だが、
14桁にすると、下11桁から得られる電話番号の総数は、10の11乗で1000億となり、
これが如何ほどの数量になるのか、私の頭では想像が付かないが、
途轍もない電話番号数があるようで、枯渇を心配する必要はなくなったようである。

また20年前には、まだPHSサービスがあって、070から始まる番号はPHS専用だったため、
通常使用分の枯渇対策として、まず最初に手を打ったのが、
当時10桁だったケータイの電話番号を、1桁増やして11桁にして、
頭の3桁で得られる電話番号総数を、10の7乗の1000万から10倍の1億にするとともに、
新たに080を追加し、PHS各社の事業撤退にともない070を加えて、今日に至っている。

あれから・・・ 約20年が経った。
090と、080、070を足しても、ケータイの電話番号が足らなくなったのである。
総務省は、対策として060の使用開放に踏み切ったが、
さて、これでもう・・・ 電話番号が枯渇することはないのだろうか?

090、080、070、020は、現在ケータイ事業サービスに使われているが、
060を使ってしまえば、残るのは010、030、040、050になるが、
010はすでに国際電話で使用されていて、050もIP電話として使われているので、
残っているのは030と040だけになり、060を加えて3億回線ということになったようだ。

3億回線をどう捉えるか、私にも良く分からないが、今後も人口増が見込めないことを踏まえれば、
普通に新規契約と解約を繰り返しているだけなら、著しく増加することはないと思われるので、
枯渇することはないと思うし・・・ もしもの時がやってきたとしても、
現在の11桁を12桁に増やせば凌げるので、個人的にはもう心配はいらないと思ったりしている。

メディアの報道が、あまりにも仰々しくて、
電話番号が枯渇しそうだなんて云ってたので・・・ ドキッとしたが、
どうやら要らぬ心配をして、かってに妄想しながら、独り相撲を取ってしまったようである。
あぁぁ・・・ 恥ずかしいってもんじゃありゃしない。

追伸
本文中の数字等については、70歳の爺さんが頭の中で勝手に計算しただけなので、
ひょっとしたら勘違いしてるかもしれないが・・・ もし、そうだったとしたら、
大変申し訳ないが、笑ってやっていただければありがたい。


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