多摩爺の「旅のつれづれ(その7)」
摂津国 太閤さんの大阪城(大阪府大阪市)
そうそう、すっかり忘れていたが、
3週間ほど前に帰郷した際、大阪南部に住む義妹宅に一泊させていただいたときのことだ。
女房と義妹は、郊外の大型ショッピングセンターに出かけるというので、
私は一人で、南海電車と地下鉄を乗り継いで・・・ 久しぶりに大阪城を訪れていたのだった。
大阪城には・・・ 錦城とか金城とかの別名もあって、
姫路城(白鷺城)、名古屋城(金鯱城)とセットで日本三名城と称されている。
なお、天皇、皇后両陛下が住まわれている皇居の江戸城(千代田城)は、
別格として扱われていることから、名城ではあるものの三名城には含まれてはいない。
「さすが・・・ 。」思わず口から飛び出した、最初の言葉がそれだった。
威厳を持って・・・ 天下の台所・大阪を見守る名城は、
錦城や金城の別名どおり、この街の中心にドカンと座って見守る、圧巻のシンボルだった。
関ヶ原を経て、豊臣と徳川が雌雄を決した冬夏二度の戦(いくさ)で焼失し、
その後、二代将軍・徳川秀忠の意向を受け・・・ この地に建て直された大阪城だが、
散策の途中で、ちょっと気になるものを見つけた。
大手門から場内へ続く多門櫓で見つけたのは、
「葵(あおい)」の御紋が施された・・・ 屋根瓦だった。
なんと・・・ 現存する大阪城は、太閤さんが建てたお城ではないのだ。
浪花の民の、豊臣への深い思いを察して・・・ さりげなく残された徳川の威光
大阪に住む人々なら、知ってることだと思うが、
つい今しがたまで・・・ 太閤さんが建てたお城だと思っていた。
いや、思い込んでいた。
それはそれで、びっくりぽんだが、
それはそれで・・・ 良いんじゃなかろうか?
この国に生まれ育った者たちには・・・ お城については強い思い込みがある。
日本史のテストで、太閤さんのお城と答えたら間違いになるが、
歴史に刻まれた史実と、生活のなかに根付いたアイデンティティーは、
必ずしも同じである必要はないと・・・ 私は思う。
長い時間をかけて育まれてきた・・・ 商都大阪のシンボル
それは、太閤さん(秀吉)のお城という、強い思い込みへと繋がった。
もちろん、現存するお城じゃなく、先代のお城なんだが、
それはそれで・・・ 良いんじゃなかろうか?
天下の名城「大阪城」
これこれ・・・ 大阪城で見つけた葵の御紋
大河ドラマの影響からでしょうか?
日本人は基本的に戦国武将が好きだと思います。
私も故郷の武将である、毛利さんが好きです。