多摩爺の「旅のつれづれ(その12)」
20メートルの雪壁 雪の大谷(富山県立山町)
今月末の帰郷を控えて、ゴールデンウィークは自宅でじっと我慢することになったが、
よくよく考えてみれば・・・ 2年前にリタイアしてからはサンデー毎日だから、
私にとってのゴールデンウィークは、娘が家にいるぐらいで、普段と何ら変わっていない。
孫がもう少し大きくなって、記憶に残るようになると、たくさんの思い出を作ってあげたいが、
おそらく、そのころには運転免許を返納するタイミングと重なるし、
歳を取ってサンデー毎日になったは良いが・・・ そんなに時間があるわけでもなく、
計画経済(年金生活)では、旅をするのも年々厳しくなりそうである。
10年ぐらい前だったと思うが、ゴールデンウィークの1週間ぐらい前に、
女房が突然「雪の大谷」を見に行きたいと言いだしたことがあり、
運良く安曇野に宿が取れたこともあって、1泊2日で出かけたので、
当時のことを振り返りながら、思い出に浸り・・・ エピソードを含めて記してみようと思う。
例年なら、この時季限定の人気観光地であり、相当の混雑が予想されたが、
混んではいたものの、驚くほどではなく・・・ 「なんで?」と不思議に思いつつ、
お土産を見ながら、売り場のオバチャンに尋ねてみたら、
その謎について、明快な答えを教えてくれた。
「去年、東日本大震災があったでしょ。
あの後から、外国から来ていた観光客がピタッと止まったのよ。
来たら来たでさぁ、大きな声でピーチクパーチクだから、煩さかったけど、
来なきゃ来ないで、売り上げが落ちるから痛し痒しで・・・ 困ったものなのよ。」
コロナ禍によって、ここんとこの観光客もかなり減っており、業界への影響は大きいが、
外国人観光客が激減したことは、当時と変わらないものの、
原因というか・・・ 事情は、まったく違ったところにあったようだ。
情けないことに・・・ 当時のことは、すっかり忘れてしまったが、
最近の自粛とはちょっと違った意味合いの、自粛ムードがまだ残っていたのかもしれない。
さらに、お土産売り場のオバチャンは、続けて・・・ こんな興味深いことも言っていた。
「放射能が怖いとか、地震が怖いとかで、観光客が来ないのは仕方ないんだけど、
黄砂だけは、こんな山の上まで・・・ 毎年律儀にやってくるんだから、
あの国は、いったいなにを考えているだろうね。」
残念ながら、こればっかりは致し方ないと思いもするが、
これもまた最近では、大陸が仕掛けた人災ではないかと思うようになっているから、
コロナを含めて、あの国がやることなすこと総てが頭に来てしまう。
他国の原子力政策(処理水の海洋放出)にイチャモン付ける前に、
まずは自国内にある砂漠の緑化を促進することと、
石炭を使った化石燃料の環境対策に、もっと力を入れるべきではなかろうか?
他国には文句を付けても、自国のことになるとダンマリだから、
もはや・・・ ご都合主義の権化といっても、過言ではないだろう。
閑話休題、雪の大谷に話を戻そう。
雪壁の高さは約20メートルあって、距離は約500メートルあるというから、
5階建てのビルが林立する市中の一角が・・・ すっぽり埋まってしまうと捉えれば分かり易い。
私はマンションの5階に住んでるが、窓から外は見えないし、
出入りすらできないんだから・・・ 恐ろしいほどの積雪量である。
それをGPSを使って道路の位置を確認し、上から少しずつ削って道を作るんだから、
素晴らしい技術だが、それを観光の目玉にする商魂は・・・ もっと素晴らしい。
雪の大谷を見て、触れて、歩いた・・・ メモリアルなウォーキングだが、
極論すれば、山頂に降り積もった自然の雪を、人工的に削って作ったものであって、
自然が作り上げた造形物ではないものの、
それを見て、触れて、歩いた者だけにしか分らない感動と、満たされ尽くした満足感があった。
どうしても、それを言葉にして表現しようとすれば、
「言葉にならない。」としか言いようがないが・・・ 分ってもらえるだろうか?
自然のなかにある感動は、その場に行かなきゃ理解不能で言葉にはならない。
大変申し訳ないが・・・ 説明のしようがないのである。
さて今年は、3年ぶりに行動制限がでていないゴールデンウィークである。
外国人観光客は、さすがに居ないだろうが、人出は昨年の倍ぐらいにはなるだろう。
お土産売り場のオバチャンも、嬉しい悲鳴になるはずだが、
感染対策には、くれぐれも・・・ 細心の注意を払ってほしいと願ってやまない。
私は東京から車で行ったので、長野県の扇沢(登山口)に車を駐めて、
富山県の室堂(立山頂上)を往復したが、
その交通費は下記のとおりで約1万円だから、ほぼディズニーランド並みである。
高いか、安いかは・・・ それは個々人の受け止め方次第なんで、なんともいえないが、
トンネルバスなどの珍しい乗り物に加えて、黒部ダムも見れるし、1年の約半分は休業だし、
プラスで「感動」が付いてくるなら・・・ コスト面から見ても妥当な金額なんじゃなかろうか?
なお、現在の交通費をネットで調べてみたら、扇沢から室堂を往復して9,470円だった。
下記の四つの乗り物に乗り、雪の大谷と黒部ダムを見ることができるが、
必ず往復するか、富山に向かうかの二択しかなく、
途中で引き返さない限り・・・ 否が応でも、この値段は必要となるので納得せざる得ないだろう。
行きたいな、立山のテッペンに・・・ もう一度
時間はタップリあるし、孫に手がかかるわけでもないし、お金もなんとかなるが、
高齢な親が元気でいるうちは、もしものときもあるし、
親孝行を優先したいので・・・ いまは我慢せざる得ないだろう。
[参考]立山頂上に至るまでの乗り物
・扇沢(長野)~ 黒部ダム 関電トンネル電気バス
・黒部ダム ~ 黒部湖 徒歩(ここだけ唯一、お金がかからない。)
・黒部湖 ~ 黒部平 ケーブルカー
・黒部平 ~ 大観峰 ロープウェイ
・大観峰 ~ 室堂(富山) トンネルトロリーバス
立山黒部アルペンルートで楽しむ・・・ 雪の大谷ウォーク
途中で富山から登ってきたバス(たぶん観光バスじゃないと思う。)とすれ違った。
10年前の写真だが・・・ この光景は、いまも変わることはないだろう。
パノラマロードから眺める立山頂上の絶景、見えるのは青空と、白い雪と、観光客だけだが、
正確に言えば、大陸からやってきた黄色い砂粒がたくさん含まれているらしい。
迫力がありますね
日本も、今いろいろな問題を抱えており
不安な毎日ですが
何も出来ない自分は、1日をしっかり楽しく過ごすことが
いいような気がしております
テレビをつければ、ウクライナに知床、そして山梨の女児関連のニュースですから、
ゴールデンウィークなのに、ちょっと辛い日々になっています。
今日は夕方から孫が泊まりに来てくれますので、それでなんとか気が紛れそうです。
いろいろありますが、なにか良いことを見つけて頑張りましょうね。