時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

「対決より解決」が刺さる。

2024年10月26日 | 時のつれづれ・神無月

多摩爺の「時のつれづれ(神無月の57)」
「対決より解決」が刺さる。

火中の栗を拾おうとしたが・・・ 思いのほか火力が強すぎて、栗に手が届かない新総理と、
再び天下取りの旗を掲げたものの、政治とカネに拘りすぎて、目標が目的になってしまった元総理が、
なんとなくモヤッとしたまま相まみえた天下分け目の戦いが・・・ いよいよ明日には決着する。

小難しいことを言うつもりはないが、
民主主義の根幹をなす選挙とは・・・ いったいなんだろうか?

ちょっとだけ生意気なことを言わせてもらうと・・・ 政権選択選挙とは、節目節目で立ち止まり、
メディアが提供するリアル(現実)を俯瞰しながら、ファクト(事実)に思考を巡らせ、
フューチャー(未来)にコミット(1票を託す)することだと思っている。

ところがファクトを、公平公正にチェックしなきゃならないメディアが、
お抱えのコメンテーターを使って、なにかしら意図を持った方向に誘引しており、
多くの視聴者が・・・ その術中に嵌まっていることを見逃してはならない。

ものごとには・・・ 反対の意見もあれば、賛成の意見もあるはずだから、
メディアは一方の意見だけではなく、賛否の両論に強弱を付けることなく取り上げないと、
視聴者は、ファクトに思考を巡らせる事が出来ないはずである。
大変残念なことだが・・・ この国の報道番組には、それができてない番組が多すぎる。

だからと言っちゃなんだが・・・ 政治とカネの問題のように、
良識を持って対応すれば良いことが、いつまでも、いつまでも論点になってしまい、
この国の未来を託すような政策論争が、メディアを通して聞こえてこないまま、
明日はもう投票日だから、野党第一党には呆れてしまうが、メディアの責任はあまりにも大きい。

選挙結果がどうなるのかは、月曜日の未明には分かると思うが、
現時点で報道各社が調査した情報によれば、
自民党は大きく議席を減らしそうだが、比較第一党だけはなんとか確保できるようである。

仮に野党第一党が急伸し、比較第一党が入れ替わったとしても、
現与党が参議院で、議席数を上回っていることから、政権後退はないと思われるが、
どちらに転んでも・・・ 不安定な政権となるのは必至で、
来夏の参議院選挙に併せて、
衆議院は再び解散され、衆参W選挙となる雰囲気になってきたようだ。

といった状況から、想定される選挙結果を踏まえて・・・ 残念だと思うのは、
身から出たサビとはいえ、憲法改正に向けての勢力が大きく減少することから、
自衛隊の明記は棚上げされるだろうし、憲法に関しては真面目な議論すらできなくなるだろう。

一方で良かったと思うのは、世界の民主主義国家で起こっている、
自国第一主義であり、右傾化に対して、この国の政権与党でも、そちらに傾きかけたが、
辛うじて決選投票で踏みとどまったことは、いまとなっては大きかったと思うし、
強面で軍事オタクではあるが、真ん中辺りの思考の人物を総理にしたことは、意味があったと思う。

もし、靖国参拝を公言していた候補が総理になっていたら、
裏金議員も公認していたと思われることから、それこそ政権交代に至っていたかもしれない。
まっ、れはそれとして・・・ 支えるべき新総理を、身内が足を引っ張ったんだから、
言っちゃ悪いが、引退していただきたい懲りない面々が、嫌になるぐらい多すぎる。

さて、気になるのは投票率だが、本来は上がってほしいと思うものの、
論点が政治とカネで、モヤッとしたままなんで・・・ おそらく前回並み(55.93%)か、
少し下になると思うが・・・ 如何なものだろうか?

投票率で気になるのは・・・ 支持政党なしの無党派層だが、
いつも半分近く、そういった方々がいるにも拘らず、
メディアでは、無党派層の票がどこに流れたって言ってるが、その分析は正しいのだろうか?

