多摩爺の「時のつれづれ(神無月の57)」
「対決より解決」が刺さる。
火中の栗を拾おうとしたが・・・ 思いのほか火力が強すぎて、栗に手が届かない新総理と、
再び天下取りの旗を掲げたものの、政治とカネに拘りすぎて、目標が目的になってしまった元総理が、
なんとなくモヤッとしたまま相まみえた天下分け目の戦いが・・・ いよいよ明日には決着する。
小難しいことを言うつもりはないが、
民主主義の根幹をなす選挙とは・・・ いったいなんだろうか?
ちょっとだけ生意気なことを言わせてもらうと・・・ 政権選択選挙とは、節目節目で立ち止まり、
メディアが提供するリアル(現実)を俯瞰しながら、ファクト(事実)に思考を巡らせ、
フューチャー(未来)にコミット(1票を託す)することだと思っている。
ところがファクトを、公平公正にチェックしなきゃならないメディアが、
お抱えのコメンテーターを使って、なにかしら意図を持った方向に誘引しており、
多くの視聴者が・・・ その術中に嵌まっていることを見逃してはならない。
ものごとには・・・ 反対の意見もあれば、賛成の意見もあるはずだから、
メディアは一方の意見だけではなく、賛否の両論に強弱を付けることなく取り上げないと、
視聴者は、ファクトに思考を巡らせる事が出来ないはずである。
大変残念なことだが・・・ この国の報道番組には、それができてない番組が多すぎる。
だからと言っちゃなんだが・・・ 政治とカネの問題のように、
良識を持って対応すれば良いことが、いつまでも、いつまでも論点になってしまい、
この国の未来を託すような政策論争が、メディアを通して聞こえてこないまま、
明日はもう投票日だから、野党第一党には呆れてしまうが、メディアの責任はあまりにも大きい。
選挙結果がどうなるのかは、月曜日の未明には分かると思うが、
現時点で報道各社が調査した情報によれば、
自民党は大きく議席を減らしそうだが、比較第一党だけはなんとか確保できるようである。
仮に野党第一党が急伸し、比較第一党が入れ替わったとしても、
現与党が参議院で、議席数を上回っていることから、政権後退はないと思われるが、
どちらに転んでも・・・ 不安定な政権となるのは必至で、
来夏の参議院選挙に併せて、衆議院は再び解散され、衆参W選挙となる雰囲気になってきたようだ。
といった状況から、想定される選挙結果を踏まえて・・・ 残念だと思うのは、
身から出たサビとはいえ、憲法改正に向けての勢力が大きく減少することから、
自衛隊の明記は棚上げされるだろうし、憲法に関しては真面目な議論すらできなくなるだろう。
一方で良かったと思うのは、世界の民主主義国家で起こっている、
自国第一主義であり、右傾化に対して、この国の政権与党でも、そちらに傾きかけたが、
辛うじて決選投票で踏みとどまったことは、いまとなっては大きかったと思うし、
強面で軍事オタクではあるが、真ん中辺りの思考の人物を総理にしたことは、意味があったと思う。
もし、靖国参拝を公言していた候補が総理になっていたら、
裏金議員も公認していたと思われることから、それこそ政権交代に至っていたかもしれない。
まっ、れはそれとして・・・ 支えるべき新総理を、身内が足を引っ張ったんだから、
言っちゃ悪いが、引退していただきたい懲りない面々が、嫌になるぐらい多すぎる。
さて、気になるのは投票率だが、本来は上がってほしいと思うものの、
論点が政治とカネで、モヤッとしたままなんで・・・ おそらく前回並み(55.93%)か、
少し下になると思うが・・・ 如何なものだろうか?
投票率で気になるのは・・・ 支持政党なしの無党派層だが、
いつも半分近く、そういった方々がいるにも拘らず、
メディアでは、無党派層の票がどこに流れたって言ってるが、その分析は正しいのだろうか?
