多摩爺の「時のつれづれ(神無月の56)」
警察に期待したい次の一手
SNSの闇バイトに応募した・・・ 見ず知らずの若者たちが、
秘匿性の高い通信アプリを使って、細かく指示を出す首謀者に操られて犯罪に手を染める、
通称「トクリュウ(匿名・流動型犯罪)」と呼ばれる組織犯罪が、
ありがたくないことに・・・ ここんとこ毎日のように、ニュースや情報番組を賑わしている。
「トクリュウ」は、戸締まりさえしておけば、防げると思われる、泥棒や空き巣とは違って、
住人が寝てるであろう深夜帯を狙って、ガラス戸を割って強引に侵入し、
自由を奪ったうえに、危害を加えて金品を強奪する凶悪犯罪であり、
狙われてしまったら最後、防ぎようがないんだから・・・ 堪ったもんじゃない。
その「トクリュウ」が、首都圏で凶悪犯罪(強盗傷害、強盗殺人)を繰り返していることを踏まえ、
先週末、警察庁の生活安全企画課長が、犯罪の実行役に向けて、
異例の呼びかけを行ったんだから・・・ これにはちょっと驚かされてしまった。
その内容は・・・ 「勇気をもって(トクリュウから)抜け出し、すぐに警察に相談をしてください。
警察は相談を受けたあなたや、あなたのご家族を確実に保護します。」との呼びかけているのだ。
このメッセージは凄い。
というか・・・ 凄すぎるし、たまげてしまった。
すでに犯罪に手を染めているかもしれない若者に向けて、
「トクリュウ」を抜けたら、「警察が守ってやる。」というんだから、
まさに異例中の異例ともいえる・・・ 凄すぎる呼びかけではなかろうか?
新たな「トクリュウ」事件の発生に、ストップをかけることを目的にして、
本来なら・・・ 「この野郎」であって、犯人を捕まえることに努力を惜しまない警察が、
当事者(この野郎たち)に、寄り添う努力を惜しまないというんだから、
凄く勇気のいる対応を決断し、実行に移したと思っている。
然は然り乍ら(さはさりながら)・・・ 確かに凄い呼びかけではあるものの、
これだけじゃ、ぬるいというか、ぬるすぎるんじゃなかろうか?
対策そのものが受身でであり、攻めになってないのだ。
攻めの対策を打つのであれば・・・ あくまでも個人的な願望になるが、
是非とも・・・ 「おとり捜査」を検討していただきたいと思う。
法律の壁があるのは承知してるが、SNSや秘匿性の高い通信アプリを使うことで、
首謀者の姿形が見えづらく、個人での防犯対策が難しい凶悪犯罪に限るという条件をつけて、
次の一手として・・・ 「おとり捜査」を検討していただきたいと願ってやまない。
犯人を騙して、一旦犯罪組織の仲間に加わり、
その後、首謀者を含めて一網打尽にしようとする「おとり捜査」は、
国家が犯罪に加担することから・・・ 法律に触れるのは理解してるつもりだが、
だったら、法律に条件をつけるなりして、改正すれば良いだけである。
頻繁に起こっているトクリュウ事件を、早期に解決(首謀者の逮捕)したいのであれば、
乱暴なことを言ってるかもしれないが、最強の一手は「おとり捜査」以外にないと思うが、
それでもやっぱり、この国では倫理的な思考を優先せねばならないのだろうか?
もしそうだとしたら・・・ なんか違うような気がしないでもない。
閑話休題、
トクリュウ事件とは、全くもって視点が違うが、
警察が関わる案件つながりで・・・ もう一つ、能書きを垂れさせてもらいたい。
今週の月曜日、58年の歳月を経て、死刑判決が覆り、
無罪が確定した冤罪事件に関して、
事件を担当した県警の本部長が、当事者の自宅を訪れ、直接謝罪したことには驚かされたし、
謝罪を受けた家族の対応が、あまりに見事でアッパレだったことにも驚かされた。
県警本部長の言葉を要約すれば・・・ 「逮捕から無罪確定までの58年間の長きにわたり、
言葉では言い尽くせないほどのご心労、ご負担をおかけし申し訳ありませんでした。」と述べ、
今後は、より一層緻密かつ適正な捜査に努めてまいります。」と続けたあと、深々と頭を下げていた。
県警本部長といえば、本来なら謝罪をすることがあってはならない立場にある役職である。
判決は判決として厳粛に受けとめると、声明を出すだけで良かったかもしれないのに、
テレビカメラの前で、土下座まではしなかったものの、深々と頭を下げたのである。
それぐらい重い判決だったことは間違いないが・・・ これは勇気の要る凄い決断だと思う。
一方で謝罪を受けた親族の言葉を要約すれば、
「58年も前の出来事ですから、今さら警察に苦情を言うつもりはありません。
わざわざおいで下さりありがとうございました。」と応じ、県警本部長との面会を終えた後に、
「職務上来ている方に、今さら恨みつらみを言ったところで始まらない。」と述べている。
本来なら、恨みつらみの一つぐらい云いたかっただろう。
いや、二つも三つも、四つも五つも、58年溜まりに溜まった恨みつらみを云いたかっただろう。
にも関わらず・・・ その無念をグッと堪えて、
職務上、謝罪に来た本部長の立場を尊重したんだから、アッパレすぎる応対だったと思う。
勇気を出した本部長の対応と、アッパレな言葉で臨んだ親族の応対も素晴らしいと思うが、
一方でメディアが一切報道しないので、気がついてる人は少ないと思われるが、
この判決が確定したことによって、とっても大事なことが抜け落ちてしまったと思っている。
それは、冤罪事件の犯人とされた当事者の、無罪判決が確定したことにより、
真犯人が別にいたことが確定したことである。
そのことについて、メディア各局が「真犯人はだれだ?」と、
一切報道してないのは・・・ なぜなんだろうか?