そもそも支持政党がある人の大半は意識が高く、いつも選挙に行っている方々だと捉えれば、
ウェイト的に見て、選挙に行かない人の大半が、無党派層ってことになることから、
投票率が余程上がらない限り、無党派層の票が当落に影響を与えているとは思えないのである。

それは政党支持率が5%程度でも、支持者が確実に選挙に行く政党の得票率を見てみれば、
投票率が50%の場合、5%割る50%が10%となるように、
得票率で10%程度の票がいつもある、公明党や共産党がそれを証明しているから分かり易い。
さらに自民党の支持層も投票率が高いことから、支持率を越える得票率となっているはずだ。

よって、メディアが自信満々に言う、無党派の方々の票の行方の大半は、
おそらく、聞かれたから無党派と言ってるだけの・・・ 支持政党ありの、なんちゃって無党派で、
無党派の票がどこに流れたって言う分析は、あまり当てにならないと思っている。

また、選挙の直前に調査した、支持政党なし(無党派層)のウェイトを見てみれば、
なんとなくだが投票率が見えてくるから分かり易いと思う。

そういったことを踏まえ、今回の総選挙で一番刺さった・・・ キャッチコピーは、
ある野党が掲げた・・・ 「対決より解決」という短いフレーズだった。
政権与党でも、野党第一党でもない、小さな政党が掲げたこのフレーズこそが、
いままさに、国民が求めていることなんだと思った。

本来なら政権与党が、こういったキャッチコピーを掲げて、
政治とカネに拘り続ける野党を、軽くいなすと面白かったと思うが、
根が真面目なのか、頭が固すぎるのか・・・ そこまでの余裕はなかったようである。

天下国家のことを自民党が引っ張り、生活者目線で公明党がサポートする連立政権は、
得意分野を活かした、実によく出来た補完関係にあると思っていたが、
来月から始まる国会では「対決より解決」を掲げた政党が政権に加わって、
キャスチングボードを握ることになるんじゃなかろうか?

追伸
大阪に住む義妹夫婦が、明日から1週間程度やってくるので、
総選挙に、ワールドシリーズや、日本シリーズなど、話題に事欠かないというのに、
ブログの更新は、しばらくお休みとなります。 


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6 コメント

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Unknown (wada67miho)
2024-10-26 04:59:03
多摩爺さま

仰る通り、国民民主、野田民主が伸びそうなのは、日本国民がまだ健全だからだと思います。世界が右寄りになってる中、極端な右は嫌だと言うことでしょう。民主党に政権を奪われて、安倍自民党は右傾化した。それでも選挙に勝ち続けて傲慢になり、チルドレン達はやりたい放題。それに今回は鉄槌が下されるのでしょう。
今回ほど開票速報が楽しみな総選挙は久しぶりです。ワールドシリーズ、選挙速報、ワクワクしますね~。
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Unknown (多摩爺)
2024-10-26 05:45:29
和田さん、おはようございます。

世界情勢を見たら、安定した勢力で国家の運営に携わってほしいと思いますが、
ピントがズレた方々にフェードアウトしていただく良い機会と捉えたら、
政権交代もなさそうですし、これはこれで絶妙のタイミングなのかもしれませんね。
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Unknown (cobamix)
2024-10-26 16:28:28
裏金裏金と野党は騒いでいますが、裏金議員が退場したからといって我々の生活が良くなるわけでもなく、単に溜飲が下がるだけかと…
「対決より解決」、自分もこのキャッチコピーに惹かれますねぇ
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Unknown (多摩爺)
2024-10-26 19:58:11
cobamixさん、こんばんは

仰るとおりです。
検察も、税務当局も動いては居ませんから、道義的責任を問うているだけです。
国民は溜飲を下げることができるかもしれませんが、
政治とカネのワンイシューで、政策抜きで政権交代を目指すというのは、申し訳ないが元総理の発言とは思えません。
ホントにモヤッとした選挙だと思います。
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対決より解決 (5381naninani)
2024-11-02 11:00:43
多摩爺さん、おはようございます
 
政局は多摩爺さまのおっしゃった通りになってきましたね。
あとは、財務省です。ここの役人共とは力でしか解決しない。玉木さんを中心に、国民生活を第一に思う「自党よりも国民の利益」の議員が団結して解決してもらいたいです。(ゆ~)
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Unknown (多摩爺)
2024-11-02 15:25:09
5381naninaniさん、こんにちは

2000万円問題がなかったら、ギリギリ過半数になっていたと思います。
年収103万円の壁はなんとかすべき課題だと思うので、これはなんとかなりそうですが、
我々のような年金生活者は働いてないので、恩恵がありません。
そう捉えれば、与党が掲げていた給付もありかなと思っています。
また、社会保険料負担の壁もつられて上がるので、先々年金でのリターンが少なくなることをどう捉えるのかも重要な課題で、
短期的な視点もさることながら、中長期的な視点での議論も併せてしていただきたいと思います。
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