そもそも支持政党がある人の大半は意識が高く、いつも選挙に行っている方々だと捉えれば、
ウェイト的に見て、選挙に行かない人の大半が、無党派層ってことになることから、
投票率が余程上がらない限り、無党派層の票が当落に影響を与えているとは思えないのである。
それは政党支持率が5%程度でも、支持者が確実に選挙に行く政党の得票率を見てみれば、
投票率が50%の場合、5%割る50%が10%となるように、
得票率で10%程度の票がいつもある、公明党や共産党がそれを証明しているから分かり易い。
さらに自民党の支持層も投票率が高いことから、支持率を越える得票率となっているはずだ。
よって、メディアが自信満々に言う、無党派の方々の票の行方の大半は、
おそらく、聞かれたから無党派と言ってるだけの・・・ 支持政党ありの、なんちゃって無党派で、
無党派の票がどこに流れたって言う分析は、あまり当てにならないと思っている。
また、選挙の直前に調査した、支持政党なし(無党派層)のウェイトを見てみれば、
なんとなくだが投票率が見えてくるから分かり易いと思う。
そういったことを踏まえ、今回の総選挙で一番刺さった・・・ キャッチコピーは、
ある野党が掲げた・・・ 「対決より解決」という短いフレーズだった。
政権与党でも、野党第一党でもない、小さな政党が掲げたこのフレーズこそが、
いままさに、国民が求めていることなんだと思った。
本来なら政権与党が、こういったキャッチコピーを掲げて、
政治とカネに拘り続ける野党を、軽くいなすと面白かったと思うが、
根が真面目なのか、頭が固すぎるのか・・・ そこまでの余裕はなかったようである。
天下国家のことを自民党が引っ張り、生活者目線で公明党がサポートする連立政権は、
得意分野を活かした、実によく出来た補完関係にあると思っていたが、
来月から始まる国会では「対決より解決」を掲げた政党が政権に加わって、
キャスチングボードを握ることになるんじゃなかろうか?
追伸
大阪に住む義妹夫婦が、明日から1週間程度やってくるので、
総選挙に、ワールドシリーズや、日本シリーズなど、話題に事欠かないというのに、
ブログの更新は、しばらくお休みとなります。
仰る通り、国民民主、野田民主が伸びそうなのは、日本国民がまだ健全だからだと思います。世界が右寄りになってる中、極端な右は嫌だと言うことでしょう。民主党に政権を奪われて、安倍自民党は右傾化した。それでも選挙に勝ち続けて傲慢になり、チルドレン達はやりたい放題。それに今回は鉄槌が下されるのでしょう。
今回ほど開票速報が楽しみな総選挙は久しぶりです。ワールドシリーズ、選挙速報、ワクワクしますね~。
世界情勢を見たら、安定した勢力で国家の運営に携わってほしいと思いますが、
ピントがズレた方々にフェードアウトしていただく良い機会と捉えたら、
政権交代もなさそうですし、これはこれで絶妙のタイミングなのかもしれませんね。
「対決より解決」、自分もこのキャッチコピーに惹かれますねぇ
仰るとおりです。
検察も、税務当局も動いては居ませんから、道義的責任を問うているだけです。
国民は溜飲を下げることができるかもしれませんが、
政治とカネのワンイシューで、政策抜きで政権交代を目指すというのは、申し訳ないが元総理の発言とは思えません。
ホントにモヤッとした選挙だと思います。
政局は多摩爺さまのおっしゃった通りになってきましたね。
あとは、財務省です。ここの役人共とは力でしか解決しない。玉木さんを中心に、国民生活を第一に思う「自党よりも国民の利益」の議員が団結して解決してもらいたいです。(ゆ~)
2000万円問題がなかったら、ギリギリ過半数になっていたと思います。
年収103万円の壁はなんとかすべき課題だと思うので、これはなんとかなりそうですが、
我々のような年金生活者は働いてないので、恩恵がありません。
そう捉えれば、与党が掲げていた給付もありかなと思っています。
また、社会保険料負担の壁もつられて上がるので、先々年金でのリターンが少なくなることをどう捉えるのかも重要な課題で、
短期的な視点もさることながら、中長期的な視点での議論も併せてしていただきたいと思います。