多摩爺の「時のつれづれ(師走の60)」
ニッサン車に乗り続けて半世紀
4月から9月までの連結決算が芳しくなく、営業利益が前年同期比で90%も減ってしまい、
対策として、9000人のリストラ計画も発表されていたので、
「相手がどこか分からないが、こんなこともありかな?」と思っていたので、特に驚きはなかったが、
ホンダとニッサンが、三菱を巻き込んで経営統合に向かうような話しが進んでいるらしい。
私は20歳になる前に運転免許証を取得してから、
最初に買った車こそ、ホンダ「シビック」の中古車だったが・・・ その後はずっとニッサン一筋、
いまは特に拘ってるわけじゃなく、なりゆきでニッサン車に乗ってるんだけど、
その切っ掛けは・・・ ある日突然、目の前に流れてきたCMにあった。
ロングノーズで、シュッとした流線型のフォルムに、
艶っぽい曲線美が魅力的な、ツードアのハードトップを見た瞬間、
経験したことはないが・・・ 例えるとすれば、雷に打たれたかのような衝撃が走った。
その時のことは、ハッキリ覚えているわけじゃないが、
おそらく、咄嗟に口をついて出た言葉は・・・ 「かっこいい。」であり、
「これ、ほしい。」と、続けていたんじゃなかろうか?
CMで惚れ込んだ車とは・・・ S10型と呼ばれる、ニッサンの二代目「シルビア」である。
ネーミングの由来は知らないが、カッコ良くていけてる気がするし、
すでに女房と結婚していたけど、第一感は女の子が好きそうな車だろうなと思った。
当時、トヨタは「セリカ」という、これまたかっこいい車が大人気になっていた。
特にリフトバックという車種の、SUV車のように背面がスッポリ開くタイプには痺れたが、
ロングノーズでスポーツタイプの「フェアレディ」と「シルビア」も捨てがたく、
ツーシーターの「フェアレディ」は高価だったので、薄給の身で買うなら「シルビア」しかなかった。
ところがというか、「シビック」から「シルビア」に買い換えて、直ぐに分かったことだが、
「シビック」と比べるのもなんだが・・・ 「シルビア」には難点が二つあった。
それは・・・ 燃費が悪かったこと(シビックの燃費が良すぎたこと)と、
ハードトップタイプなのに、後部の窓が小さすぎて、全開しても役に立たないことである。
「かっこよさ」と、「燃費」や「実用性」は、トレードオフの関係にあることを、
若干二十歳そこそこで学ぶんだから・・・ トホホということなんだろう。
それでも・・・ 運転席が快適で、シビックのようなベンチシート感覚ではなく、
スッポリと体全体を包み込んでくれる感覚はサイコーで、自己満足の権化のような運転感覚だった。
もちろん、隣に乗ってる女房も大満足だったが、たまに後部座席に乗る両親や妹はからは不評で、
「狭い。外が見にくい。」の雨嵐だったから、明らかに自己チューの車だったようである。
その後、山口から広島を経て東京へ転勤となり、子どもにおカネがかかった薄給時代に、
燃費の悪さは致命的で、小型車に買い換えざる得なくなり・・・ 相棒に選んだのは、
「スカイライン」をちょっと小さくしたタイプの「ラングレー」だった。
東京に来てからも、しばらくは「ラングレー」に乗り続けていたが、
管理職が見えてきた40歳前後で、スカイライン」に乗ることできたときはメッチャ嬉しかったが、
新免ホヤホヤの息子にぶつけられてしまい・・・ 難儀な出来事があったことも、
いまとなっては、懐かしい思い出の一コマになっている。
事故を起こした時の、息子の言い訳がメチャクチャで、
踏切待ちで止ろうとしたら、車が少し下がってきてぶつかったと言うのである。
たぶん踏切の手前が、ちょっとした坂になっていて、
前の車のドライバーが、アクセルとブレーキの踏み替えが下手だったんだと思うが、
十分な車間距離を取らないまま、前の車が行くものとして、アクセルを踏んだ息子の方が悪く、