いまの法律なら、殺人犯への時効はなくなったはずだが、その法律が適用される以前の事件であり、
すでに時効が成立してるのであれば、遡って裁けないことから、
今後、真犯人の捜査が行われることなく、この事件はお蔵入りになってしまうのである。
なんて言ったら良いのか、言葉にするのが複雑で、
こういった例えが、適切なのかどうかについても迷いがあるものの、
殺害された方々の家族や親族は・・・ 悲しいかな、ハシゴを外されたのであり、
外されただけじゃなく、ハシゴそのものが撤去されたのである。
58年も前の事件を遡って、一から再捜査するのが無理なのは分かるし、
法律を客観視すれば、致し方ないことのかもしれないが、
ここに至って、メディアの知らんぷりはいただけないと思うが・・・ 如何なものだろうか?
県警本部長の謝罪シーンを報道することに、イチャモン付けるつもりはないが、
真犯人が居たにも拘らず・・・ 58年も前のことだからということで、
メディアから無視されるであれば、
殺害された方々の家族や親族は、どこに怒りをぶつければいいのだろうか?
無罪が確定したら・・・ この事件は、一件落着なんだろうか?
冤罪があっては堪ったもんじゃないので、容疑をかけられた者の疑いを晴らすことは、
とっても大事であり、尊いことだと思うものの、
その後の報道の矛先が、真犯人に向かないのは・・・ なぜなんだろうか?
この国のどこかで、怒りのマグマを溜め込んでいる方々がいることを、
県警もメディアも、すっかり忘れている。
時効が成立してるなら、それはそれで致し方ないと思うものの、
なにかしらのコメントを残すべきだったと思うが・・・ 如何なものだろうか?
もう一度AIでよーく読ませていただきました。。
若い子の犯罪には本当に心が痛みます。
閑話休題
多摩爺の言われているように犯人はどこかにいるんですよね。
犯人は元気なのか亡くなっているだろうか分からないけど・・・
いつも読ませて頂き勉強になります。
ありがとうございます。。
お元気ですか?
コメントを頂戴しありがとうございました。
最近、悪い奴らが暗躍してるので、霧子さんも気をつけてくださいね。
若者と高齢者を守るためにも、首謀者を早く捕まえてほしいと願っています。
警察も頑張っているとは思いますが、早く手を打たないと、
人生を狂わせてしまう若者と、人生に終わりを告げる高齢者が増えそうで気が気ではありません。
そう思うと、総選挙に立候補している政党は、政治とカネの問題はさておき、
おとり捜査について、どう考えているのか、聞いてみたい気がしています。
また、冤罪事件の真犯人については、時効で捜査できないなら、そのようにコメントを出していただきたいと思っています。
令状無しで警察が家の中に入って発見したら「無罪」です。
でもこれって、無実じゃ無いんですよね。
ニッポンの法律がそうなっているのです。
狼に追い銭やって、野に放つ。これが日本の姿です。
無罪と無実の違いは・・・ 仰るとおり、知ってるようで間違って記しているかもしれませんね。
ご指摘ありがとうございました。
これからの参考にさせていただきます。
犯人の立場になることも大切なこと。
詐欺事件(強盗殺人について)警察の反応も、かなり難しいとは思いますし、仰る通りのこともなるほど…と思います。
また、冤罪事件についても、現在では追えない事件であっても、冤罪だったご家族の反応は、苦しい長い年月の中文句も言わない言葉にならないというか、押し殺すしかない、今更、とにかく感謝、など複雑な中の言葉と思います。
冤罪事件になり、仰る通り、では真犯人は?について、メディアは一切触れないことも確かに事実。
メディアのあり方にとやかく言えるほどの立場ではありませんが、事件の被害者のご家族はどんな思いか…。
どちらのご家族も、長い年月の中、良いことだけが取り上げられ、悲しいことは取り上げられない…そんな気がします。
どちらのご家族もどれだけ複雑か…。
言葉に詰まることだと改めて思いました。
様々なご意見があるんだと思います。
ただ、個人的には悪い奴らを少しでも早く捕まえることに、できる限りのことをしてほしい。
おとり捜査などと、乱暴なことを書いてしまいましたが、悪い奴らを許さない、その一点に尽きると思います。
冤罪事件については、ふれるのはどうしようかなと思いましたが、
真犯人が居ることを話題にしないのは可笑しいよなと思って書くことにしました。
貴重なご意見を頂戴し嬉しく思います。
ありがとうございました。