保険会社の方にお世話になったが・・・ ここで新たな問題が発生する。
相手の車があまりにも古すぎるうえに、外見も傷だらけのボロボロで、
保障する修理費の査定が出来ないというのである。
結局、修理代と迷惑料を含めて15万円で示談に至ったが、
事故だは起こさないに限るが、相手を選ばなきゃならないとは、これはこれで目から鱗だった。
その後は、セールスマンの巧みな話術に乗せられてしまい、
「スカイライン」から「セレナ」に乗り換え、いまは「エクストレイル」に乗ってるが、
75歳ぐらいで免許証の返納を考えているので、おそらくこのまま乗り潰すことになるだろう。
ここ20年ぐらいは、そういうことで「セレナ」と「エクストレイル」に乗ってるが、
帰省したときに、お米を積んで帰京していたので、
荷物の出し入れに便利な車高で、腰痛防止にもなることからハッチバックタイプにしただけで、
年甲斐もなく気どってSUVを選んだわけではない。
振り返ってみれば・・・ ニッサン車に乗り続けて、約半世紀が経とうとしている。
良いセールスマンに出会ったことも一つの理由だが、
もう一つは、なに気にハートをくすぐり、妙に脳みそを納得させる、
秀逸のキャッチコピーがサポートしていたと思う。
古くは「愛のスカイライン」や「ケンとメリーのスカイライン」などの、
車のイメージを前面に押し出したキャッチコピーだったが、
最近では「ぶつからない未来へ」、「ぶっちぎれ、技術の日産」、「やっちゃえNISSAN」など、
企業名をブランド価値にとして、前面に出したイメージ戦略に出ていて、もの凄く耳障りが良い。
それにつけても技術があって、広報も秀逸なのに・・・ なぜ儲からないのだろうか?
無形の資産はピカイチなのに、有形の商品(自動車)が、なぜ売れないのだろうか?
車を売ったことのない、素人には分からないが、
プライドをかなぐり捨てるタイミングにあることぐらいは、分かってるつもりだ。
この次、私がニッサン車を買い換えるとすれば・・・ それは、来世になってしまうが、
「ガンバレ! ニッサン」と、エールだけは送らせてもらいたい。
追伸
どうでも良いことだけど、先日テレビで見かけた、皇室の方が乗ってらっしゃった車のナンバーが、
私の名前に因んで20年ぐらいずっと付けてる、私の車のナンバーと同じで、
なんだかとっても親近感を感じたことを付け加えておきたい。
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こちらこそ宜しくです。
技術のニッサンにお願いしたいことは、
カッコ良くて、燃費が良くて、安全性が確保されていて、庶民価格の安価な車ですが、
社員の給与を上げろというご時世に、そんなに要求を詰め込んだ無理強いしちゃいけませんね。
あの時期に、父の車,2台のスカイラインに乗りました。
運転免許とりたての頃です(^^♪
なんという奇遇か分かりませんが、今日は午前中に近所のニッサンで法定点検の予約をしていました。
セールスマンに乗り換えを進められましたが、
年金暮らしで、75歳ぐらいを節目に免許の返納も考えていると言って、やんわりとお断りさせていただきました。
次の新車は・・・ ホントに来世になりそうですが、そのころは全部EV車になってるんでしようね。
ガソリンスタンドが、電気スタンドになるって、いまいちしっくりきませんが、
そのころに、そんなこと言ってたら、それこそ浦島太郎って言われますね。
何十年も前のことですが
私が勤めていた高校の生徒が、日産自動車の就職試験の面接で、「『GNP』は何を省略した文字ですかと聞かれて、しばし考えてから「ガンバレ ニッサン プリンスです」と答えて、見事合格しました。
(ゆ~)
楽しいお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
返答した高校生に座布団10枚、面接官にアッパレですね。